JIS Q 14025 最新規格 環境ラベル及び宣言 タイプⅢ環境宣言 原則及び手順|JIS規格 一覧|改正 更新情報|制定

JIS Q 14025 環境ラベルと宣言 タイプⅢ環境宣言 原則と手順の規格 JISQ14025の基本・名称・用語・知識・JIS最新改正更新情報に関して解説!

環境ラベルとは,商品(製品やサービス)の環境に関する情報を製品や,パッケージ,広告などを通じて,消費者に伝えるものを環境ラベルといい,環境ラベルは法律で義務付けられたものではなく,企業が任意に付けているもの。環境ラベルは国際規格で一般原則 として3種類が基準化。

JIS Q14025:2008の規格は,タイプⅢ環境宣言プログラム及びタイプⅢ環境宣言を作成するための原則及び手順について規定。

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環境ラベルと宣言 タイプⅢ環境宣言 原則と手順 規格 一覧表

JIS Q 14025

環境ラベルと宣言 タイプⅢ環境宣言 原則と手順の一覧

最新 JIS Q14025 規格の詳細 更新日 情報

JIS Q 14025:2008の最新の詳細や改正,更新日の情報!

JIS 改正 最新情報

JIS規格番号 JIS Q14025 JIS改正 最新・更新日
規格名称 環境ラベルと宣言-タイプⅢ環境宣言-原則と手順
英語訳 Environmental labels and declarations – Type III environmental declarations – Principles and procedures
対応国際規格 ISO ISO 14025:2006,Environmental labels and declarations-Type III environmental declarations-Principles and procedures (IDT)
主務大臣 経済産業 制定 年月日 2008年06月20日
略語・記号 No JIS Q14025:2008

JIS規格「日本工業規格」は、2019年7月1日の法改正により名称が「日本産業規格」に変わりました。

この規格で記述するタイプIII環境宣言は,主に企業間のコミュニケーションでの利用を意図している。また,企業と消費者との円滑なコミュニケーションの実現を図り,環境に関する取組を促進させることも意図している。タイプIII環境宣言の作成者は,対象を正確には特定することはできない。しかしながら,例えば,大企業,中小企業 (SME),公共調達機関と消費者といった異なる購入者,又は利用者グループの情報ニーズに配慮することが重要である。この規格に基づくタイプIII環境宣言とプログラムの作成に責任を負う者は,対象となる利用者の関心度に十分な注意を払う必要がある。

この規格に基づくプログラムでは,宣言を行う組織は,データの独立した検証を内部又は外部のいずれかによって保証することが求められる。これは,企業から消費者への宣言の場合を除いては,第三者による検証を意味してもよいが,必ずしも第三者による検証でなければならないということを意味するものではない。国際標準化機構(ISO)では,「認証」(製品又はプロセスが所定の要求事項を満たしていることを,第三者が文書で保証する手続)に関する一般的な定義を与えている。それにもかかわらず,「認証」は,異なる地域において異なった方法で理解し,かつ,実施されている。混同を避けるために,この規格では,「認証」の代わりに「第三者検証」という用語を用いた。

比較可能性の原則を満たすために,プログラム間において一般的プログラム指示書と特に製品カテゴリールール(以下,PCRという。)の協調化が奨励される。これには,PCRの作成,PCRレビュー,検証手続,管理手続と宣言書式に関する規則の相互承認が含まれる。プログラム運営者は,比較可能性を保証するために,複数のプログラム間での協調化を実現して相互承認の合意を得るために,協同で作業することが奨励される。

注記 タイプIII環境宣言を作成するに当たり,プログラム又はその宣言には,様々な名称が用いられている。例えば,エコリーフ,エコプロファイル,製品環境宣言,環境製品宣言(EPD),環境プロファイルなどである。

適用範囲 [1]

この規格は,タイプIII環境宣言プログラムとタイプIII環境宣言を作成するための原則と手順について規定する。この規格は,特に,タイプIII環境宣言プログラムとタイプIII環境宣言の作成におけるISO

14040シリーズの使用を定める。

この規格は,JIS Q 14020 の規定に加え,環境情報の使用に関する原則について規定する。

この規格で規定するタイプIII環境宣言は,主として,企業間のコミュニケーションでの利用を意図するが,ある条件下での企業と消費者とのコミュニケーションにおける利用を妨げない。

この規格は,法的に要求される環境情報,主張,ラベル表示,又はその他のあらゆる適用可能な法的要求事項に優先しないし,いかなる方法でもそれらを変更しない。

この規格には,セクタ固有の規定は含まれない。それらの規定は,他の日本産業規格で扱われる。タイプIII環境宣言に関連する他の日本産業規格におけるセクタ固有の規定は,この規格の原則と手順に基づき,かつ,用いることを意図している。

注記 この規格の対応国際規格とその対応の程度を表す記号を,次に示す。

ISO 14025:2006,Environmental labels and declarations — Type III environmental declarations — Principles and procedures

なお,対応の程度を表す記号(IDT)は,ISO/IEC Guide 21に基づき,一致していることを示す。

引用規格 [2]

次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成する。これらの引用規格のうちで,西暦年を付記してあるものは,記載の年の版を適用し,その後の改正版(追補を含む。)には適用しない。西暦年の付記がない引用規格は,その最新版(追補を含む。)を適用する。

JIS Q 14001:2004 環境マネジメントシステム-要求事項と利用の手引

注記 対応国際規格:ISO 14001:2004,Environmental management systems-Requirements with guidance for use (IDT)

JIS Q 14020 :1999 環境ラベルと宣言-一般原則

注記 対応国際規格:ISO 14020:2000,Environmental labels and declarations-General principles (IDT)

JIS Q 14021 :2000 環境ラベルと宣言-自己宣言による環境主張(タイプII環境ラベル表示)

注記 対応国際規格:ISO 14021:1999,Environmental labels and declarations-Self-declared environmental claims (Type II environmental labelling) (IDT)

JIS Q 14050 環境マネジメント-用語

注記 対応国際規格:ISO 14050:2009,Environmental management — Vocabulary(IDT)

ISO 14040:2006,Environmental management-Life cycle assessment-Principles and framework ISO 14044:2006,Environmental management-Life cycle assessment-Requirements and guidelines

用語と定義 [3]

この規格で用いる主な用語と定義は,JIS Q 14050によるほか,次による。

注記 定義の中で括弧を付けてある番号は,この規格の参照箇条を示す。

環境ラベル (environmental label) [3.1]

環境宣言 (environmental declaration)

製品 (3.11) 又はサ-ビスの環境側面を示す主張。

注記 環境ラベル又は宣言は,例えば,製品,包装ラベル,製品説明書,技術報告,広告,広報用文書などに書かれた文言,シンボル又は図形・図表の形態をとることができる。

[JIS Q 14020 :1999]

タイプIII環境宣言 (Type III environmental declaration) [3.2]

事前に設定されたパラメータと必要な場合には,追加的環境情報を用いて,定量化された環境データを提供する環境宣言 (3.1)。

注記1 事前設定のパラメータは,ISO 14040とISO 14044とからなるISO 14040シリーズの規格に基づく。

注記2 追加的環境情報は,定量的でも定性的でもよい。

タイプIII環境宣言プログラム (Type III environmental declaration programme) [3.3]

タイプIII環境宣言 (3.2) の作成と使用に関する自主的プログラム。このプログラムは,一連の運営規則に基づく。

プログラム運営者 (programme operator) [3.4]

タイプIII環境宣言プログラム (3.3) を実施する組織。

注記 プログラム運営者は,企業,企業グループ,産業セクタ,産業団体,公的機関,政府機関,独立した学術研究団体,又はその他の組織である。

製品カテゴリールール (product category rules) [3.5]

PCR

一つ又は複数の製品カテゴリー (3.12) に関するタイプIII環境宣言 (3.2) を作成するための一連の固有の規則,要求事項と指示。

PCRレビュー (PCR review) [3.6]

第三者 (3.10) が製品カテゴリールール (3.5) を検証する過程。

力量 (competence) [3.7]

実証された個人的特質,並びに知識と技能を適用するための実証された能力。

[JIS Q 19011:2003]

検証者 (verifier) [3.8]

検証 (3.9) を実行する個人又は団体。

検証 (verification) [3.9]

客観的証拠を提示することによって,規定要求事項が満たされていることを確認すること。

[JIS Q 9000 :2006]

第三者 (third party) [3.10]

審議されている問題点に関係する当事者から独立していると認められる個人又は団体。

注記 「関係する当事者」は,通常,供給者(第一者)と購入者(第二者)の関係者である。

[JIS Q 14024 :2000]

製品 (product) [3.11]

すべての製品又はサービス。

[JIS Q 14024 :2000]

製品カテゴリー (product category) [3.12]

同等の機能をもつ製品 (3.11) のグル-プ。

情報モジュール (information module) [3.13]

タイプIII環境宣言 (3.2) の基礎として使用されるまとまったデータで,製品 (3.11) のライフサイクル

(3.20) の一部である単位プロセス又は単位プロセスの組合せを対象とするもの。

機能単位 (functional unit) [3.14]

製品システムの性能を表す定量化された参照単位。

[ISO 14040:2006]

利害関係者 (interested party) [3.15]

タイプIII環境宣言 (3.2) の作成と使用に関心があるか,若しくはその影響を受ける,個人又は団体。

消費者 (consumer) [3.16]

私的目的のために商品,資産若しくはサービスを購買又は使用する一般公衆の中の個人。

[ISO/IEC The consumer and standards-Guidance and principles for consumer participation in standards development,COPOLCO,2003年3月,4.2]

環境側面 (environmental aspect) [3.17]

環境と相互に影響し得る,組織の活動,製品又はサービスの要素。

[ISO 14040:2006]

環境影響 (environmental impact) [3.18]

有害か有益かを問わず,全体的又は部分的に組織の環境側面 (3.17) から生じる,環境に対するあらゆる変化。

[JIS Q 14001:2004]

比較主張 (comparative assertion) [3.19]

ある製品と同一の機能をもつ競合製品 (3.11) に対する,優越性又は同等性に関する環境主張。

[ISO 14040:2006]

ライフサイクル (life cycle) [3.20]

原材料の採取,又は天然資源の産出から最終処分までの連続的で相互に関連する製品システムの段階。

[ISO 14040:2006]

目的 [4]

環境ラベルと宣言が全体として目指すところは,製品の環境側面に関して検証可能,かつ,正確で,誤解を招かない情報のコミュニケーションを通じて,環境負荷の少ない製品の需要と供給を促進することであり,それによって,市場主導の継続的な環境改善の可能性を喚起することである。

タイプIII環境宣言の目的は,次のとおりである。

  • a) LCAに基づく情報,と製品の環境側面に関する追加的な情報を提供する。
  • b) これらの情報を得たうえで,購入者と利用者が製品間の比較をすることを支援する。ただし,タイプIII環境宣言自体は,比較主張ではない。
  • c) 環境パフォーマンスの改善を奨励する。
  • d) 製品のライフサイクルにわたる,すべての環境影響を評価するための情報を提供する。

原則 [5]

JIS [5.1]

Q 14020との関連

この規格の要求事項に加えて,JIS Q 14020 に規定する原則も適用しなければならない。この規格において,JIS Q 14020 より更に詳細に定められた要求事項がある場合には,それらの特定の要求事項に従わなければならない。

任意性 [5.2]

タイプIII環境宣言プログラムの作成と運営並びにタイプIII環境宣言の作成と使用は,任意である。この規格は,このようなプログラムを作成し,かつ,運営するか,又はこのような宣言を作成し,かつ,使用することを選択した組織にこの規格の要求事項を提供する。

ライフサイクル原則 [5.3]

タイプIII環境宣言の作成において,製品のライフサイクル全体にわたる同製品に関連するすべての環境側面を考慮し,これらを,宣言の一部としなければならない。関連するとみなされる環境側面がライフサイクルのすべての段階を対象としていない場合には,そのことを記述し,かつ,その十分な根拠が提示されなければならない。データは,ISO 14040シリーズ(ISO 14040とISO 14044)で定められた原則,枠組み,手法と実施によって作成しなければならない。

LCAがカバーしてこなかった関連する環境側面は,他の適切な方法を用いて取り扱わなければならない。

モジュール方式 [5.4]

製品の製造又は組立において使用する材料,部品とその他のインプットに関するLCAに基づくデータを,その製品のタイプIII環境宣言に用いることができる。このような状況にあっては,材料,部品と他のインプットに対するLCAに基づくデータを,情報モジュールと呼び,これらの材料又は部品のライフサイクルの全部又は一部を構成するかもしれない。情報モジュールは,ある製品のカテゴリーのPCRに従い調整する場合には,それ自体がタイプIII環境宣言を作成するために使われることもあるし,組み合わせてその製品のタイプIII環境宣言を作成するために使用されることもあり得る。ある製品のタイプIII環境宣言を作成するために組み合わされた情報モジュールが,その製品のライフサイクルすべてに及ばない場合,いかなる省略もPCR文書の中で記述し,その根拠を示さなければならない。

情報モジュールは,タイプIII環境宣言として用いることができるが,必ず用いなければならないということではない。

利害関係者の参画 [5.5]

環境ラベルと宣言を作成する過程は,利害関係者の参加による開かれた協議をするとよい。作成過程の全体を通して,コンセンサスを得るために必要な努力をすることが望ましい。

JIS Q 14020 :1999の4.9.1,(原則8)参照]

タイプIII環境宣言プログラムの利害関係者には,次の者が含まれる(ただし,これらの者に限定されない。)。材料供給者,製造業者,産業団体,購入者,使用・消費者,非政府組織 (NGO) と政府機関,また,適切な場合には,独立した関係者と認証団体。

「開かれた協議」は,強く奨励されるが,必ずしも公開協議を意味しない。プログラム運営者は,プログラムの運営において信頼性と透明性を保証するために適切な協議を行うことを保証する責任を負う。開かれた協議には,プログラム若しくはPCRを作成する単独又は複数の組織の競合者が含まれる場合がある。

比較可能性 [5.6]

タイプIII環境宣言は,購入者又は利用者が,ライフサイクルに基づいて製品の環境パフォーマンスを比較できることを意図している。したがって,タイプIII環境宣言の比較可能性は重大な意味をもつ。この比較のために提供される情報は,購入者又は利用者が,タイプIII環境宣言に固有の比較可能性の限界を理解できるために透明性をもたなければならない【6.7.2参照】。

注記 比較可能性が限定されているタイプIII環境宣言の例として,すべてのライフサイクル段階を対象とするLCAに基づかないもの,又は異なるPCRに基づくものなどがある。

検証 [5.7]

タイプIII環境宣言が,ISO 14040シリーズに基づく関連する検証可能なLCA情報を含むことを保証するために,プログラム運営者は,次の事項にかかわる透明性のある手順を定めなければならない。

  • PCRの基礎となるLCA,LCI,情報モジュールと追加的環境情報のレビューを含むPCRレビュー【8.1.2参照】
  • 宣言の基礎となるLCA,LCI,情報モジュールと追加的環境情報の独立した検証【8.1.3参照】
  • タイプIII環境宣言の独立した検証【8.1.4参照】

柔軟性 [5.8]

タイプIII環境宣言によって製品の環境面にかかわる理解を高めるためには,宣言が,技術的信ぴょう性を維持する一方で,その適用に当たり,柔軟性,実用性と費用対効果をもつことが重要である。

この規格は,次のことについて適用してもよい。

  • 異なった種類の団体によるタイプIII環境宣言プログラムの運営【3.4と箇条6参照】
  • 必要な情報が提供される場合には,該当するライフサイクル段階だけの適用【7.2.5参照】
  • 追加的な環境情報の提供【図2と7.2.3参照】

透明性 [5.9]

情報に関係するすべての者が,タイプIII環境宣言を理解でき,正確に解釈できることを保証するために,プログラム運営者は,次のものを入手できることを保証しなければならない。

  • 一般的プログラム指示書【6.4参照】
  • プログラムで公表されたすべてのPCR文書のリスト
  • PCR文書
  • この規格で規定する説明資料【7.2.1と9.2.3参照】

プログラムの要求事項 [6]

一般的事項 [6.1]

タイプIII環境宣言プログラムは,任意である。また,このプログラムは,その全体的管理と運営の指示書となる一連の規則をもつ。これらの規則は,一般的プログラム指示書といわれ,プログラム運営者によって管理されている。

この規格の関連箇条にかかわるタイプIII環境宣言プログラムの作成と運営の概要を,附属書Aに記載する。

プログラムの適用範囲 [6.2]

プログラムの適用範囲は,明確でなければならないし,また,プログラムが例えば,一定の地理的領域,又は一定の産業セクタ,製品若しくは製品グループに限定されるかどうかを明確に設定しなければならない。

設定された適用範囲内のPCR又はタイプIII環境宣言の作成にかかわろうとするすべての組織は,プログラムを利用できることが望ましい。

プログラム運営者の責任 [6.3]

プログラム運営者は,タイプIII環境宣言プログラムの管理に責任を負わなければならない。

管理には,次の業務が含まれる。ただし,この当該業務に限定するものではない。

  • a) 一般的プログラム指示書の準備,維持と伝達
  • b) プログラム作成に利害関係者として実際に参画する組織名の公表(個人名ではない。)
  • c) タイプIII環境宣言の要求事項に従っているという保証【箇条7参照】
  • d) プログラムにおけるデータの整合性を保つ手順の確立
  • e) プログラムに含まれる公に入手できるPCR文書とタイプIII環境宣言のリストと記録の維持
  • f) プログラムに含まれるPCR文書とタイプIII環境宣言の公表
  • g) 関連するタイプIII環境宣言プログラムの手順と文書の変更の継続的な確認,並びに必要があれば手順と文書の改訂
  • h) 力量をもつ独立した検証者とPCRレビュー委員会委員の選任の保証【8.2.3参照】
  • i) レビューの範囲,レビューの詳細とPCRレビュー委員会の構成を含むPCRレビュー【8.1.2参照】にかかわる透明性のある手順の確立
  • j) この規格,タイプIII環境宣言プログラム,タイプIII環境宣言と妥当な場合にはロゴを参照するときの誤用を避けるための手順の確立

一般的プログラム指示書 [6.4]

プログラム運営者は,次の情報を含む(ただし,それらに限定するわけではない。)プログラムの運営方法を記述した一般的プログラム指示書を作成しなければならない。

  • a) プログラムの適用範囲
  • b) プログラムの目的
  • c) プログラム運営者の特定
  • d) プログラムの意図した対象(企業から企業へ若しくは企業から消費者への場合のいずれか,又はその両方)
  • e) 利害関係者の参画
  • f) 製品カテゴリーの定義のための手順
  • g) 使用されたデータと文書の管理手順,これらの手順はJIS Q 14001:2004の4.4.5又はISO 14044:2006の箇条5に基づく。
  • h) データの機密管理
  • i) 次のものを含む,PCRの作成と維持のための手順
    • PCRの内容
    • 有効期間に関する規則,これには,PCRに影響を及ぼす関連情報に対する考慮がなされていなければならない。
    • 事前設定のパラメータに関する選定手順
  • j) 次のものを含む,独立した検証のための次の手順
    • 検証者の力量
    • PCRレビュー委員会の力量
  • k) プログラム作成と運営のために提供される資金源とその他の資源
  • l) プログラム指示書の定期的レビュー
  • m) 必要な場合には料金

一般的プログラム指示書は,求めに応じてすべての者が入手できなければならない。

利害関係者の参画 [6.5]

プログラム運営者は,利害関係者を特定し,これらの者が開かれた協議【5.5参照】によるプログラムの作成に参加するよう促さなければならない。また,プログラム運営者は,開かれた協議における利害関係者の役割を明らかにし,参加できることを保証しなければならない。

特に,この協議では,次のことについて取り扱わなければならない。

  • PCRの作成
  • タイプIII環境宣言の作成と検証の方法に関する一般的な手法と手順の側面を述べた一連の規則

前記を達成するための相応な努力を行うことが望ましく,また,資源と時間とが利用できることが望ましい。

利害関係者には,使用される情報源と情報の詳細をレビューし,これらを入手するのに十分な時間が与えられなければならない。協議の過程では,一般的プログラム指示書又はPCRについてコメントを述べる利害関係者が,適当な期間内にそのコメントの検討と同コメントへの回答を受けることについても保証しなければならない。

利害関係者が参加する協議過程には,例えば,協議委員会,諮問委員会,又は公聴会という利害関係者の代表者から選ばれたグループを利用することが含まれる。

製品カテゴリー設定のための手順 [6.6]

プログラム運営者は,確立された協議過程において,製品カテゴリーが透明な手順を用いて定義されていることを確保しなければならない。製品が同じような機能と用途をもつ場合,製品のグループを製品カテゴリーに設定する基本として,同一の機能単位を適用できなければならない。

PCR作成のための手順 [6.7]

[6.7.1] PCR文書の内容作成

プログラム運営者は,同一製品カテゴリーと適切な市場地域において容易に入手可能なPCR文書の採用を考慮することによって,製品カテゴリーのPCRの作成に当たって協調化を促進することが望ましい。しかし,既存のPCR文書の内容とは異なった内容のPCR文書を作成する適切な理由がある場合もある。この場合,既存のPCRを使用しないことの正当化には,既存のPCR文書の内容に基づかなければならず,例えば,特定のPCRの由来に基づいてはならない。

協調化を達成するために行われた取組,結果と既存のPCRを使用しないことへの説明は,PCR文書の中に報告しなければならない。

PCRでは,製品カテゴリーに関するLCAに基づく情報の目的と適用範囲と製品カテゴリーとに関する追加的環境情報の作成にかかわる規則を,特定し,文書化しなければならない。また,PCRでは,含まれるべきライフサイクル段階,対象とするパラメータと当該パラメータを照合,報告すべき方法も決定しなければならない。

完全性と整合性のために,PCRは,一つ以上の(ISO 14040シリーズに従った)LCAと追加的環境情報に関する要求事項を特定するためのその他の関連調査に基づかなければならない。これらのLCAとその他の関連調査は,PCR文書で参照しなければならない。

PCR文書の作成は,図1に示すステップにするのがよい。

製品カテゴリーを定義する。

適切なLCAを収集と/又は作成する。

PCR:製品カテゴリーLCA,事前設定のパラメータ,追加的環境情報と報告のための要求事項に関する共通の目的とすべての関連規則を規定する。

宣言のために要求されるデータの作成方法の指示を作る。

PCR文書作成

図1-PCR文書作成におけるステップ

プログラム運営者は,利害関係者の参画を含めて,確立された協議過程によってPCR文書を作成しなければならない。PCR文書には,次のことを含めなければならない。

  • a) 製品カテゴリーの定義と記述(例えば,機能,技術性能と用途)
  • b) 次のものを含む,ISO 14040シリーズに従った製品のLCAに関する目的と調査範囲の設定
    • 機能単位
    • システム境界
    • データの記述
    • 入力と出力を含めるための基準
    • 範囲,精度,完全性,代表性,整合性,再現性,情報源と不確実性を含むデータ品質要件
    • 単位
  • c) 次のものを含むインベントリ分析
    • データの収集
    • 計算手順
    • 物質とエネルギーのフローと排出の配分
  • d) 適用する場合には,影響領域の選択と計算規則
  • e) LCAデータ【インベントリデータ領域と影響領域指標】の報告に関する事前設定のパラメータ【注記参照】
  • f) あらゆる手法上の要求事項(例えば,危険とリスクアセスメントに関する規定)を含む,追加的環境情報の提供に関する要求事項。情報の内容については7.2.3を参照。
  • g) 宣言の対象である材料と物質(例えば,ライフサイクルのすべての段階において,人の健康と/又は環境に悪影響を及ぼし得る材料と物質の規定を含む製品内容に関する情報)
  • h) 宣言を作成するために要求されるデータ(LCA,LCI,情報モジュールと追加的環境情報)の作成に関する指示書
  • i) タイプIII環境宣言の内容と書式に関する指示書【7.2参照】
  • j) 宣言が,すべてのライフサイクル段階を扱うLCAに基づかない場合,考慮されていない段階に関する情報
  • k) 有効期間

注記 事前設定のパラメータとは,製品に関する環境情報を提供するものであり,PCRで特定される。

[6.7.2] 比較可能性に関する要求事項

異なるタイプIII環境宣言を比較可能にするには,次によらなければならない。

  • a) 製品カテゴリーの設定と記述(例えば,機能,技術特性と用途)が同一である。
  • b) 製品のLCAがISO 14040シリーズに従っており,その目的と調査範囲の設定が次のことを含む。
    • 機能単位が同一である。
    • システム境界が同等である。
    • データの記述が同等である。
    • 入力と出力の選択基準が同一である。
    • 範囲,精度,完全性,代表性,整合性,再現性,情報源と不確実性を含むデータ品質要件が同等である。
    • 単位が同一である。
  • c) インベントリ分析は,次のことを含む。
    • データ収集方法が同等である。
    • 計算手順が同一である。
    • 物質とエネルギーのフローと排出の配分が同等である。
  • d) 適用する場合には,影響領域の選択と計算規則が同一である。
  • e) LCAデータ(インベントリデータ領域と影響領域指標)の報告に関する事前設定のパラメータが同一である。
  • f) あらゆる手法上の要求事項(例えば,危険とリスクアセスメントに関する規定)を含む,追加的環境情報に関する規則が同等である。
  • g) 宣言されるべき材料と物質(例えば,ライフサイクルのすべての段階において,人の健康と/又は環境に悪影響を及ぼし得る材料と物質の規定を含む製品内容に関する情報)が同等である。
  • h) 宣言を作成するために要求されるデータ(LCA,LCI,情報モジュールと追加的環境情報)の作成に関する指示が同等である。
  • i) タイプIII環境宣言の内容と書式に関する指示が同等である。
  • j) 宣言が,すべてのライフサイクル段階を扱うLCAに基づかない場合,考慮されていない段階に関する情報が同等である。
  • k) 有効期間が同等である。

情報モジュールに基づくタイプIII環境宣言の比較には,省略された製品のライフサイクル段階の環境影響が重要でないこと,又は省略されたライフサイクル段階のデータが許容されるデータ不確実性の範囲内で同一であることが要求される。

LCA手法適用のための手順 [6.8]

[6.8.1] 一般的なLCA手法に関する情報の普及

宣言間で比較できることを容易にするために,プログラム運営者は,タイプIII環境宣言の一般的手法上の側面に関する情報が入手できるようにしなければならない。これらの手法上の側面には,計算方法とシステム境界の選択並びにデータ品質に対する異なる要求を含めてもよい。

[6.8.2] LCA手法の適用

タイプIII環境宣言において定量化された環境情報は,次のいずれかによらなければならない。

  • ISO 14040シリーズに従って得られた一つ以上のLCAからの結果 又は 利用される場合には,情報モジュール【3.13参照】

この細分箇条では,タイプIII環境宣言とプログラムに対して二つの手法上の選択肢を規定する。図2に異なる選択肢を示す。共通の要素は,両選択肢が,ISO 14040シリーズに従ったLCIに基づいていることである。

LCA又は情報モジュールから生じる次のパラメータは,事前設定のパラメータとみなすことができる。

  • 一連の影響領域指標結果(選択肢Aだけ)
  • 基本フローである一連のインベントリ結果(例えば,鉄鉱石,二酸化炭素)
  • 基本フローに相当しない一連のデータ(例えば,廃棄物)

タイプIII環境宣言の作成手法は,図2のA又はBのいずれかでなければならない。

環境宣言とプログラム

図2-タイプIII環境宣言とプログラムに対する二つの異なる手法上の選択肢

  • a) 選択肢A:目的と調査範囲の設定,LCI,ライフサイクル影響評価(以下,LCIAという。)と解釈の諸段階を含むLCA調査
  • b) 選択肢B:目的と調査範囲の設定,LCIと解釈の諸段階を含むLCA調査

その他の環境分析手段から得られた結果は,適切な場合には使用しなければならない【図2参照】。この追加的環境情報は,製品に関するすべての適切な環境側面をタイプIII環境宣言で取り扱うことを確実にすることを意図している。この環境情報は,LCAから生じる場合もあれば生じない場合もある。この環境情報は,製品の全体的な環境パフォーマンスに付随して生じる他の事項に関係する場合がある。これらの事項には,例えば,持続可能な開発に関連する環境側面を含めることができる【7.2.3参照】。

宣言の要求事項 [7]

一般 [7.1]

タイプIII環境宣言は,同一の機能的な要求事項を満たす製品の環境属性の比較を容易にするためのものである。定量的データは,PCRで定められた適切,かつ,一貫した測定単位を用いて報告しなければならない。定性的データは,提供される場合には,同様のものでなければならない。定性的情報を作成するためには,同一手法又はシステムを使用することが望ましく,これらの手法とシステムを特定しなければならない。PCRの詳細は,求めに応じて製品の購入者又は利用者が入手できなければならない。

宣言の内容 [7.2]

[7.2.1] 一般

製品カテゴリーにおけるすべてのタイプIII環境宣言は,プログラム運営者が提供するPCRにおいて特定される書式に従い,同様に特定されるパラメータを含めなければならない。

次の情報は,PCRに従ってすべてのタイプIII環境宣言に含まなければならない。

  • a) 宣言を行う組織の特定と記述
  • b) 製品の記述
  • c) 製品の特定(例えば,形式)
  • d) プログラム名,プログラム運営者の住所並びに必要があればロゴとウェブサイト
  • e) PCRの特定
  • f) 公表日と有効期間
  • g) LCA,LCI又は情報モジュールからのデータ【7.2.2参照】
  • h) 追加的環境情報【7.2.3参照】
  • i) 宣言されるべき材料と物質に関する構成成分の宣言(例えば,ライフサイクルのすべての段階において人の健康と環境に悪影響を及ぼし得る材料,と物質の規定を含む製品の構成成分についての情報)
  • j) 宣言が,すべてのライフサイクル段階を対象とするLCAに基づかない場合,考慮されていない段階に関する情報
  • k) 異なるプログラムによる環境宣言は,比較可能でないかもしれないという記述
  • l) 説明資料の入手に関する情報

適切な根拠がある場合,要求事項i) は,知的所有権又はこれに類似する法的制約で対象とする材料と物質についての機密情報には適用しない。また,この要求事項は,無形製品に関する宣言には適切でない。

前記a)~l) に加えて,表1に示す情報(注を除く。)が,タイプIII環境宣言において明確に示されなければならない。

【 表 1 】 検証の証明
PCR a) レビューb) は,次によって実施された:
「委員長の氏名と組織,並びにプログラム運営者を通じた,委員長との連絡方法に関する情報」
宣言とデータのJIS Q 14025:2008に従った独立した検証:
□内部 □外部
[適宜c)]第三者検証者:
「第三者検証者の氏名」
a)6.7.1に従った製品カテゴリールール
b) 8.1.2に従ったPCRレビュー
c) 企業間のコミュニケーションについては任意。企業と消費者とのコミュニケーションについては必す【須】【9.4参照】。

[7.2.2] LCA,LCI又は情報モジュールからのデータ

タイプIII環境宣言は,選択された手順【図2参照】に従って,LCA調査,LCI調査と/又は情報モジュールからの関連データを含んでいなければならない。これらは,ライフサイクル段階又は追加的環境情報から得られた次の領域を含んでもよい(ただし,これらに限定されるわけではない。】。これらのデータは,次の三つの領域に明確に区分しなければならない。

  • a) 次のものを含む,PCRに従ったLCIからのデータ
    • エネルギー,水と再生可能資源を含む資源の消費
    • 大気圏,水圏と土壌への排出物
  • b) 必要な場合には,次のものを含む,LCIA結果の指標
    • 気候変動
    • 成層圏オゾン層の破壊
    • 土壌と水資源の酸性化
    • 富栄養化
    • 光化学オキシダントの生成
    • 化石エネルギー資源の枯渇
    • 鉱物資源の枯渇
  • c) 発生する廃棄物(有害と非有害廃棄物)の量と種類といったその他のデータ

宣言は,製品に対するものか,単に製品の一部若しくは包装にだけか,又はサービスの一部に対するものかを明確にするようにし,提示しなければならない。

[7.2.3] 追加的環境情報

タイプIII環境宣言には,適切な場合には,LCA,LCI又は情報モジュールから得られた環境情報以外の,環境関連事項についての追加的情報を含めなければならない[6.7.1 f) 参照]。この情報は,7.2.2で規定する情報とは区別しなければならない。重要な環境側面の特定には,少なくとも次のことを考慮することが望ましい。

  • a) 次の環境事項に関する情報
    • 1) 生物多様性への影響と潜在的影響
    • 2) 人の健康と/又は環境に対する毒性
    • 3) ライフサイクルのすべての段階にかかわる地理的側面(例えば,潜在的環境影響と製品システムの所在との関係についての議論)
  • b) 環境的に重要であれば,製品特性に関するデータ
  • c) 環境マネジメントシステムの順守状況と当該環境マネジメントシステムの細目の入手方法
  • d) 製品に適用される他の環境認証プログラムと当該認証プログラムの細目の入手方法
  • e) リサイクル又は回収プログラムへの参加など組織の他の環境活動。ただし,これらのプログラムの詳細を購入者又は利用者が容易に入手でき,連絡用の情報が提供される場合とする。
  • f) LCAによって得られた情報ではあるが,代表的なLCI又はLCIAに基づく書式において提供されていない情報
  • g) 効率的な使用に関する指示と限界
  • h) 人の健康と環境への危険とリスクアセスメント
  • i) 特定の地域で環境的に重要とみなされる材料の製品における含有していない,又は含有量に関する情報[JIS Q 14021 :2000の5.4と5.7 r) 参照]
  • j) 使用済み製品に関して望ましい廃棄物管理の選択肢
  • k) 環境に影響を及ぼし得るできごとへの可能性

追加的環境情報は,環境関連事項にだけ関係しなければならない。製品の環境パフォーマンスに関係しない製品の安全性に関する情報と指示書は,タイプIII環境宣言の一部となってはならない。

[7.2.4] 追加的環境情報の要求事項

すべての追加的環境情報は,LCA,LCIと情報モジュールに基づくデータの一部ではないことを明確に提示しなければならない。

追加的環境情報は,次によらなければならない。

  • a) JIS Q 14020 :1999とJIS Q 14021 :2000の箇条5の要求事項に従って確証と検証される情報に基づく。
  • b) 具体的,かつ,正確で,誤解を招かない。
  • c) 該当する製品に関連するものである。
  • d) 事実の欠落などによる誤解を生じるおそれがない。
  • e) 製品のライフサイクル中に存在するか,又は発生する可能性があるかといった関連する環境側面だけを記述する。
  • f) 比較主張を行わないが,製品カテゴリー内で比較できなければならない。
  • g) 特定の物質の量が,広く認められている微量混入量又はバックグラウンドレベルを超えない場合にだけ,その物質が存在しないことを「…を含まない」と記述する。
  • h) 製品カテゴリーに結びついていないか,若しくはこれまで決して結びついたことがない物質又は特徴が存在しないことに言及しない。
  • i) シンボルを用いる場合には,JIS Q 14021 :2000の5.8と5.9で規定する要求事項に従う。

[7.2.5] 情報モジュールに基づくタイプIII環境宣言

情報モジュールを用いて,一つ又は複数のライフサイクル段階に関するタイプIII環境宣言を作成することができる。

製品のすべてのライフサイクル段階を対象としたLCAを得て,それを基にタイプIII環境宣言を作成する場合には,情報モジュールを次の条件の下で組み合わせることができる。

  • ライフサイクルのすべての段階と製品のすべての部品に関する情報モジュールが組み合わされる【附属書 B参照】。
  • ISO 14040シリーズのすべての要求事項が満たされている【6.8.2参照】。
  • 製品カテゴリーのPCRが満たされている【6.7.1参照】。

構成品と材料の供給者は,可能な範囲で,使用段階と使用済み段階に関する情報を提供することが望ましい。

タイプIII環境宣言のために組み合わされた情報モジュールが製品のライフサイクルを網羅していない場合には,その省略したことについて記述しなければならない。

ライフサイクルに関連する側面と影響が情報モジュールに含まれていない場合,タイプIII環境宣言は,関連する追加的環境情報によって補足されなければならない。また,その省略の妥当性が示されなければならない。

情報モジュールと情報モジュールに基づくタイプIII環境宣言の組合せによって,すべてのライフサイクル段階を対象とするLCAに基づくタイプIII環境宣言を作成するための簡単な例を,附属書Bに示す。

宣言の改訂 [7.3]

タイプIII環境宣言に含まれる情報の訂正又は修正が必要な場合がある。タイプIII環境宣言の内容と正確さに影響を及ぼす技術又はその他の状況の変化を反映させるために,タイプIII環境宣言は必要に応じて再評価と改訂されなければならない。タイプIII環境宣言を改訂するときには,宣言を作成した当初と同一の要求事項が満たされなければならない。すなわちLCAに基づくデータ,追加的環境情報,と宣言の変更についての検証である。

タイプIII環境宣言を作成する組織は,タイプIII環境宣言における必要な変更をプログラム運営者に通知し,関連する要求事項との合致を確認する検証者からの文書をプログラム運営者に提供する責任を負う。プログラム運営者は,改訂された宣言を発表しなければならない。

検証 [8]

レビューと独立した検証のための手順 [8.1]

[8.1.1] 一般的検証事項

タイプIII環境宣言プログラムを作成するに当たっては,検証規則が,この規格とJIS Q 14020 とISO

14040シリーズとに従って定められなければならない。

プログラム運営者は,宣言がすべての一般的プログラム指示書に従っていることを保証するための適切な検証手順を定めなければならない【6.4参照】。この手順には,検証の書式,文書化,並びに検証規則と検証結果への十分なアクセスを含まなければならない。

データは,内部又は外部のいずれかにおいて独立して検証しなければならないが,このことは第三者検証を意味し得るが,必ずしもそうとは限らない。したがって,最終ステップとして第三者検証を用いるか否かはプログラム運営者が判断する。

企業と消費者とのコミュニケーションにタイプIII環境宣言を利用する場合には,検証に関する特定の要求事項【9.4参照】を適用する。

[8.1.2] PCRレビュー

PCRレビューは,第三者委員会によって実施されなければならない。この委員会は,少なくとも1名の委員長と2名の委員で構成されなければならない。PCR文書には,PCRレビューの結果並びに委員会の委員が作成したコメントと提言を含めなければならない。

PCRレビューは,次のことについて証明しなければならない。

  • PCRがISO 14040シリーズの,特に,この規格の6.7.1に従って作成された。
  • PCRが一般的プログラム指示書を満たしている。
  • LCAに基づくデータが,PCRで規定した追加的環境情報とともに,製品の重要な環境側面を記述している。

プログラム運営者は,PCRレビュー委員会へその他の業務を課してもよい。

[8.1.3] データの独立した検証

LCA,LCIと情報モジュールからのデータ,並びに追加的環境情報の独立した検証では,少なくとも次のことが確認されなければならない。

  • a) PCRへの適合
  • b) ISO 14040シリーズへの適合
  • c) タイプIII環境宣言のための一般的プログラム指示書への適合
  • d) データ評価には,範囲,精度,完全性,代表性,整合性,再現性,情報源と不確実性が含まれていること。
  • e) LCAに基づくデータの妥当性,品質と正確さ
  • f) 追加的環境情報の品質と正確さ
  • g) 補足情報の品質と正確さ

プログラム運営者は,独立した検証者へその他の業務を課してもよい。

[8.1.4] タイプIII環境宣言の独立した検証

独立した検証手順は,タイプIII環境宣言が少なくとも次の項目を満たしていることを確認できるものでなければならない。

  • JIS Q 14020 とこの規格の該当する要求事項
  • 一般的プログラム指示書【6.4参照】
  • 現在有効な関連するPCR

検証手順には透明性がなければならない。独立した検証者は,データの機密保持に関する規則を扱う8.3の要求事項に従い,かつ,検証過程を文書化した報告書を作成しなければならない。この報告書は要求に応じてすべての者が入手できなければならない。

検証手順では,タイプIII環境宣言において与えられた情報が,宣言の基礎となる文書における情報を正確に反映しているかどうかを確認しなければならない。検証手順では,この情報が妥当で,科学的な根拠が確かであるかについても確認しなければならない。

PCRレビューとタイプIII環境宣言の独立した検証とは,二つの異なる手続きである。タイプIII環境宣言の独立した検証は,PCRレビュー委員会が実施してもよい。また,PCRレビュー委員会の委員か否かを問わず独立した検証者が実施してもよい。

検証者とレビュー委員会の独立性と力量 [8.2]

[8.2.1] 検証者の独立性

組織にとって内部か外部かを問わず,独立した検証者は,LCAの実施又は宣言の作成に関与してはならない。また,独立した検証者には,組織における自らの立場から生じる利害の対立があってはならない。

[8.2.2] 検証者の力量

プログラム運営者は,検証者の力量に関して次のものを含む,最小限の要求事項を定めなければならない。

  • 関連するセクタ,製品と製品に関連する環境側面の知識
  • 製品カテゴリーのプロセスと製品についての知識
  • LCAとLCAの作業手法に関する専門知識
  • 環境ラベル表示と宣言,並びにLCAの分野において関連する規格の知識
  • タイプIII環境宣言の要求事項が作成されたときの規制に関する枠組みの知識
  • タイプIII環境宣言プログラムの知識

[8.2.3] PCRレビュー委員会の力量

プログラム運営者は,レビュー委員会の力量に関する最小限の要求事項を定めなければならない。レビュー委員の力量を組み合わせるに当たっては,次のことを含めるのがよい。

  • 関連するセクタ,製品,と製品に関連する環境側面の背景となる一般知識
  • LCAとLCAの作業手法に関する専門知識
  • 環境ラベル表示と宣言,並びにLCAの分野において関連する規格の認識
  • PCRの適用範囲内での規制にかかわる枠組みの知識
  • タイプIII環境宣言プログラムの知識

さらに,プログラム運営者は,利害関係者の見解と力量との妥当な組合せを保証しなければならない。

データの機密保持に関する規則 [8.3]

製品固有のデータは,多くの場合,次のいずれかの理由によって,機密となる。

  • 事業の競合
  • 知的所有権で扱う機密情報 又は同様の法的制約

このような機密データを公表する必要はない。宣言は,一般に,ライフサイクルのすべての又は関連する段階に対して集約されたデータを提供するだけである。独立した検証のために提供する機密として特定された企業データは,一般的プログラム指示書に従って機密にしておかなければならない【6.4参照】。

プログラム運営者が,検証報告書に基づいて,タイプIII環境宣言を裏付けるデータが不十分であると決定した場合には,宣言を公表してはならない。

企業と消費者とのコミュニケーションに関するタイプIII環境宣言の作成に関する追加要求事項 [9]

一般 [9.1]

プログラム運営者は,作成中のすべてのタイプIII環境宣言にとっての潜在的な対象を考慮しなければならない。大部分のタイプIII環境宣言は,企業間のコミュニケーションのために作成するが,この種の詳細な定量的データの提供を意図と/又は使用する宣言が,企業と消費者とのコミュニケーションにおいて存在する場合がある。

タイプIII環境宣言が消費者のために意図されるか,又は消費者によって使われる見込みがある場合,この規格の他の箇条に加えて9.2~9.4を適用しなければならない。タイプIII環境宣言の潜在的な対象が3.16

で規定する消費者とみなされる場合にも,9.2~9.4を適用する。

情報の提供 [9.2]

[9.2.1] 宣言の内容

タイプIII環境宣言は,複雑であり,大幅な文書化を要求される。企業と消費者とのコミュニケーションにおいては,PCRが要求する,宣言で必要とされる内容のどれも省略又は簡略化されてはならない。

タイプIII環境宣言は,次の場合を除き,製品のライフサイクルに基づかなければならない。

  • 特定の段階(例えば,製品の使用段階と使用済み段階)に関する情報が入手できず,妥当なシナリオをモデル化することができない。又はこれらの段階が,合理的に環境上重要でないと予想することができる。

これらの状況の下でだけ,特定の段階を除外することができる。省略に関する記述は,タイプIII環境宣言に含めなければならない。

特定の段階に関する妥当なシナリオをモデル化できる場合には,これらの段階を除外してはならない。シナリオを作成するために設けられる前提条件は,PCRにおいて明確に記述することが望ましい。

[9.2.2] 宣言の利用可能性

企業と消費者とのコミュニケーションを意図するタイプIII環境宣言は,消費者が購入時に入手できなければならない。

[9.2.3] 説明資料

タイプIII環境宣言を企業と消費者とのコミュニケーションに利用する場合,宣言を行う組織は,消費者が宣言に含まれるデータを容易に理解できるよう追加的な説明資料を,要求に応じ,手頃な費用で提供しなければならない。宣言を行う組織は,製品を販売しているすべての地域で消費者が組織に連絡できるようにする情報を公表しなければならない。この情報を提供するのにふさわしい手段には,電話又はその他の電子媒体の利用を含めてもよい。説明資料の入手方法は,宣言に明確に記述されなければならない。

利害関係者の参画 [9.3]

5.5の要求事項に加えて,企業と消費者とのコミュニケーションで用いるためのタイプIII環境宣言又はプログラムの作成に参画する利害関係者には,消費者の利害を代表する者と環境の利害を代表する者を含まなければならない。これらの代表者は,地方,国,地域グループ,団体又は組織によって選定してもよい。

プログラム運営者は,このような参加を促進することに責任を負わなければならない。

検証 [9.4]

この規格で要求される検証は,企業と消費者とのコミュニケーションに利用するタイプIII環境宣言の場合には,第三者によって実施しなければならない【8.2の検証者の力量を参照】。

タイプIII環境宣言での意図された対象者が3.16で規定する消費者の場合,宣言には,検証が適格な第三者によって行われたことを明確に記述しなければならない。

環境 関連 主なJIS規格 一覧

【 表 2 】
規格番号 規格名称 規格番号 規格名称
JIS Q 14001環境マネジメントシステム-要求事項と利用の手引JIS Q 14025環境ラベルと宣言-タイプⅢ環境宣言-原則と手順
JIS Q 14004環境マネジメントシステム-実施の一般指針JIS Q 14031環境マネジメント-環境パフォーマンス評価-指針
JIS Q 14005環境マネジメントシステム-環境パフォーマンス評価の利用を含む環境マネジメントシステムの段階的実施の指針JIS Q 14040環境マネジメント-ライフサイクルアセスメント-原則と枠組み
JIS Q 14006環境マネジメントシステム-エコデザインの導入のための指針JIS Q 14044環境マネジメント-ライフサイクルアセスメント-要求事項と指針
JIS Q 14015環境マネジメント-用地と組織の環境アセスメント(EASO)JIS Q 14050環境マネジメント-用語
JIS Q 14020環境ラベルと宣言-一般原則JIS Q 14051環境マネジメント-マテリアルフローコスト会計-一般的枠組み
JIS Q 14021環境ラベルと宣言-自己宣言による環境主張(タイプII環境ラベル表示)JIS Q 14063環境マネジメント-環境コミュニケーション-指針とその事例
JIS Q 14024環境ラベルと宣言-タイプI環境ラベル表示-原則と手続JIS Q 17021-2適合性評価-マネジメントシステムの審査と認証を行う機関に対する要求事項-第2部:環境マネジメントシステムの審査と認証に関する力量要求事項

用語、原則・仕様、監査、環境アセスメント、環境ラベル及び宣言、環境パフォーマンス評価、ライフサイクルアセスメント、温室効果ガス、環境側面、エネルギー、適合性評価〔認定/マネジメントシステム認証/自己適合宣言〕

用語、騒音・振動〔計器・測定〕、騒音・振動〔個別測定〕

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