JIS B 0251 メートルねじ用限界ゲージ|日本産業規格|最新情報 更新 改正制定

JIS B 0251 メートルねじ用限界ゲージの日本産業規格 JISB0251の一覧・基本・名称・用語・知識・JIS最新改正更新情報に関して解説!

JIS B0251:2008の規格は,JIS B 0205-2に規定するメートルねじの寸法検査に用いる限界ゲージ並びにその点検及び調整に用いるゲージについて規定。

メートルねじ用限界ゲージ 規格 一覧表

JIS B 0251

メートルねじ用限界ゲージの一覧

最新 JIS B0251 規格の詳細 更新日 情報

JIS B 0251:2008の最新の詳細や改正,更新日の情報!

JIS 改正 最新情報

JIS規格番号 JIS B0251 JIS改正 最新・更新日 2008年03月20日
規格名称 メートルねじ用限界ゲージ
英語訳 Limit gauges for metric screw threads
対応国際規格 ISO ISO 1502:1996,ISO general-purpose metric screw threads-Gauges and gauging (MOD)
主務大臣 経済産業 制定 年月日 1954年01月30日
略語・記号 No JIS B0251:2008
ICS 17.040.30,21.040.10JISハンドブック ねじI:2019,機械計測:2019
改訂 履歴 1954-01-30 (制定),1957-01-30 (確認),1957-06-26 (改正),1959-12-01 (改正),1962-12-01 (確認),1965-04-01 (改正),1968-04-01 (改正),1971-07-01 (確認),1974-07-01 (確認),1975-05-01 (改正),1978-05-01 (確認),1983-11-01 (確認),1989-03-01 (確認),1994-02-01 (確認),1998-07-20 (改正),2003-03-20 (確認),2008-03-20 (改正),2012-10-22 (確認),2017-10-20 (確認)

JIS規格「日本工業規格」は、2019年7月1日の法改正により名称が「日本産業規格」に変わりました。

JIS B0251:2008 目次

  • 序文
  • 1 適用範囲
  • 2 引用規格
  • 3 記号(量記号を含む。)と略号
  • 4 ゲージの種類
  •  4.1 ねじ用限界ゲージの種類とゲージ記号
  •  4.2 点検用ゲージと調整用ゲージの種類とゲージ記号
  • 5 工作物のゲージによる検査
  •  5.0A 一般
  •  5.1 おねじのゲージによる検査方法
  •  5.2 めねじのゲージによる検査方法
  •  5.3 ゲージによる検査原則
  • 6 標準温度
  • 7 ゲージの機能,管理と使い方
  •  7.0A 一般
  •  7.1 工作物おねじ用ゲージ並びに点検プラグと調整プラグ
  •  7.2 工作物めねじ用ゲージ
  • 8 ゲージの直径に対する公差域 図1と図2参照
  • 9 プレーンゲージに対する公差域 図3と図4参照
  • 10 ゲージのねじ山形
  •  10.1 完全なフランクをもつ山形とその適用 図5と図6参照
  •  10.2 切り取ったフランクをもつ山形とその適用 図7と図8参照
  •  10.3 切り取ったフランクをもつ山形に対する逃げの偏り量
  • 11 ねじゲージの一般性質
  •  11.1 工作物おねじ用ゲージ
  •  11.2 工作物めねじ用ゲージ
  •  11.3 不完全ねじ山のねじ山払いと面取り
  • 12 ゲージの公差と許容摩耗 表8~13参照
  • 13 ゲージの寸法と許容差を求めるための計算式
  •  13.1 工作物おねじ用ねじゲージ並びに点検プラグと調整プラグ
  •  13.2 工作物おねじの外径用プレーンゲージ
  •  13.3 工作物めねじ用ねじゲージ
  •  13.4 工作物めねじの内径用プレーンゲージ
  • 14 ゲージの形状,寸法,許容差と公差
  • 15 硬さと表面粗さ
  • 16 試験方法
  • 17 検査
  • 18 表示
  • 附属書JA(規定)ゲージの形状,寸法,許容差と公差
  • 附属書JB(参考)JISと対応する国際規格との対比表

適用範囲 [1]

この規格は,JIS B 0205-2に規定するメートルねじの寸法検査に用いる限界ゲージ(以下,ねじ用限界ゲージという。)並びにその点検と調整に用いるゲージ(以下,点検用ゲージと調整用ゲージという。)について規定する(なお,ねじ用限界ゲージ,点検用ゲージと調整用ゲージを総称して単にゲージという。)。

他の検査方法,例えば指示計器による測定方法は認めるが,この規格に規定するゲージを用いて検査することを常に優先する。

この規格は,許容限界寸法内にある工作物ねじとそうでないものとを区別する手段を規定することを目的とする。

工作物ねじの互換性を確保し,製造業者と使用者との間に疑義が生じることを避けるために,次の原則を適用する。

  • a) 製造業者は,実際のねじ寸法(例えば,単独有効径と総合有効径)が許容限界寸法外にある,いかなる工作物ねじも出荷してはならない。
  • b) 使用者は,実際のねじ寸法(例えば,単独有効径と総合有効径)が許容限界寸法内にある,いかなる工作物ねじも拒否してはならない。

この二つの原則を満たすために,この規格は,ねじの検査に必要なゲージの種類と寸法,並びにこれらのゲージを使用する条件と工作物ねじの検査について規定する。

注記 この規格の対応国際規格とその対応の程度を表す記号を,次に示す。

ISO 1502:1996,ISO general-purpose metric screw threads — Gauges and gauging

なお,対応の程度を表す記号(MOD)は,ISO/IEC Guide 21に基づき,修正していることを示す。

引用規格 [2]

次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成する。これらの引用規格は,その最新版(追補を含む。)を適用する。

JIS B 0205-2 一般用メートルねじ-第2部:全体系

JIS B 0205-4 一般用メートルねじ-第4部:基準寸法

JIS B 0209-1 一般用メートルねじ-公差-第1部:原則と基礎データ

JIS B 0261 平行ねじゲージ-測定方法

JIS B 0680 製品の幾何特性仕様(GPS)-製品の幾何特性仕様と検証に用いる標準温度

注記 対応国際規格:ISO 1,Geometrical Product Specifications (GPS)-Standard reference temperature for geometrical product specification and verification (IDT)

JIS B 3102 ねじ用限界ゲージの形状と寸法

JIS B 7420 限界プレーンゲージ

注記 対応国際規格:ISO/DIS 1938-1:1991,Inspection of plain workpieces-Part 1:Plain limit gauges

(MOD)

記号(量記号を含む。)と略号 [3]

この規格で用いる記号(量記号を含む。)と略号は,表1による。

【 表 1 】 記号(量記号を含む。)と略号
記号(量記号を含む。)
と略号
意味
b1完全なフランクをもつねじリングゲージの谷底における逃げの幅
b2完全なフランクをもつねじプラグゲージの谷底における逃げの幅
b3切り取ったフランクをもつゲージの谷底における逃げの幅
d,Dおねじ外径の基準寸法とめねじ谷の径の基準寸法
D1めねじ内径の基準寸法
d2,D2おねじ有効径の基準寸法とめねじ有効径の基準寸法
esおねじの基礎となる寸法許容差(公差位置hに対しては0である。)
EIめねじの基礎となる寸法許容差(公差位置Hに対しては0である。)
F1切り取ったフランクをもつねじ山形において,有効径と外径(おねじ)又は内径(めねじ)との半径差
F2切り取ったフランクをもつねじ山形において,有効径とフランクが谷底の丸み又は逃げと接する位置の直径との半径差
Hねじ山形のとがり山の高さ
H1プレーンプラグゲージの外径公差
H2プレーンリングゲージの内径とプレーン挟みゲージの測定面間の公差
Hpプレーン挟みゲージ用基準円盤の外径公差
LML最小実体寸法
mねじリングゲージの有効径の公差域の中心から,通り側点検プラグの有効径の公差域の中心までの距離
MML最大実体寸法
Pピッチ
r1ねじリングゲージとねじ挟みゲージのねじ山のフランクの直線部分と接線をなしてつながる谷底の丸みの半径
r2ねじプラグゲージのねじ山のフランクの直線部分と接線をなしてつながる谷底の丸みの半径
S切り取ったフランクをもつねじ山形における谷の中心と谷底の逃げの偏り量
1/2完全なフランクをもつねじ山の半角に対する許容差
2/2切り取ったフランクをもつねじ山の半角に対する許容差
Tcp通り側ねじ点検プラグ,止り側ねじ点検プラグ,摩耗点検プラグと調整プラグの有効径公差
Tdおねじの外径公差
Td2おねじの有効径公差
TD1めねじの内径公差
TD2めねじの有効径公差
TPねじゲージのピッチの最大許容偏差
TPL通り側と止り側ねじプラグゲージの有効径公差
TR通り側と止り側ねじリングゲージの有効径公差
WGO通り側ねじプラグゲージ又は通り側ねじリングゲージの有効径の公差域の中心の寸法と摩耗限界の寸法との差
WNG止り側ねじプラグゲージ又は止り側ねじリングゲージの有効径の公差域の中心の寸法と摩耗限界の寸法との差
Z1プレーン通り側プラグゲージの外径の公差域の中心寸法とめねじ内径の最小許容寸法との差
Z2プレーン通り側リングゲージの内径又はプレーン通り側挟みゲージの測定面間の公差域の中心寸法とおねじ外径の最大許容寸法との差
ZPL通り側ねじプラグゲージの有効径の公差域の中心寸法とめねじの有効径の最小許容寸法との差
ZR通り側ねじリングゲージの有効径の公差域の中心寸法とおねじの有効径の最大許容寸法との差

ゲージの種類 [4]

ねじ用限界ゲージの種類とゲージ記号 [4.1]

ねじ用限界ゲージの種類とゲージ記号は,表2による。

【 表 2 】 ねじ用限界ゲージの種類とゲージ記号
検査されるねじ 検査される箇所 ねじ用限界ゲージの種類 ゲージ記号 a)
おねじ有効径固定式通り側ねじリングゲージGR
調整式通り側ねじリングゲージ
通り側ねじ挟みゲージ
固定式止り側ねじリングゲージNR
調整式止り側ねじリングゲージ
止り側ねじ挟みゲージ
外径プレーン通り側リングゲージPR b)
プレーン通り側挟みゲージPC b)
プレーン止り側リングゲージPR b)
プレーン止り側挟みゲージPC b)
めねじ有効径通り側ねじプラグゲージGP
止り側ねじプラグゲージNP
内径プレーン通り側プラグゲージPP b)
プレーン止り側プラグゲージPP b)

a) ゲージ記号は,ISO 1502に規定されていないが,使用の便を考え従来から使われている記号を規定する。
b) 通り側と止り側とが別々になっている場合は,ゲージ記号の後に「通」と「止」の文字を付ける。
例 PP通,PP止

点検用ゲージと調整用ゲージの種類とゲージ記号 [4.2]

点検用ゲージと調整用ゲージの種類とゲージ記号は,表3による。

【 表 3 】 点検用ゲージと調整用ゲージの種類とゲージ記号
点検又は調整されるねじ用限界ゲージ 点検用ゲージと調整用ゲージの種類 ゲージ記号a)
固定式通り側ねじリングゲージ固定式通り側ねじリングゲージ用通り側点検プラグGRGF
固定式通り側ねじリングゲージ用止り側点検プラグGRNF
調整式通り側ねじリングゲージ調整式通り側ねじリングゲージ用調整プラグ
固定式又は調整式
通り側ねじリングゲージ
固定式又は調整式
通り側ねじリングゲージ用摩耗点検プラグ
GW
固定式止り側ねじリングゲージ固定式止り側ねじリングゲージ用通り側点検プラグNRGF
固定式止り側ねじリングゲージ用止り側点検プラグNRNF
調整式止り側ねじリングゲージ調整式止り側ねじリングゲージ用調整プラグ
固定式又は調整式
止り側ねじリングゲージ
固定式又は調整式
止り側ねじリングゲージ用摩耗点検プラグ
NW
通り側ねじ挟みゲージ通り側ねじ挟みゲージ用調整プラグ
止り側ねじ挟みゲージ止り側ねじ挟みゲージ用調整プラグ
プレーン通り側挟みゲージプレーン通り側挟みゲージ用基準円盤
プレーン通り側挟みゲージ用摩耗基準円盤
プレーン止り側挟みゲージプレーン止り側挟みゲージ用基準円盤
a)ゲージ記号は,ISO 1502に規定されていないが,使用の便を考え従来から使われている記号を規定する。

工作物のゲージによる検査 [5]

5.0A 一般

箇条4に規定したすべてのゲージを用いる必要はない。しかし,許容限界寸法のゲージ検査においては,常に4.1に規定する通り側ゲージの一つと止り側ゲージの一つを用いて検査を行うことが必要である。

おねじのゲージによる検査方法 [5.1]

おねじのゲージによる検査には,できるだけ固定式又は調整式の通り側ねじリングゲージを用いる。

時間の節約,検査上の便宜又は通り側ねじリングゲージが使えない場合に,通り側ねじ挟みゲージを用いてもよい。

しかし,通り側ねじ挟みゲージによる検査は,通り側ねじリングゲージを用いた無作為の抜取検査を追加するのがよい。すなわち,大多数の工作物ねじを通り側ねじ挟みゲージで検査するとき,一定の割合のものを通り側ねじリングゲージを用いて追加検査することによって,工作物ねじ間の互換性がより保証できる。

製造工程において,工作物ねじの通り側ねじ挟みゲージでは検出が不可能な誤差,例えば,フライス削りしたねじにおける局部的なピッチ誤差,又はねじの切り始めにばりが生じているようであれば,このゲージは,使用しないほうがよい。さらに,通り側ねじ挟みゲージは,例えば,このゲージによって変形する薄肉工作物のような非剛性工作物に対しては,適しない。これらの場合には,通り側ねじリングゲージで検査を行うのがよい。

同様に,例えば,止り側ねじ挟みゲージの検査によって変形する薄肉工作物のような非剛性工作物に対しては,固定式又は調整式の止り側ねじリングゲージだけを使用する。

止り側ねじ挟みゲージは,おねじの単独有効径の検査に用いる。

プレーン通り側とプレーン止り側のゲージは,工作物おねじの外径の検査に用いる。プレーン挟みゲージ又はプレーンリングゲージのいずれを用いるかは,工作物の形状と剛性によって決める。ただし,

非剛性工作物には,プレーンリングゲージを用いる【JIS B 7420参照】。

めねじのゲージによる検査方法 [5.2]

通り側と止り側のねじプラグゲージは,工作物めねじのゲージによる検査に用い,プレーン通り側とプレーン止り側のプラグゲージは,工作物めねじの内径の検査に用いる【JIS B 7420参照】。

ゲージによる検査原則 [5.3]

[5.3.1] 製造業者側

一般に,工場で作られたねじを検証する検査部門は,工場で用いた同じ種類のゲージを用いるのがよい。

許容限界寸法の近くに作られた工作物をゲージで検査するとき,製造部門と検査部門との間で疑義が起こりがちである。

疑義が生じた場合に,この規格の要求事項に規定する(許容摩耗を考慮した上で)いずれかのゲージによって満足していることが示されれば,その工作物ねじを受け入れることを推奨する。

ねじリングゲージの検査において疑義が生じた場合に,製造業者と使用者との間に何らかの取決めがなければ,点検プラグによる検査を採用する。

注記 検査部門で用いるゲージよりも製造部門で用いるゲージがより厳格な検査を行えるように,ゲージの格付けを行うことによって,疑義の可能性を最小限に減らすことができる。一般には,製造部門に新製又はごくわずかに摩耗した通り側ゲージとわずかに摩耗した止り側ゲージを与えることによって,これを達成できる。検査部門は,最大許容摩耗の状態に近い通り側ゲージと新製の止り側ゲージを用いて検査するのがよい。

[5.3.2] 使用者側

使用者に代わって関係する製造工場に属さない検査員によって工作物ねじを検査するには,次の三つの可能な手段がある。

  • a) 検査員は,製造業者のゲージで工作物ねじを検査する。この場合に用いるゲージの精度は,製造工場(製造業者)又は検査員(使用者)のいずれかが所有する点検プラグと調整プラグを用いて検査するのがよく,また,ねじプラグゲージに限り直接測定で検査する。
  • b) 工作物ねじのゲージによる検査に対して,検査員自身が所有するゲージを用いる。疑義が生じた場合に,この規格の要求事項内に規定する(許容摩耗を考慮した上で)いずれかのゲージによって満足していることが示されれば,その工作物ねじを受け入れることを推奨する。
  • c) 検査員は,工作物ねじのゲージによる検査に検査員自身によって検査したゲージを用いる。

ゲージに対する公差域の位置は,実際の寸法が工作物に規定された許容限界寸法内にあるねじを,使用者が拒否しないことを保証するようなものでなければならない。

この規格は,検査員がどのゲージを用いるかは規定しない。ただし,使用者が注文時に,工作物ねじの検査に対してどのような手段を採用するかを製造業者に通知することを推奨する。

摩耗したゲージは,抜取検査には使用してはならない。

標準温度 [6]

工作物とゲージの寸法は,JIS B 0680に規定する標準温度20 °Cにおける値とする。

工作物とゲージの線膨張係数が同じ場合には(例えば,鋼製工作物と鋼製ゲージなどとの組合せ),検査の温度は工作物とゲージとの温度を同じにすれば,20 °Cでなくても検証結果に差はない。

工作物とゲージが異なる線膨張係数をもつならば(例えば,鋼製工作物と超硬製ゲージとの組合せ,又は黄銅製工作物と鋼製ゲージ若しくは超硬製ゲージとの組合せ),ゲージによる検査時の両者の温度は,

(20±2)°Cでなければならない。そうでない場合は,工作物とゲージの熱膨張との差を考慮しなければならない。

ゲージの機能,管理と使い方 [7]

7.0A 一般

この箇条に規定する細目は,a) 機能,b) 管理とc) 使い方の意味とするが,b) の規定がない場合は,管理に対して要求がないことを意味している。

工作物おねじ用ゲージ並びに点検プラグと調整プラグ [7.1]

[7.1.1] 固定式又は調整式通り側ねじリングゲージ

固定式又は調整式の通り側ねじリングゲージの機能,管理と使い方は,次による。

  • a) 機能 通り側ねじリングゲージは,おねじの総合寸法を検査する(総合有効径のゲージによる検査)。これは,工作物の有効径にみせかけ上の増加をもたらすピッチ誤差,ねじ山の半角誤差と形状偏差を考慮した有効径(総合有効径)の最大実体寸法(最大許容寸法)を検査することによって行う。さらに,このゲージは直線フランクの長さが適切であるかどうか,すなわち,工作物ねじ山形の谷底の丸み付けがねじのフランクに干渉していないことを検査する。おねじの外径は,検査しない。
  • 通り側ねじリングゲージによる検査は,本質的にテーラーの原理に従っている【箇条11参照】。

  • b) 管理 規定寸法に従って作った固定式通り側ねじリングゲージは,通り側と止り側の点検プラグで検査し,また,定期的に摩耗点検プラグで管理しなければならない。
  • 止り側点検プラグを用いない場合には,他の方法(例えば,直接測定)で,新製通り側ねじリングゲージの有効径の最大許容寸法を超えていないことを保証しなければならない。点検プラグによるリングゲージの検査方法は,ねじ山形を管理する他のどんな方法よりも優れている。

    調整式通り側ねじリングゲージは,その調整プラグでセットし,定期的に摩耗点検プラグで管理しなければならない。

  • c) 使い方 通り側ねじリングゲージは,過大な力を加えることなく手でねじ込んだとき,工作物ねじの全長を通り抜けなければならない。これが不可能な場合には,工作物ねじは規定を満足していない。

[7.1.2] 固定式通り側ねじリングゲージ用通り側又は止り側点検プラグ

固定式通り側ねじリングゲージ用通り側又は止り側の点検プラグの機能と使い方は,次による。

  • a) 機能 通り側と止り側点検プラグは,固定式通り側ねじリングゲージの有効径の限界を検査するのに用いる。
  • 通り側点検プラグは,通り側ねじリングゲージの総合山形の最大実体寸法を検査する。

  • c) 使い方 通り側点検プラグは,過大な力を加えることなく手でねじ込んだとき,固定式通り側ねじリングゲージの全長を通り抜けなければならない。

止り側点検プラグは,過大な力を加えることなく手でねじ込んだとき,固定式通り側ねじリングゲージの両端に入ってもよいが,ねじの1回転を超えてはならない。ねじが1回転したかどうかは,止り側点検プラグを戻すときに決定する。

[7.1.3] 調整式通り側ねじリングゲージ用調整プラグ

調整式通り側ねじリングゲージ用調整プラグの機能,管理と使い方は,次による。

  • a) 機能 完全なフランクの部分と切り取ったフランクの部分を連続してもつ調整プラグは,調整式通り側ねじリングゲージをセットするために用いる。通り側ねじリングゲージを調整した後,止り側点検プラグで検査するのであれば【7.1.2参照】,2倍長さの調整プラグを使用する必要はない。
  • b) 管理 通り側ねじリングゲージは,調整プラグの完全なフランクをもつ部分でセットしなければならない。
  • c) 使い方 切り取ったフランクをもつ調整プラグの部分は,過大な力を加えることなく手でねじ込んだとき,通り側ねじリングゲージを通り抜けなければならない。

調整プラグの切り取ったフランクをもつ部分をねじリングゲージにねじ込んだとき,調整プラグとねじリングゲージとの間に感知できるすき間があってはならない。すき間があれば,製造業者の仕様に従って正しい形状と寸法にラッピングして調整しなければならない。

[7.1.4] 固定式又は調整式通り側ねじリングゲージ用摩耗点検プラグ

固定式又は調整式の通り側ねじリングゲージ用摩耗点検プラグの機能と使い方は,次による。

  • a) 機能 摩耗点検プラグは,通り側ねじリングゲージの有効径が摩耗限界を超えていないことを確かめるために用いる。それは,規定の摩耗限界における通り側ねじリングゲージの有効径を具体的に表現している。
  • c) 使い方 摩耗点検プラグは,過大な力を加えることなく手でねじ込んだとき,通り側ねじリングゲージの両端に入ってもよいが,ねじの1回転を超えてはならない。ねじが1回転したかどうかは,摩耗点検プラグを戻すときに決定する。摩耗点検プラグが1回転を超えてねじ込むことができれば,通り側ねじリングゲージはもはや仕様を満足していない。

[7.1.5] 通り側ねじ挟みゲージ

通り側ねじ挟みゲージの機能,管理と使い方は,次による。

  • a) 機能 通り側ねじ挟みゲージは,工作物のピッチ誤差とねじ山の半角誤差によって増大するようにみえる軸断面の有効径の最大許容寸法を検査する。さらに,この通り側ねじ挟みゲージは,直線フランクの長さが適切であるかどうか,すなわち,工作物ねじ山形の谷底の丸み付けが,ねじのフランクに干渉しないことを確認する。おねじの外径は,検査しない。
  • 総合有効径の具体化に関しては,通り側ねじ挟みゲージはテーラーの原理に従っていない(例えば,ピッチの周期誤差と形状偏差は,検出されない。)。

  • b) 管理 通り側ねじ挟みゲージは,規定の調整プラグを用いてセットしなければならない。
  • c) 使い方 工作物ねじは,一般に通り側ねじ挟みゲージでその自重又は規定の作動荷重のもとで検査する。

通り側ねじ挟みゲージは,工作物ねじの円周上に等配した少なくとも3か所で検査すべきである。通り側ねじ挟みゲージが工作物ねじを通過することができなければ,工作物ねじはその仕様を満足していない。

通り側ねじ挟みゲージを工作物ねじ上に置いたとき,摩耗の影響を最小にするためにゲージをわずかに動かしてもよい。

疑義が生じた場合には,通り側ねじリングゲージ,それもなるべく固定式のゲージによる検査を行う。

[7.1.6] 通り側ねじ挟みゲージ用調整プラグ

通り側ねじ挟みゲージ用調整プラグの機能と使い方は,次による。

  • a) 機能 ねじ挟みゲージの通り側アンビルは,調整プラグでセットする。
  • c) 使い方 通り側ねじ挟みゲージは,その自重又は規定の作動荷重のもとで調整プラグを通り抜けなければならない。それができないか又はすき間があれば,通り側ねじ挟みゲージのアンビルを調整しなければならない。

通り側ねじ挟みゲージを調整プラグ上に置いたとき,ゲージをわずかに動かしてもよい。

[7.1.7] 止り側ねじ挟みゲージ

止り側ねじ挟みゲージの機能,管理と使い方は,次による。

  • a) 機能 止り側ねじ挟みゲージは,工作物ねじの有効径の最小許容寸法を検査する。それは,テーラーの原理に従っている [図10 a)参照]
  • b) 管理 止り側ねじ挟みゲージは,規定の調整プラグでセットしなければならない。
  • c) 使い方 止り側ねじ挟みゲージは,工作物ねじの最初の2山を除き,工作物を通り抜けてはならない。そのときの検査は,調整プラグで調整したときと同じ条件で,工作物ねじの円周上に等配した少なくとも3か所で行わなければならない。図10 b) に対応するゲージのねじ山形であれば,軸方向にゲージを1ピッチずつ移動させて検査しなければならない。

[7.1.8] 止り側ねじ挟みゲージ用調整プラグ

止り側ねじ挟みゲージ用調整プラグの機能と使い方は,次による。

  • a) 機能 ねじ挟みゲージの止り側アンビルは,調整プラグでセットする。
  • c) 使い方 止り側ねじ挟みゲージは,その自重又は規定の作動荷重のもとで調整プラグを通り抜けなければならない。通り抜けられないか又はすき間があれば,止り側ねじ挟みゲージのアンビルを調整しなければならない。

止り側ねじ挟みゲージを調整プラグ上に置いたとき,ゲージをわずかに動かしてもよい。

[7.1.9] 固定式又は調整式止り側ねじリングゲージ

固定式又は調整式の止り側ねじリングゲージの機能,管理と使い方は,次による。

  • a) 機能 止り側ねじリングゲージは,工作物ねじの実際の有効径が規定の最小許容寸法を超えているかどうかを検査するためのものである。止り側ねじリングゲージによる検査は,剛性工作物の検査ではテーラーの原理に対応していない。非剛性工作物の場合には,テーラーの原理からの逸脱は,工作物に柔軟性があるという理由から重要ではない。
  • b) 管理 規定寸法に従って作られた固定式止り側ねじリングゲージは,通り側と止り側点検プラグで検査し,また,定期的に摩耗点検プラグで監視しなければならない。止り側点検プラグを用いない場合は,他の方法で止り側ねじリングゲージの有効径の最大許容寸法を超えていないことを保証する処置を取らなければならない。
  • 調整式止り側ねじリングゲージは,規定の調整プラグでセットし,また,定期的に摩耗点検プラグで監視しなければならない。

  • c) 使い方 止り側ねじリングゲージは,過大な力を加えることなく手で工作物ねじにねじ込んだとき,両端に入ってもよいが,ねじの2回転を超えてはならない。ねじが2回転を超えたかどうかは,ゲージを抜くときに決定する。ゲージが工作物にねじの2回転を超えてねじ込むことができれば,ねじは仕様を満足していない。止り側ねじリングゲージは,3山以下のねじ長さの工作物には完全に通り抜けてはならない。

[7.1.10] 固定式止り側ねじリングゲージ用通り側又は止り側点検プラグ

固定式止り側ねじリングゲージ用通り側又は止り側の点検プラグの機能と使い方は,次による。

  • a) 機能 通り側と止り側点検プラグは,固定式止り側ねじリングゲージの有効径の限界の検査に用いる。通り側点検プラグは,固定式止り側ねじリングゲージの逃げの直径が小さ過ぎないことを確認する。止り側ねじリングゲージ用摩耗点検プラグを用意していれば,止り側点検プラグはなくてもよい。
  • c) 使い方 通り側点検プラグは,過大な力を加えることなく手でねじ込んだとき,対応する固定式止り

側ねじリングゲージを通り抜けなければならない。

止り側点検プラグは,過大な力を加えることなく手でねじ込んだとき,固定式止り側ねじリングゲージの両端に入ってもよいが,ねじの1回転を超えてはならない。ねじが1回転を超えたかどうかは,点検プラグを抜くときに決定する。

[7.1.11] 調整式止り側ねじリングゲージ用調整プラグ

調整式止り側ねじリングゲージ用調整プラグの機能,管理と使い方は,次による。

  • a) 機能 完全なフランクの部分と切り取ったフランクの部分を連続してもつ調整プラグは,調整式止り側ねじリングゲージを規定の有効径にセットするのに用いる。止り側ねじリングゲージを調整した後,7.1.10に規定したように,止り側点検プラグで検査する場合は,2倍の長さの調整プラグを使用する必要はない。
  • b) 管理 止り側ねじリングゲージは,完全なフランクをもつ調整プラグの部分でセットしなければならない。
  • c) 使い方 調整プラグの完全なフランクをもつ部分は,過大な力を加えることなく手でねじ込んだとき,止り側ねじリングゲージを通り抜けなければならない。

調整プラグの切り取ったフランクをもつ部分を止り側ねじリングゲージにねじ込んだとき,調整プラグと止り側ねじリングゲージとの間に感知できるすき間があってはならない。すき間があれば,製造業者の仕様に従って,正しい形状と寸法にラッピングし,調整しなければならない。

[7.1.12] 固定式又は調整式止り側ねじリングゲージ用摩耗点検プラグ

固定式又は調整式の止り側ねじリングゲージ用摩耗点検プラグの機能と使い方は,次による。

  • a) 機能 摩耗点検プラグは,止り側ねじリングゲージの有効径が摩耗限界を超えていないことを確かめるために用いる。それは,規定の摩耗限界における止り側ねじリングゲージの有効径を具体化したものである。止り側ねじリングゲージ用止り側点検プラグの用意があれば,摩耗点検プラグはなくてもよい。
  • c) 使い方 摩耗点検プラグは,過大な力を加えることなく手でねじ込んだとき,止り側ねじリングゲージの両端に入ってもよいが,ねじの1回転を超えてはならない。ねじが1回転を超えたかどうかは,摩耗点検プラグを抜くときに決定する。1回転を超えてねじ込むことができる場合は,止り側ねじリングゲージはもはや仕様を満足していない。

[7.1.13] 工作物の外径用ゲージ

工作物の外径用ゲージの機能と使い方は,次による。

  • a) 機能 工作物ねじの外径は,プレーン挟みゲージ又はプレーンリングゲージで検査する。非剛性工作物の最大実体寸法の検査に対しては,プレーン通り側リングゲージを用いることが望ましく,プレーン挟みゲージは,真円度に誤差の欠陥を伴わない方法で作られた工作物にだけ用いることを推奨する。
  • c) 使い方 プレーン通り側挟みゲージは,その自重又は規定の作動荷重のもとで,工作物ねじを通過しなければならない。プレーン止り側挟みゲージは,工作物ねじを通過してもよいが,ねじの切りはじめから2ピッチ長さ以内の部分だけに限る。そうでなければ,工作物はその仕様を満足していない。

工作物めねじ用ゲージ [7.2]

[7.2.1] 通り側ねじプラグゲージ

通り側ねじプラグゲージの機能,管理と使い方は,次による。

  • a) 機能 通り側ねじプラグゲージは,めねじの総合寸法を検査する(総合有効径のゲージによる検査)。これは,工作物の有効径にみかけ上の減少をもたらすピッチ誤差,ねじ山の半角誤差と形状偏差を
  • 考慮に入れた有効径(総合有効径)の最大実体寸法(最小許容寸法)を検査することによって行う。さらに,このゲージは直線フランクの長さが適切であるかどうか,すなわち,工作物ねじ山形の谷底の丸み付けがねじのフランクに干渉していないことを検査する。めねじの内径は,検査しない。

    通り側ねじプラグゲージによる検査は,本質的にテーラーの原理に従っている。

  • b) 管理 通り側ねじプラグゲージの摩耗限界までの寸法は,使用の頻度に応じた間隔で,ゲージの再測定によって監視しなければならない。通り側ねじプラグゲージの摩耗限界までの寸法は,測定によって発見される。測定の代わりに,調整プラグを備えた摩耗点検ゲージ(ねじ挟みゲージ)を用いてもよい。しかしながら疑義が生じた場合には,正しく行われた測定によって得た寸法を優先する。
  • c) 使い方 通り側ねじプラグゲージは,過大な力を加えることなく手でねじ込んだとき,工作物ねじの全長を通り抜けなければならない。これが不可能な場合は,工作物ねじはその仕様を満足していない。

[7.2.2] 止り側ねじプラグゲージ

止り側ねじプラグゲージの機能,管理と使い方は,次による。

  • a) 機能 止り側ねじプラグゲージは,実際の有効径が規定の最大許容寸法を超えているかどうかを検査する。止り側ねじプラグゲージは,おおよそテーラーの原理に従って検査する。
  • b) 管理 止り側ねじプラグゲージは,摩耗に対して定期的に検査することを推奨する。
  • c) 使い方 止り側ねじプラグゲージは,過大な力を加えることなく手でねじ込んだとき,工作物ねじの両端に入ってもよいが,ねじの2回転を超えてはならない。ねじが2回転を超えたかどうかは,ゲージを抜くときに決定する。ゲージが工作物にねじの2回転を超えてねじ込むことができる場合は,ねじの仕様を満足していない。

止り側ねじプラグゲージは,3山以下のねじ長さの工作物には完全に通り抜けてはならない。

[7.2.3] 内径用ゲージ

内径用ゲージの機能と使い方は,次による。

  • a) 機能 工作物ねじの内径は,プレーン通り側と止り側プラグゲージで検査する。球面端ゲージと棒ゲージの使用は,許されない。
  • c) 使い方 プレーン通り側プラグゲージは,過大な力を加えることなく手で挿入したとき,工作物ねじを通り抜けなければならない。

プレーン止り側プラグゲージは,両端に入ってもよいが,ねじの切りはじめから1ピッチ長さ以内の部分に限る。

ゲージの直径に対する公差域 [8]

【図1と図2参照】

ピッチ誤差と/又はねじ山の半角誤差(箇条12に示した許容差)をもつ通り側又は止り側のねじリングゲージは,総合有効径をもっている。それは,単独有効径より小さい。単独有効径が,更にある量(関係するねじのピッチ誤差とねじ山の半角誤差の直径当量)だけねじリングゲージの単独有効径より小さければ,それはピッチ誤差とねじ山の半角誤差のない通り側点検プラグにねじ込むことができるだけである。また,通り側点検プラグが,そのリングゲージのそれらと反対の符号のピッチ誤差と/又はねじ山の半角誤差をもつ場合には,ねじリングゲージを点検プラグにねじ込むためには,点検プラグの単独有効径は,更に他のある量だけ小さくなければならない(使用者と製造業者は,ねじリングゲージが測定か又は点検プラグによる検査かのいずれによるかの同意が必要である。)。

ねじリングゲージの単独有効径は,点検プラグで検査するよりもどちらかといえば直接測定するかもしれない。直接測定で合格として受け入れたねじリングゲージを,可能な限り通り側点検プラグでも合格として受け入れることを保証するために,通り側点検プラグの単独有効径公差域は,ねじリングゲージの単独有効径公差域よりm量だけ下に移す必要がある【図1参照】。表8に規定するm量の値は,関係する点検プラグとねじリングゲージのピッチとねじ山の半角に予想される平均誤差の有効径当量の合計に相当する。

同様に,工作物おねじ(ピッチ誤差と/又はねじ山の半角誤差をもつねじ)の単独有効径は,おねじをこのゲージにねじ込めるためには,ねじリングゲージの単独有効径よりも小さくしなければならない。

通り側ねじプラグゲージを工作物めねじにねじ込むとき,工作物おねじに通り側ねじリングゲージをねじ込むときに示したような同じ配慮が必要である。ピッチとねじ山の半角の偏差は,各々の場合に要求する総合有効径の誤差の原因となる。これは,はめ合わせた工作物の単独有効径の間に相違(当量)が存在することを意味する。

限界ゲージ 関連 主なJIS規格 一覧

規格番号 規格名称 規格番号 規格名称
JIS B 0251メートルねじ用限界ゲージJIS B 0255ユニファイねじ用限界ゲージ
JIS B 3102ねじ用限界ゲージの形状と寸法
progress

用語・表し方・製図、基本、ねじ用限界ゲージ、ねじ部品共通規格〔寸法/表面処理/機械的性質/試験・検査〕

ゲージ、長さ、角度、面・形状、基本(幾何特性)

日本産業規格の一覧

日本産業規格のアルファベット分類一覧を参照

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