溶融亜鉛めっき 規格 一覧 用語・種類・記号・英語・ 読み方|JIS 更新情報

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溶融亜鉛めっき 規格 一覧表

溶融亜鉛めっき

溶融亜鉛めっき

溶融亜鉛めっきの規格は,鋼材及び鋼材加工品に防食の目的で施される溶融亜鉛めっきの有効面について規定する。ただし,連続的に溶融亜鉛めっきされた溶融亜鉛めっき鋼板類,亜鉛めっき鉄線類及び亜鉛めっき鋼線類は除く。

注(1) 素材の詳細は,溶融亜鉛めっき用素材に示す。
(2) 有効面とは,用途のうえで重要な面をいう。
また,用途のうえで重要でない面とは,例えば,めっき後,切削などの機械加工によって,めっき皮膜が除去される部分などであるが,具体的には受渡当事者間の協定によって決められるものである。
備考 この規格の対応国際規格を,次に示す。なお,対応の程度を表す記号は,
ISO/IEC Guide 21に基づき,IDT(一致している),MOD(修正している),NEQ(同等でない)とする。
ISO 1461:1999,Hot dip galvanized coatings on fabricated iron and steel articles-Specifications andtest methods (MOD)

最新 JIS H8641 規格の詳細 更新日 情報

JIS規格番号 JISH8641 JIS規格名称 溶融亜鉛めっき
英語訳 Hot dip galvanized coatings 略語・記号
主務大臣 経済産業 制定年月日 1963年03月01日
最新 更新日 改正年月日 2007年01月20日 No H 8641:2007

溶融亜鉛めっき 主な用語

一般

素材溶融亜鉛めっきを施す前の鋼材及び鋼材加工品。
製品めっきを施した素材。
めっき皮膜素材上に形成された亜鉛及び亜鉛と鉄との合金からなるめっき層。めっき表面から素材表面までをいう。
付着量単位面積当たりのめっき皮膜の質量。1平方メートル当たりの質量をグラム表示したものであり,g/m2 で表示する。

めっき表面に見られる諸現象

不めっき局部的にめっき皮膜がなく,素材面の露出しているもの。不めっきが小さい場合は,周辺亜鉛の犠牲的保護作用によって耐食上あまり影響はない。保護作用の効果が及ぶ不めっき部の大きさは,実験的にはφ5.5mm又は5mm幅までである。
やけ金属亜鉛の光沢がなく,表面がつや消し又は灰色を呈したもの。甚だしい場合には暗灰色となる。この現象は合金層がめっき表面に露出したものであり,大気中での耐食性には影響ない。やけは,密着性さえ十分であれば実用上の欠陥とはならないので,外観基準を設定する場合は,この点を考慮することが必要である。なお,金属亜鉛の光沢は酸化の進行とともに失われ,やけの表面と類似した色調となってくる。素材の鋼製造工程(脱酸法)によってけい素含有量に違いがあり,その影響でやけの発生頻度に差が生じる。
たれ端部又は部分的に,亜鉛が多量に付着しているもの。一般的にやけの発生しやすい素材は,めっき温度を低くしてめっき作業をするため亜鉛の流動性が低下し,たれを発生させてしまうことが多い。たれの部分をやすりなどで研磨し,平滑面を得ようとするときは,素材表面を露出させないようにする。実用上障害とならない限りそのままにしておいたほうがよい。
シーム素材にきずがあると,めっきしたときに,めっき表面に特徴ある線状の凹凸になるめっき。シームは,通常めっき皮膜が形成されているのでそのまま使用しても問題はない。しかし,その面を平滑にしようとすると素材表面を露出することがある。
かすびき表面に亜鉛酸化物又はフラックス残さが著しく付着しているもの。一般に耐食性に影響がある。したがって,付着した場合はやすりなどで除去しておくほうがよい。
ざらつき微粒状の突起があり,懸濁浮遊物質(ドロス)が付着した部分。耐食性には影響はない。
きずめっき作業中,めっき用具とめっき表面とが接触したこん(痕)。めっき表面のきずは,発生位置,大きさ及び深さによってその有害性を判断する必要がある。
変色保管中の薬品などの付着及びめっき浴からの引上げ時に,めっき表面が変色したもの。めっき引上げ時に生じる変色は,光の干渉・反射に起因したもので,耐食性に影響はない。
白さび保管中に雨水の付着,結露などによって生じた塩基性炭酸亜鉛などの腐食生成物。白さびによるめっき皮膜の消耗はわずかで,耐食性にはほとんど影響はない。

溶融亜鉛めっき 種類及び記号

【 表 1 】
種類記号適用例(参考)
1種A HDZ A 厚さ5 mm以下の鋼材・鋼製品,鋼管類,直径12 mm以上のボルト・ナット及び厚さ2.3 mmを超える座金類。
1種B HDZ B 厚さ5 mmを超える鋼材・鋼製品,鋼管類及び鋳鍛造品類。
2種35 HDZ 35 厚さ1 mm以上2 mm以下の鋼材・鋼製品,直径12 mm以上のボルト・ナット及び厚さ2.3 mmを超える座金類。
2種40 HDZ 40 厚さ2 mmを超え3 mm以下の鋼材・鋼製品及び鋳鍛造品類。
2種45 HDZ 45 厚さ3 mmを超え5 mm以下の鋼材・鋼製品及び鋳鍛造品類。
2種50 HDZ 50 厚さ5 mmを超える鋼材・鋼製品及び鋳鍛造品類。
2種55 HDZ 55 過酷な腐食環境下で使用される鋼材・鋼製品及び鋳鍛造品類。
備考
1. HDZ 55のめっきを要求するものは,素材の厚さ6 mm以上であることが望ましい。素材の厚さが6 mm未満のものに適用する場合は,事前に受渡当事者間の協定による。
2. 表中,適用例の欄で示す厚さ及び直径は,呼称寸法による。
3. 過酷な腐食環境は,海塩粒子濃度の高い海岸,凍結防止剤の散布される地域などをいう。

溶融亜鉛めっき 一般事項

  • 亜鉛浴の品質は,次による。
  • a)
    地金 亜鉛浴に使用する亜鉛は,JIS H 2107 亜鉛地金の規格に規定する蒸留亜鉛地金1種又はこれと同等以上の品質の亜鉛地金とする。
  • b)
    亜鉛浴組成 亜鉛浴の純度は,作業中97.5 %以上とし,品質及び作業性の向上に有効な金属を添加してもよい。

溶融亜鉛めっきの品質

溶融亜鉛めっきの外観

めっきの外観は,受渡当事者間の協定による用途に対して使用上支障のある不めっきなどがあってはならない。また,めっき表面に現れる耐食性にはほとんど影響のない,濃淡のくすみ(やけなど)及び湿気によるしみ(白さびなど)によって合否を判定してはならない。
備考
めっきの主目的は,耐食性にあり,美観的要求事項を満足させることではない。
また,装飾の目的で施されるものでもない。
めっきは表面素材を滑らかにすると考えがちであるが,素材表面より良くならないのが普通である。

溶融亜鉛めっきの密着性

めっき皮膜は,素材表面とよく密着し,通常の取扱いでは,はく離又はき裂を生じないものでなければならない。
試験で,ハンマ試験を行った場合,打こん間に連続した浮き上がり又ははく離があってはならない。

溶融亜鉛めっきの仕上げ

通常,めっきは,危険な鋭利なたれを除き,グラインダ,やすりなどを使用する仕上げは行わない。
ただし,不めっき及び接合する部分のたれなど指定された用途に対して使用上支障がある場合には,受渡当事者間の協定によって,仕上げ方法を決定する。
また,めっき後,塗装が行われるもの,景観材料などとして使われるものについても,事前に受渡当事者間で仕上げについての仕様を決定する。
なお,めっき不良品の処置は,次による。

【 表 2 】
不めっき部の補修補修を行うことができる不めっき部は,通常,製品全表面積の0.5%までとし,各々の不めっき部分の面積は,5cm2 以下とす
不めっき部の処置不めっき部の面積が製品全表面積の0.5%を超える場合,又は各々の不めっき部分の面積が5cm2 を超える不めっき部の処置については,受渡当事者間の協定によって補修するか又は再めっきするかを決める。
備考
作業による不良品には,前処理による不良,亜鉛付着量不足による不良,外観不良などがある。これらの不良品を再めっきする場合には,前処理工程を省略し,再浸せきしても良好な亜鉛めっきが得られる場合が多い。
補修方法不めっき部の補修方法は,高濃度亜鉛末塗料を用いるか,又は亜鉛溶射などを行う。
不めっき以外の不良品の処置不めっき以外の不良品の処置は,受渡当事者間の協定による。

溶融亜鉛めっきの表示

  • 製品には,荷札,送り状(納品書を含む。)などに,次の事項を表示する。
  • a)
    規格番号及び種類又はその記号
  • b)
    加工年月
  • c)
    加工業者名又はその略号

溶融亜鉛めっき用素材

防食の目的で素材に溶融亜鉛めっき(以下,めっきという。)を施すため,素材に必要な指針について規定する。

素材の分類

素材は,その形状,材質などによって,次の5種類に分類する。

  • a)
    管類:水配管用鋼管,電線管,配管用鋼管,構造用鋼管,鋼管足場など。
  • b)
    圧延鋼材類:鋼板,形鋼,平鋼,棒鋼など。
  • c)
    加工品類:鉄塔部材,橋りょう(梁)部材,鉄骨部材,造船金物,架線金物,タンクなど。
  • d)
    ボルト・ナット類:各種ボルト,ナット,座金など。
  • e)
    鋳鍛造品類:鋳鉄品,鋳鋼品,鍛造品,管継手など。

素材の条件

素材は,良好なめっき皮膜を形成することができる表面状態,材厚,材質,構造のものでなければならない。

素材の管理

素材は,めっき品質の異常なばらつきを防ぐために,あらかじめその材質を明らかにする。
なお,特に素材の化学成分中のけい素(Si),りん(P)は,めっき品質に対する影響が大きいので,その量を確認することが望ましい。

めっきに適さない素材

素材が表3に該当する表面状態又は構造である場合は,一般にめっきに適さない。
これをそのままめっきすると,不めっき,その他使用上支障がある欠陥を生じるため,事前(設計,製作前)に専門知識をもつ者(例えば,めっき技能士など)と協議することが望ましい。

【 表 3 】
分類 現象
表面状態2枚板,深いロールきずなどの材料きず,なし肌状,孔食状などの,甚だしい腐食があるもの。
素材表面にさび,汚れ,付着物(油,塗料)などがあり,前処理工程の脱脂,酸化物の除去処理を行っても除去できないもの。
極端な赤さび,異常酸化層などによって地肌が平滑でないもの。
レーザー切断,高周波曲げなどによって,平滑であるが異常酸化層の激しいもの。
鋳物の砂かみ,巣,溶接部のピットなどのあるもの。
構造作業中破損又は変形のおそれのある構造のもの。
ブラスト処理をするときに,死角をもつ構造のもの。
空気を密閉した中空体の構造のもの。
亜鉛が容易に流入,流出できない構造のもの。
亜鉛浴中に浸せきしても空気の一部が逃げない構造のもの。

予防処置を必要とする素材

通常,素材の注文者が必要な処置をとらなければならない。

【 表 4 】
単一素材又は組合せ素材の状態処置
a) 重ね合せ面,突合せ面のある場合 密接する面を完全に連続溶接か,又は除去する。
b) 管類又は丸棒の周りに鋼板を巻いたものがある場合管類又は丸棒と鋼板の油類を加工前に完全に除去する。
c) 材厚に大きな差のある組合せ部材で溶接部がある場合極端な板厚の差は避ける。
d) アーク溶接部がある場合 スラグをブラスト処理,たがねなどの方法で完全に除去する。
e) 鋳物と熱間圧延鋼材との組合せがある場合 鋳鉄,鋳鋼及び可鍛鋳鉄と熱間圧延鋼材とを組み合わせたものは,ブラスト処理などによって酸化物を除去する。
f) 管又は部分的な袋状の箇所を含む場合 管の両端又は一端を必ずあける。袋状の構造の箇所はコーナ部をあける。
g) 古い素材と新しい素材との組合せがある場合 極端にさびた古い素材と新しい素材との組合せを避ける。
h) 厚い酸化物のある素材の一部に新たに機械加工を施す場合機械加工をする前にブラスト処理などを行う。
i) ナット及びめねじ付き部品を含む場合 ナット及びめねじは,大きめにタップを立てておくか又はめっき後ねじ部をさらう(ボルトおねじ類を別にめっきしてはめ合せる場合)。
j) 異種金属との組合せがある場合 異種金属の組合せを,できるだけ避ける。
k) 可動部分がある場合 素材に可動部分がある場合は,十分なすき間をつくる。
l) 品質に大きな支障を与える残留応力がある場合 適切な熱処理によって残留応力を取り除く。

めっき関連 主なJIS規格 一覧

【 表 5 】
規格番号規格名称
JIS H0400電気めっき及び関連処理用語
JIS H0401溶融亜鉛めっき試験方法
JIS H0404電気めっきの記号による表示方法
JIS H8501めっきの厚さ試験方法
JIS H8502めっきの耐食性試験方法
JIS H8503めっきの耐磨耗性試験方法
JIS H8504めっきの密着性試験方法
JIS H8610電気亜鉛めっき
JIS H8611電気カドミウムめっき
JIS H8615工業用クロムめっき
JIS H8617ニッケルめっき及びニッケル-クロムめっき
JIS H8619電気すずめっき
JIS H8620工業用金及び金合金めっき
JIS H8621工業用銀めっき
JIS H8622装飾用金及び金合金めっき
JIS H8623装飾用銀めっき
JIS H8624電気すず-鉛合金めっき
JIS H8625電気亜鉛めっき及び電気カドミウムめっき上のクロメート皮膜
JIS H8626工業用電気ニッケルめっき及び電鋳ニッケル
JIS H8630プラスチック上への装飾用電気めっき
JIS H8641溶融亜鉛めっき
JIS H8642溶融アルミニウムめっき
JIS H8645無電解ニッケル-りんめっき
JIS H8646無電解銅めっき
JIS H8672溶融アルミニウムめっき試験方法

金属表面処理 共通、電気めっき、化学めっき、真空めっき、溶射、遮熱・耐酸化金属コーティング、溶融めっき、陽極酸化皮膜〔アルミニウム/マグネシウム〕、鋼材の素地調整

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