界面活性剤 用語 規格 一覧|JIS 改正更新情報|用語の説明と定義 種類 英語・読み方・意味
界面活性剤の規格 用語集一覧 界面活性剤用語での名称の説明と定義・英語・読み方・基本用語・種類・基礎知識に関して解説!JIS規格 改正更新情報
界面活性剤用語 規格 一覧表

界面活性剤用語
最新 JIS K3211 規格の詳細 更新日 情報
JIS規格番号 | JISK3211 | JIS規格名称 | 界面活性剤用語 |
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英語訳 | Technical terms for surface active agents | 略語・記号 | |
対応国際規格 | ISO 862 Surface active agents-Vocabulary | 制定年月日 | 1964年02月01日 |
最新 更新日 改正年月日 | 1990年03月01日 | No | K 3211:1990 |
JIS規格「日本工業規格」は、2019年7月1日の法改正により名称が「日本産業規格」に変わりました。
界面活性剤用語の規格とは,界面活性剤工業において用いられる主な用語とその定義について規定する。
一般基本用語
用語 | 詳細・説明 | 英語(参考) |
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アニオン界面活性剤 | アニオン界面活性剤とは,水中でイオン化し,界面活性を示す部分が陰イオンである界面活性剤 | anionic surface active agent |
アルキルフェノール | アルキルフェノールとは,ベンゼン核の水素原子の1個を水酸基,残りの水素原子の1個以上をアルキル基で置換した化合物。主として炭素数8又は9のアルキル基1個で置換したものはノニオン界面活性剤の原料として用いられる | alkylphenol |
アルキルベンゼン | アルキルベンゼンとは,ベンゼン核の水素原子の1個以上をアルキル基で置換した炭化水素類の総称。主として炭素数12のアルキル基1個で置換したものはアニオン界面活性剤の原料として用いられる | alkylbenzene, alkylbenzen |
アルファオレフィン | アルファオレフィンとは,末端の炭素-炭素結合が二重結合である炭化水素。炭素数が10~20の混合物はスルホン化,中和してアニオン界面活性剤として用いられる | α-olefin |
泡 | 泡とは,気泡と泡まつの両方の意味に使われる総称 | foam , froth , bubble |
泡立ち | 泡立ちとは,泡ができること,また,それが持続する状態 | foaming |
泡立ち試験 | 泡立ち試験とは,起泡力試験と同じ | foaming test |
陰イオン界面活性剤 | 陰イオン界面活性剤とは,アニオン界面活性剤と同じ | anionic surface active agent |
エーロゾル | エーロゾルとは,気体中に,液体又は固体の微粒子が分散,浮遊した系。エアロゾルともいう | aerosol |
液晶 | 液晶とは,流動性はあるが,光学的等方性がなく,複屈折を示し,結晶のような性質をもつ状態又はそのような状態を示す物質 | liquid crystal |
エステル化 | エステル化とは,エステルを生成する反応の総称。通常は酸とアルコールとの脱水反応 | esterification |
エタノール可溶分 | エタノール可溶分とは,合成洗剤を規定の方法でエタノールに溶解したとき,溶解する物質又はその量を百分率で表したもの | ethanol soluble matter |
エタノール不溶分 | エタノール不溶分とは,石けんを規定の方法で95%のエタノールに溶解したとき,溶解せずに残る物質又はその量を百分率で表したもの | ethanol insoluble matter |
エチレンオキシド | エチレンオキシドとは,で表される化合物。エチレンの酸化で得られ,ノニオン界面活性剤の原料として用いられる | ethylene oxide |
HLB(えっちえるびー) | HLBとは,界面活性剤の親水性と親油性(疎水性)の程度を表す尺度。親水性の強いものほど値は大きい。親水性親油性比と同じ | HLB (hydrophile-lipophile balance) |
エトキシル化 | エトキシル化とは,活性水素をもつ化合物にエチレンオキシドを反応させ,-(C2H4O) nHを導入する反応 | ethoxylation, oxyethylation |
エプトン法 | エプトン法とは,アニオン界面活性剤の定量分析法の一つ。カチオン界面活性剤とコンプレックスを生成する性質を利用した測定法 | Epton method |
エマルション | エマルションとは,互いに溶解しない二液体の一方が微粒子となって他方の液体に分散した系 | emulsion |
LB膜(えるびーまく) | LB膜とは,単分子膜を固体表面上に何層も重ね合わせたもの。創案者ラングミュア,ブロジェットの名前に由来する。累積膜ともいう | LB membrane |
塩析 | 塩析とは,ある物質の水溶液に無機塩類などを加えて,先に溶けていた物質を析出させること。石けんの製造に応用されている | graining out, salting out |
O/W型(おーだぶりゅーがた) | O/W型とは,水中油型と同じ | oil-in-water type |
界面活性 | 界面活性とは,界面に吸着が起こって界面張力を低下させるなど界面の性質を著しく変える性質 | surface activity |
界面活性剤 | 界面活性剤とは,分子中に適当な親水基と親油基をもち,液体に溶けて低濃度で界面活性を示す物質 | surface active agent, surfactant |
界面現象 | 界面現象とは,表面や界面の性質が顕著に現れるために起こる現象。毛管現象,ぬれ,起泡などがその代表的な例である | surface phenomenon, interfacial phenomenon |
界面自由エネルギー | 界面自由エネルギーとは,液体や固体の界面が内部に比べ過剰にもっている自由エネルギー | surface free energy |
界面張力 | 界面張力とは,単位面積当たりの界面自由エネルギー | interfacial tension |
カチオン界面活性剤 | カチオン界面活性剤とは,水中でイオン化し,界面活性を示す部分が陽イオンである界面活性剤 | cationic surface active agent |
可溶化 | 可溶化とは,溶媒に難溶な物質が,界面活性剤のミセル中に溶解することによって溶媒に溶けたようになる現象 | solubilization |
カルボキシメチルセルロース | カルボキシメチルセルロースとは,セルロースとグリコール酸とのエーテルのナトリウム塩。アルカリセルロースとモノクロロ酢酸ナトリウムとの反応で得られる | carboxymethylcellulose(CMC) |
カルボン酸塩 | カルボン酸塩とは,カルボキシル基 (-COOH) をもつ有機化合物の塩の総称 | carboxylate |
気泡 | 気泡とは,液体や固体の内部に取り込まれた気体の巨視的大きさをもつ相 | bubble |
起泡力 | 起泡力とは,溶液にかくはんなどの外力を加え比較的安定な泡を作らせる能力。界面活性剤の代表的な性能の一つ | foaming power |
起泡力試験 | 起泡力試験とは,溶液の起泡力を,かくはんしたり気体を吹き込んだりして測定する方法。ロスマイルス試験法はその代表的な例 | foaming test |
逆ミセル | 逆ミセルとは,有機溶媒中で水中とは逆に,親水基を内側に疎水基を外(溶媒)側に向けて集合した界面活性剤分子の集合体 | reversed micelle |
吸着 | 吸着とは,気相,液相中のある物質が,その相と異なる相(固相,液相)との界面において相内部の濃度と異なる現象 | adsorption |
吸着質 | 吸着質とは,固体や液体の表面や界面に吸着する物質 | adsorbate |
吸着層 | 吸着層とは,物質が表面や界面に吸着することによって形成される層 | adsorption layer |
吸着等温式 | 吸着等温式とは,一定温度の下で,固体や液体の表面や界面に吸着している物質の量とその物質の濃度(気体の場合は圧力)との関係を示す式 | adsorption isotherm formula |
吸着等温線 | 吸着等温線とは,一定温度の下で,固体や液体の表面や界面に吸着している物質の量とその物質の濃度(気体の場合は圧力)との関係を示す曲線 | adsorption isotherm |
吸着膜 | 吸着膜とは,物質が表面や界面に吸着することによって形成される膜 | adsorption film |
境界濁滑 | 境界濁滑とは,境界層の厚さが数分子~数十分子層と薄くなり,油の粘度などの流体力学的法則が適用できなくなった領域の潤滑 | boundary lubrication |
凝集 | 凝集とは,コロイド状粒子などが媒体中で互いに付着し合い,大きな粒子に変化する現象 | flocculaion, aggregation |
凝集エネルギー | 凝集エネルギーとは,分子間に引力が働くために,分子をばらばらの状態から集合させたときに発生する安定化エネルギー | cohesive energy |
極性基 | 極性基とは,分子に大きな双極子モーメントを与える原子団。アミノ基,カルボキシル基,水酸基などがその代表的な例 | polar group |
キレート化剤 | キレート化剤とは,キレート結合によって金属イオンを封鎖する薬剤 | chelating agent |
金属イオン封鎖剤 | 金属イオン封鎖剤とは,水溶液中で金属イオンと可溶性の錯塩を形成し,金属の活性を抑制する作用をもつ薬剤 | sequestering agent |
曇り点 | 曇り点とは,ノニオン界面活性剤水溶液の温度を上昇させたとき,白濁し始める温度。通常は,白濁し相分離が起こる。曇点ともいう | cloud temperature, cloud point |
クラフト点 | クラフト点とは,界面活性剤の水への溶解度を温度を変えて測定したとき,溶解度が急に大きくなる温度 | Krafft temperature, Krafft point |
グリセリン | グリセリンとは,CH2OH・CHOH・CH2OHで表される代表的な三価アルコール。天然油脂の加水分解又は合成によって得られる | glycerol, glycerin, glycerine |
蛍光増白剤 | 蛍光増白剤とは,近紫外部の光を吸収し,紫青又は青の蛍光を発し,繊維を白く感じさせる染料。繊維製品のほか,紙,パルプの増白にも用いられ,洗剤にも配合される | fluorescent brightener |
ゲル | ゲルとは,コロイド粒子が連なったり,高分子鎖が架橋したりして網目構造をつくり運動性を失った状態又はその状態を示す物質 | gel |
ゲル化 | ゲル化とは,溶液やゾルが,温度,pH,塩濃度などの条件の変化によってゲルになる現象 | gelatintion |
けん化 | けん化とは,油脂又はエステルがアルカリによって加水分解し,石けんを生成する反応。脂肪酸のアルカリによる中和反応も含まれる | saponification |
けん化価 | けん化価とは,試料の油脂1gを完全にけん化するのに必要な水酸化カリウムのミリグラム数 | saponification value |
懸濁 | 懸濁とは,液体中に固体の微粒子が分散する現象又は分散している系。後者の場合は懸濁液と同じ | suspension |
懸濁液 | 懸濁液とは,液体中に固体の微粒子が分散したもので,粒子の大きさが比較的大きいものをいう | suspension |
懸濁質 | 懸濁質とは,懸濁液中に分散している粒子又はその粒子を構成している物質 | suspensoid |
コアセルベーション | コアセルベーションとは,高分子や界面活性剤の溶液が条件の変化によって液/液相分離を起こす現象。二つの相は同成分を異なる割合で含み平衡を保つ | coacervation |
硬化油 | 硬化油とは,不飽和脂肪酸成分を含む油脂に水素を添加して,不飽和部の一部又は全部を飽和させて得られる固形油脂 | hardened oil, hydrogenated oil |
高級アルコール | 高級アルコールとは,炭素数8以上の脂肪族一価アルコールの総称。天然油脂を原料とするものと石油化学製品を原料とするものとがある | higher alcohol |
硬水 | 硬水とは,カルシウム,マグネシウムなどの塩類が比較的多量に含まれている水で,一般には酸化カルシウムとして100mg/l以上を含む水をいう | hard water |
合成アルコール | 合成アルコールとは,石油化学製品を原料として得られる高級アルコールの総称。天然油脂を原料とする高級アルコールに対比して,合成高級アルコールを単に合成アルコールと称する | synthetic alcohol |
高分子界面活性剤 | 高分子界面活性剤とは,比較的高分子量の界面活性剤 | high molecular weight surface active agent, polysoap |
コロイド溶液 | コロイド溶液とは,コロイド粒子が媒体中に分散したもの。巨大分子やミセル程度の大きさの粒子を含む真の溶液の場合と,より大きな粒子を含む熱力学的に不安定な分散液の場合とがある | colloidal solution |
コロイド粒子 | コロイド粒子とは,粗大な粒子と分子の大きさの中間に位置し,1μm~1nm程度の大きさをもつ粒子の総称 | colloidal particle |
再汚染 | 再汚染とは,布などの基質から一度除去された汚れが再び付着して汚染すること | soil redeposition |
サスペンション | サスペンションとは,懸濁と同じ | suspension |
酸価 | 酸価とは,油脂1g中の遊離脂肪酸を中和するのに必要な水酸化カリウムのミリグラム数 | acid value |
酸化エチレン | 酸化エチレンとは,エチレンオキシドと同じ | ethylene oxide |
酸化プロピレン | 酸化プロピレンとは,プロピレンオキシドと同じ | propylene oxide |
CMC(しーえむしー) | CMCとは,カルボキシメチルセルロースと同じ | carboxymethylcellulose(CMC) |
cmc(しーえむしー) | cmcとは,臨界ミセル濃度と同じ | critical micelle concentration (cmc) |
COD(しーおーでぃー) | CODとは,排水や環境中の水域の水の汚染指標の一つで,水中に含まれる被酸化性物質,主として有機物によって消費される酸化剤の量を対応する酸素の量 (mg/l) で表したもの。化学的酸素要求量ともいう | chemical oxygen demand(COD) |
湿潤 | 湿潤とは,ぬれと同じ | wetting |
湿潤性 | 湿潤性とは,ぬれやすさの程度。接触角がその目安となる | wetting tendency, wettability |
脂肪 | 脂肪とは,油脂のうち常温で固体のもの。 また,常温で液体の脂肪油を含めた油脂と同義語として用いられることもある | fat |
脂肪アルコール | 脂肪アルコールとは,天然油脂又はろうを原料として得られる高級アルコール | fatty alcohol |
脂肪酸 | 脂肪酸とは,カルボキシル基を1個もつ鎖式カルボン酸の総称。狭義には天然油脂を構成する長鎖のモノカルボン酸をいう | fatty acid |
縮合りん酸塩 | 縮合りん酸塩とは,りんを2個以上含むりん酸塩化合物で,りん酸の脱水縮合反応によって得られる。トリポリりん酸ナトリウムはその代表例 | condensed phosphate, polyphosphate |
純石けん分 | 純石けん分とは,石けん試料中の石けん分(脂肪酸中和物)含量 | pure soap content |
植物油 | 植物油とは,植物の種子,果実,核,はい芽などを原料として得られる油脂 | vegetable oil |
親水基 | 親水基とは,界面活性剤などの分子中で,水によくなじむ官能基 | hydrophilic group |
親水性 | 親水性とは,水に親和性を示す性質 | hydrophily, hydrophilic property |
親水性親油性比 | 親水性親油性比とは,HLBと同じ | hydrophile-lipophile balance (HLB) |
真性コロイド | 真性コロイドとは,たん白質や合成高分子のように,分子1個が既にコロイド次元の大きさをもつ物質の溶液又はその分子。分子コロイドともいう | eucolloid |
浸透 | 浸透とは,液体が紙や繊維などの固体組織内部に入り込む現象 | penetration |
親油基 | 親油基とは,界面活性剤などの分子中の油によくなじむ官能基。通常は炭化水素基 | lipophilic group |
親油性 | 親油性とは,油に親和性を示す性質 | lipophilicity, lipophilic property |
水酸基価 | 水酸基価とは,ヒドロキシル価と同じ | hydroxyl value |
水中油型 | 水中油型とは,分散媒(連続相)が水で,分散相が油であるエマルションの型。O/W型とも表す | oil-in-water type, O/W type |
スルホン化 | スルホン化とは,アルキルベンゼン,オレフィンなどの有機化合物にスルホン酸基 (-SO3H) を導入する反応 | sulfonation |
スルホン化油 | スルホン化油とは,脂肪油をスルホン化し中和したもので,アニオン界面活性剤の一種 | sulfonated oil |
生分解 | 生分解とは,有機化合物が微生物の作用によって分解すること | biodegradation |
ζ電位(ぜーたでんい) | ζ電位とは,固体と液体の界面における電位差のうち,界面動電現象に有効に作用する部分。すなわち固体と液体が相対運動するとき,固体表面上の液体分子の固着相と液体内部との電位差のことで,界面動電位ともいう | zeta potential |
ゼオライト | ゼオライトとは,結晶性アルミノシリケートの含水アルカリ金属塩,又はアルカリ土類金属塩。洗剤のビルダーとしても使用される | zeolite |
石油エーテル可溶分 | 石油エーテル可溶分とは,合成洗剤などの試料中の石油エーテルに溶解抽出される物質 | petroleum ether soluble matter |
接触角 | 接触角とは,固体面上にある液体が気体又は液体中にあるとき,液体と固体面のなす角のうち液体を含む角 | contact angle |
洗浄力 | 洗浄力とは,汚れを基質から除去し,これを溶液又は分散状態にする能力 | detergency |
洗浄力試験 | 洗浄力試験とは,洗剤の洗浄力を測定する試験。洗剤の用途によって各種の試験方法がある | detergency test |
相乗効果 | 相乗効果とは,二つ又は二つ以上の要因が作用を及ぼす場合,それらの要因が助け合って単独作用の効果の和より大きい効果を現すこと | synergistic effect |
疎水基 | 疎水基とは,分子内の水に親和性を示さない部分。親油基と同じ | hydrophobic group |
疎水性 | 疎水性とは,水になじまない性質 | hydrophoby, hydrophobic property |
ゾル | ゾルとは,コロイド分散系が流動性をもっている状態,又はその状態を示す物質 | sol |
ソルビトール | ソルビトールとは,C6H8 (OH) 6で表される六価の多価アルコール。ソルビットともいう。ノニオン界面活性剤の原料としても用いられる | sorbitol |
対イオン | 対イオンとは,コロイド粒子の表面やイオン交換体内部に存在する固定イオンと反対の電荷をもつイオン | counter ion |
第一級アミン | 第一級アミンとは,アンモニアの水素原子の1個をアルキル基などで置換した一般式R-NH2で表される化合物 | primary amine |
耐硬水性 | 耐硬水性とは,界面活性剤やその他の物質の硬水中における安定性 | stability in hard water |
第三級アミン | 第三級アミンとは,アンモニアの水素原子のすべてをアルキル基などで置換した一般式で表される化合物。カチオン界面活性剤,両性界面活性剤の原料として用いられる | tertiary amine |
第四級アンモニウム塩 | 第四級アンモニウム塩とは,アンモニウムイオンの4個の水素原子をすべてアルキル基などで置換した構造をもつ化合物。カチオン界面活性剤として用いられる | quaternary ammonium salt |
多価アルコール | 多価アルコールとは,同一分子内に水酸基を2個以上もつアルコール。グリセリン,ソルビトールなどはその代表例 | polyhydric alcohol |
脱脂力 | 脱脂力とは,固体表面に付着した油類を除去する能力 | degreasing power |
W/O型(だぶりゅーおーがた) | W/O型とは,油中水型と同じ | water-in-oil type |
単分子層 | 単分子層とは,固体又は液体の表面に吸着によって分子が1分子の厚さに並んだ状態。たん白質などの高分子が水面上に広がり1nm程度の厚さであるときも単分子層と呼ぶ | monomolecularlayer, monolayer |
単分子膜 | 単分子膜とは,固体又は液体の表面に吸着によって分子が1分子の厚さで配列してできた膜。表面上での広がりの程度によって気体膜,膨張膜,凝縮膜などに区別される | monomolecular film |
チキソトロピー | チキソトロピーとは,温度一定の下で単にかき混ぜたり振り混ぜたりすることによってゲルが流動性のゾルに変わり,これを放置すると再びゲルに戻る性質 | thixotropy |
中和 | 中和とは,酸とアルカリが反応して塩を生成する反応。脂肪酸とアルカリによる石けん生成反応をいうこともある | neutralization |
転相 | 転相とは,エマルションの連続相と分散相が逆転してO/W型エマルションからW/O型エマルションへ(又はその逆に)変化する現象 | phase inversion |
等電点 | 等電点とは,両性電解質が,溶液中で陰陽両イオンの電荷の代数和が0になる状態の溶液のpH値 | isoelectric point |
動物油 | 動物油とは,動物体から採取される油脂。陸産動物油と水産動物油に分類される | animal oil |
軟水 | 軟水とは,カルシウム,マグネシウムなどの塩類の溶存量の少ない水 | soft water |
二分子膜 | 二分子膜とは,水中で界面活性剤の二分子層が疎水基どうしを合わせ親水基を外側に向けて平面状に集合し,膜状になったもの。ラメラともいう | bilayer membrane |
乳化 | 乳化とは,互いに溶解しない二液体の一方が微粒子となって他方の液体中に分散し,エマルションを生成する現象 | emulsification |
乳化機 | 乳化機とは,均一には溶解しない液体-液体を完全に混合,乳化し,容易には分離しない分散状態にする機械 | emulsifier, emulsifying machine |
乳化試験 | 乳化試験とは,エマルションを調製し,エマルションの状態や安定性を調べる試験。乳化剤の選択,乳化条件の決定,農薬乳剤の品質管理などに利用される | emulsification test |
ぬ(濡)れ | ぬれとは,液体が固体表面から気体を押しのけて広がる現象 | wetting |
ノニオン界面活性剤 | ノニオン界面活性剤とは,水中においてイオン解離しないで界面活性をもつ界面活性剤 | nonionic surface active agent |
排液 | 排液とは,固体面に付着した液体,泡まつの中の液体と多泡系中に含まれる液体が重力の作用で流下離脱する現象とその液体 | drainage |
バイオサーファクタント | バイオサーファクタントとは,動植物の生体内に存在する天然の界面活性剤と微生物の代謝によって生産される界面活性物質 | biosurfactant |
白色度 | 白色度とは,物体の白さの程度を表す指標。色差計と呼ばれる測定器などによって測定され,洗浄力試験の評価などに利用される | whiteness degree |
半コロイド | 半コロイドとは,鎖状重合体のうち平均重合度が10~100,分子量が1万以下のもの。天然高分子の分解や不飽和化合物の重合によって得られる | hemi colloid |
反射率 | 反射率とは,物体表面での反射において,入射光の強度に対する反射光の強度を百分率で表した数値。洗浄力試験の評価などに利用される | reflectance, reflectivity |
非イオン界面活性剤 | 非イオン界面活性剤とは,ノニオン界面活性剤と同じ | nonionic surface active agent |
PEG(ぴーいーじー) | PEGとは,ポリエチレングリコールと同じ | polyethylene glycol (PEG) |
BOD(びーおーでぃー) | BODとは,排水や環境中の水域の水の汚染指標の一つで,水中の好気性微生物の増殖又は呼吸作用によって消費される溶存酸素量 (mg/l)。生物化学的酸素要求量ともいう | biochemical oxygen demand (BOD) |
比界面張力 | 比界面張力とは,灯油の試験液に対する界面張力と灯油の水に対する界面張力との比。通常は滴容法によって求める | relative interfacial tension |
非極性基 | 非極性基とは,分子に大きな双極子モーメントを与えないような原子団 | non-polar group |
ヒドロキシル価 | ヒドロキシル価とは,試料中のヒドロキシル基 (-OH) 含量を示す値で,試料1g中に含まれるヒドロキシル基の量をそれと当量の水酸化カリウムのミリグラム数で表した値。水酸基価と同じ | hydroxyl value |
比表面張力 | 比表面張力とは,水と試験液の表面張力の比。通常は滴容法によって求める | relative surface tension |
表面張力 | 表面張力とは,液体の表面に作用する表面積をできるだけ小さくしようとする力。液体表面の単位面積当たりの自由エネルギーで表す | surface tension |
表面張力計 | 表面張力計とは,液体の表面張力を測定する器械。デュヌイ (Du Nouy) 表面張力計やウィルヘルム表面張力計などがある | surface tension balance |
ビルダー(洗剤用) | ビルダーとは,石けんや合成洗剤に添加してその洗浄作用を向上させるために用いられる物質。けい酸ソーダ,ゼオライトはその代表例 | builder (for detergents) |
プロピレンオキシド | プロピレンオキシドとは,で表される化合物。プロピレンの直接酸化又は塩素化後アル | propylene oxide カリ処理によって得られる。ノニオン界面活性剤の原料として用いられる |
プロポキシル化 | プロポキシル化とは,活性水素基をもつ化合物にプロピレンオキシドを反応させ,-(C3H6O) nHを導入する反応 | propoxylation |
分散 | 分散とは,一つの相の中に他の物質が微粒子状に散在する現象 | dispersion |
分散性 | 分散性とは,界面活性剤の代表的な性能の一つで,分散系をつくる性質のこと | dispersibility |
分散相 | 分散相とは,分散系において,分散媒中に微粒子となって散在する物質 | dispersed phase |
分散媒 | 分散媒とは,分散系の媒質を形成する均質な物質 | dispersion medium |
ベシクル | ベシクルとは,リポソームと同じ | vesicle |
泡まつ(沫) | 泡まつとは,固体又は液体の薄い膜で隔てられた気泡が多数集合した状態 | foam |
保護コロイド | 保護コロイドとは,コロイド粒子間の凝集を防ぎ,分散安定性を改善するために加えられる別種のコロイド | protective colloid |
ポリエチレングリコール | ポリエチレングリコールとは,エチレンオキシドの開環重合で得られ,一般式HO (CH2CH2O) nHで表される線状ポリエーテルの総称。ノニオン界面活性剤の原料としても用いられる | polyethylene glycol (PEG) |
ミセル | ミセルとは,界面活性剤溶液の一定濃度以上で現れる分子又はイオンの集合体 | micelle, micell |
ミセル形成 | ミセル形成とは,界面活性剤分子が溶液中で多数集まってミセルをつくること | micelle formation |
ミセルコロイド | ミセルコロイドとは,臨界ミセル濃度以上の界面活性剤溶液や,ある種の染料溶液などが形成するコロイド系 | micelle colloid |
毛管活性 | 毛管活性とは,溶液中の物質が界面張力を減少させ,毛管中を上昇する性質 | capillary activity |
遊離アルカリ | 遊離アルカリとは,石けん中に過剰に存在するアルカリ分 | free alkali |
油中水型 | 油中水型とは,分散媒(連続相)が油で分散相が水であるエマルションの型。W/O型とも表す | water-in-oil type, W/O type |
油膜強度 | 油膜強度とは,潤滑油膜の機械的強さのこと | film strength (for lubricant) |
陽イオン界面活性剤 | 陽イオン界面活性剤とは,カチオン界面活性剤と同じ | cationic surface active agent |
よう素価 | よう素価とは,油脂などの不飽和度を表すもので,試料100gに吸収されるハロゲンの量をよう素に換算し,グラム数で表した値 | iodine value |
四級化 | 四級化とは,第四級アンモニウム塩を生成する反応。第三級アミンと塩化メチルなどのハロゲン化アルキルとの反応はその代表例 | - |
リポソーム | リポソームとは,脂質の二分子膜からなる閉鎖小胞 | liposome |
硫酸化 | 硫酸化とは,一般に有機化合物に硫酸基を導入する反応。特にアルコール性のOH基を硫酸エステルにする反応 | sulfation |
硫酸化油 | 硫酸化油とは,脂肪油を硫酸化し中和したもので,アニオン界面活性剤の一種 | sulfated oil |
両親媒性 | 両親媒性とは,分子内に親水基と親油基を同時にもつことによって現れる性質。界面活性剤はすべて両親媒性物質である | amphiphilic property, amphipathic property |
両性界面活性剤 | 両性界面活性剤とは,同一分子内に陽イオン活性基と陰イオン活性基をもち,水中で条件によってアニオン又はカチオン界面活性剤のいずれかの性質を示す界面活性剤 | ampholytic surface active agent, amphoteric surface active agent |
臨界ミセル濃度 | 臨界ミセル濃度とは,界面活性剤溶液においてミセルの存在する最低濃度 | critical micelle concentration (cmc) |
りん酸化 | りん酸化とは,-OH又は-NHなどの基をもつ有機化合物から,りん酸エステル又はりん酸アミドなどを生成する反応 | phosphation |
レシチン | レシチンとは,ホスファチジルコリン。最も典型的なグリセロりん脂質の一つで,りん脂質混合物の総称として使われることもある | lecithin |
ロート油 | ロート油とは,ひまし油を硫酸化し中和したもので,硫酸化油の一種 | turkey red oil |
応用製品用語
用語 | 詳細・説明 | 英語(参考) |
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アジュバント(濃薬用) | アジュバントとは,農薬製剤中農薬以外に分散,乳化と薬効向上などの目的で用いられる助剤 | adjuvant |
アスファルト乳剤 | アスファルト乳剤とは,乳化剤を用いてアスファルトを水中に分散した液体。アスファルト乳剤を使用すれば道路舗装などを,加熱せずに施工できる | asphalt emulsion |
アスファルトはく離防止剤 | アスファルトはく離防止剤とは,舗装用アスファルトと骨材との接着性を向上させる薬剤。通常カチオン界面活性剤が用いられる | asphalt antistripping agent |
圧延油 | 圧延油とは,金属材料を圧延加工するとき,潤滑性を向上させるために用いられる油剤 | rolling oil |
編み立て油剤 | 編み立て油剤とは,編み立て工程において繊維と金属の摩擦を調整し,静電気の発生,糸切れを防止するために用いられる油剤 | knitting oil |
泡安定剤 | 泡安定剤とは,気泡安定剤と同じ | foam stabilizer |
泡切り剤 | 泡切り剤とは,破泡剤と同じ | foam breaker |
泡立て剤 | 泡立て剤とは,起泡剤と同じ | foaming agent |
泡立て増進剤 | 泡立て増進剤とは,起泡力増進剤と同じ | foam booster |
EOR(いーおーあーる) | EORとは,地下の油層に界面活性剤,ポリマーなどを圧入したり熱を加えることによって,残っている原油を取り出すこと。原油の二・三次回収又は三次回収ともいう | enhanced oil recovery (EOR) |
移染防止剤 | 移染防止剤とは,染着した染料が,繊維上の他の部分へ移行することによる色むらを防止する薬剤 | migration proofing agent |
色止め | 色止めとは,水,汗,洗濯などに対する染色堅ろう度を高める処理 | color fixing |
AE剤(えーいーざい) | AE剤とは,コンクリートなどの中に多数の微細な気泡を均一に分布させるために用いられる混和剤 | air entraining agent |
液体洗剤 | 液体洗剤とは,製品形態が液体の洗浄剤。狭義には,粉体の衣料用洗剤に対比して,液体の衣料用洗剤をいうことがある | liquid detergent |
エマルション塗料 | エマルション塗料とは,樹脂エマルションに顔料を配合した塗料 | emulsion paint |
オイリング剤(繊維用) | オイリング剤とは,繊維加工において繊維と繊維,又は繊維と金属の摩擦を調整し,静電気の発生を防止し,かつ繊維の柔らかさを調整する薬剤 | oiling agent |
カーディング油 | カーディング油とは,羊毛のそ毛紡績のカーディング工程において,金属-繊維間の摩擦を低減し工程を円滑にするために用いられる油剤 | carding oil |
カードソープ | カードソープとは,含核石けんのことで,油脂をけん化塩析したままの石けん。外観がミルクカードに似ているのでこの名称がある | curd soap |
解こう(膠)剤 | 解こう剤とは,凝結したコロイドの沈殿又は固体ゾルをコロイド溶液の状態に戻すために用いられる薬剤 | peptizer, deflocculation |
海水用石けん | 海水用石けんとは,海水で用いても洗浄作用のある石けん。比較的低級な脂肪酸を主体とするやし油などから製造する | marine soap |
解乳化剤 | 解乳化剤とは,乳化破壊剤と同じ | demulsifier, emulsion breaker |
加脂剤 | 加脂剤とは,なめした革に用いて,革繊維の固着を防ぎ,柔軟性,弾性などを高める薬剤 | fat liquoring oil, stuffing agent |
家庭用洗剤 | 家庭用洗剤とは,家庭で用いられる洗剤で,衣料用,台所用,住宅・家具用などがある | household detergent |
可溶化剤 | 可溶化剤とは,界面活性剤など可溶化のために用いられる薬剤 | solubilizing agent |
カリ石けん | カリ石けんとは,高級脂肪酸のカリウム塩。軟石けんともいう | soft potassium soap, potash soap |
緩染剤(かんせんざい) | 緩染剤とは,染色速度を緩やかにし,色むらを防止する薬剤 | retarding agent |
機械練石けん | 機械練石けんとは,石けん素地を小片又は削片にして乾燥し,着色料,香料を混練して押出機で圧出し,成型した石けん | milled soap |
気泡安定剤 | 気泡安定剤とは,溶液の泡まつの安定性を増す作用をする薬剤 | foam stabilizer |
起泡剤 | 起泡剤とは,安定な泡を立てるために用いられる薬剤。界面活性剤やたん白質などが用いられる | foaming agent |
起泡力増進剤 | 起泡力増進剤とは,溶液の起泡力を増すのに役立つ薬剤。起泡剤と併用されることが多い | foam booster |
起毛助剤 | 起毛助剤とは,布面から毛羽をかき出しやすくするために摩擦の調整と静電気の発生を防止するために用いられる油剤 | raising agent |
逆性石けん | 逆性石けんとは,カチオン界面活性剤の別名。水中で界面活性を示す部分が通常の石けんと逆の正荷電をもつのでこの名称が用いられる。殺菌剤として使用されることが多い | inverted soap, cationic soap |
キャリア(染色用) | キャリアとは,疎水性繊維を分散染料などで染色するとき,繊維を膨潤して染料の繊維内拡散速度を高めて促染効果を与える染色助剤 | carrier |
給油剤 | 給油剤とは,繊維加工工程に用いられる紡糸油剤,紡績油剤,編み立て油剤などの総称 | textile lubricant |
凝集剤 | 凝集剤とは,凝集を容易にするのに役立つ薬剤 | flocculant |
極圧添加剤(きょくあつてんかざい) | 極圧添加剤とは,境界潤滑における摩擦面間の油膜強度を増し,摩擦面間の焼付け防止のために用いられる薬剤 | extreme pressure agent |
均染剤 | 均染剤とは,繊維を均一に染色するために用いられる薬剤 | levelling agent, level agent, level dyeing agent |
金属石けん | 金属石けんとは,高級脂肪酸のアルカリ金属以外の,亜鉛,アルミニウムなどの金属塩。水に難溶又は不溶で,合成樹脂の安定剤,グリース,防水剤などとして使われる | metallic soap, metal soap |
空気連行剤 | 空気連行剤とは,AE剤と同じ | air entraining agent |
クリーム | クリームとは,極めて濃厚なエマルションで,粘性が非常に高く半固体状ののりのような外観を呈するもの。食用クリーム,化粧用クリームなどがある | cream |
クレンザー | クレンザーとは,ベントナイト,けいそう土などの研磨材に少量の界面活性剤を配合した洗剤 | cleanser |
軽質洗剤 | 軽質洗剤とは,軽い汚れの繊維,又は洗濯機などの機械的な力をかけない方がよい絹,毛などを手洗いするときに用いられる合成洗剤。主として中性洗剤である | light duty detergent |
化粧石けん | 化粧石けんとは,洗顔,手洗い,身体洗浄などに使用する石けん。石けん素地を乾燥し,香料などを混練し,押出機で成形する機械練石けんと,枠に流し入れて固化させる枠練石けんとがある | toilet soap |
ゲル化剤 | ゲル化剤とは,ゾルの状態からゲルの状態にするのに役立つ薬剤 | gelling agent |
減水剤 | 減水剤とは,コンクリートなどの単位水量を増やすことなく,流動性をよくするか,流動性を変えることなく単位水量を減らすために用いられる混和剤 | water reducing agent |
減摩剤 | 減摩剤とは,金属加工,繊維加工などの際に摩擦を減少させるために用いられる薬剤 | lubricant |
高級アルコール系洗剤 | 高級アルコール系洗剤とは,高級アルコール系界面活性剤を主成分とする洗剤。通常は高級アルコール又は高級アルコールエトキシル化物の硫酸エステル塩を主成分とするものをいう | detergent prepared from higher alcohol |
工業用石けん | 工業用石けんとは,繊維工業,機械・金属工業,合成ゴム工業などの諸工業分野で用いられる石けん | industrial soap |
工業用洗剤 | 工業用洗剤とは,繊維工業,機械・金属工業,食品工業などの諸工業分野で用いられる洗剤 | detergent for industrial use |
硬水用石けん | 硬水用石けんとは,硬水中で用いても洗浄作用のある石けん。海水石けんはその一種 | hard water soap |
合成洗剤 | 合成洗剤とは,石けん以外の,アルキルベンゼンスルホン酸ソーダ,アルファオレフィンスルホン酸ソーダなどの合成によって製造された界面活性剤を主成分とする洗剤 | synthetic detergent, syndet |
抗乳化剤 | 抗乳化剤とは,潤滑油など水に不溶性の油に添加し,水によるエマルションの生成を防止する薬剤。 また乳化破壊剤と同じ意味に用いられることもある | demulsifier, antiemulsifier |
コーニング油 | コーニング油とは,糸をコーンに巻くとき潤滑の目的に用いられる油剤 | coning oil |
固結防止剤 | 固結防止剤とは,粉末,粉状物質が吸湿,加圧などで固まるのを防ぐ薬剤。肥料などには界面活性剤が用いられる | anticaking agent |
COM(こむ) | COMとは,微粉炭を重油に混合分散,安定化させた液状化燃料。分散,安定化のために界面活性剤が用いられる | coal oil mixture (COM) |
コンクリート流動化剤 | コンクリート流動化剤とは,主としてレデーミクストコンクリートに用いられ,減水性とスランプロス防止性の機能をもつ混和剤 | superplasticizer |
再汚染防止剤 | 再汚染防止剤とは,繊維を洗浄するとき,一度除去された汚れが再び付着するのを防止する目的で洗浄剤に配合される添加剤 | antisoil redeposition agent |
サイズ剤 | サイズ剤とは,紙を適度に疎水化し,筆記時のにじみを防止したり,紙の加工工程での吸水性を調節したりする目的で製紙工程に用いられる薬剤 | sizing agent |
殺菌剤 | 殺菌剤とは,バクテリア,かびなどの菌類の繁殖を防止し,死滅させる薬剤 | disinfectant, germicide |
CWM(しーだぶりゅうえむ) | CWMとは,微粉炭を水に混合分散し,安定化させた液状化燃料。石炭-水スラリーともいわれる。分散,安定化と高濃度化のために界面活性剤が用いられる | coal water mixture (CWM) |
湿潤剤 | 湿潤剤とは,湿潤作用を促進させる薬剤。界面活性剤が用いられる | wetting agent |
シャンプー | シャンプーとは,頭髪と頭の地肌の汚れを落とすのに用いられる洗浄剤 | shampoo |
重質洗剤 | 重質洗剤とは,アルカリ性ビルダーなどが配合された,汚れの度合いの大きいものの洗浄に用いられる合成洗剤 | heavy duty detergent |
柔軟剤 | 柔軟剤とは,織物などの感触を柔らかくするために用いられる薬剤 | softening agent |
縮じゅう(絨)助剤 | 縮じゅう助剤とは,羊毛製品のフェルト生成を円滑にするために用いられる薬剤 | milling assistant |
潤滑油 | 潤滑油とは,接触する固体間の相対運動を円滑にする油 | lubricating oil |
蒸解助剤 | 蒸解助剤とは,ケミカルパルプ製造工程において,蒸解作用を促進するために添加される薬剤 | digesting assistant |
消泡剤 | 消泡剤とは,破泡剤,抑泡剤の総称。特殊な界面活性剤又はシリコーン油が用いられる | antifoaming agent, defoaming agent |
助燃剤 | 助燃剤とは,燃料の燃焼を促進し,不完全燃焼による油煙の生成を少なくする薬剤 | combustion improver |
浸透剤 | 浸透剤とは,浸透を促進させるために用いられる薬剤。主として界面活性剤が用いられる | penetrant |
水和剤 | 水和剤とは,水に加えると粒子が水中に浮遊して懸濁液となる農薬製剤の一つ | wettable powder |
スランプロス | スランプロスとは,混練したコンクリートの流動性が経時的に失われる現象。コンクリートの作業性に大きな影響を及ぼす因子 | slump loss |
清浄分散剤 | 清浄分散剤とは,主に内燃機関用潤滑油に添加し,燃料の燃焼などによって副生する酸成分を中和したり,スラッジを分散させたりする薬剤 | detergent-dispersant |
精練 | 精練とは,繊維と繊維製品に含まれる一次不純物を除去し,清浄にすること。染色,漂白工程前の洗浄工程を意味する場合もある | scouring, degumming, boiling off |
精練剤 | 精練剤とは,精練に用いられる薬剤 | scouring agent |
石けん | 石けんとは,高級脂肪酸の塩類。通常はアルカリ塩をいう | soap |
切削油 | 切削油とは,金属材料を切削加工するとき,金属と工具の摩擦を低減し摩擦熱を除去することによって,工具の寿命を延ばし,製品の仕上げ精度を上げるために用いられる油剤。水溶性と不水溶性のものがある | cutting oil |
繊維助剤 | 繊維助剤とは,繊維の各種加工工程に用いられる薬剤の総称 | textile auxiliaries |
洗剤 | 洗剤とは,固体の表面に付着した汚れに対し洗浄作用をもつ薬剤。主として合成洗剤をいう | detergent |
洗浄剤 | 洗浄剤とは,洗剤と同じ | cleaning agent, cleaner |
染色堅ろう(牢)度増進剤 | 染色堅ろう度増進剤とは,繊維染色物の水,汗,洗濯などに対して堅ろう度を増すために用いられる薬剤 | dye fixing agent |
染色助剤 | 染色助剤とは,染色加工において,染着濃度の調整,均染性の向上などの目的に用いられる染料以外の薬剤 | dyeing auxiliaries |
洗濯堅ろう(牢)度 | 洗濯堅ろう度とは,染色された繊維製品の洗濯によって起こる変退色,他の繊維製品への汚染に対する抵抗性 | fastness to washing |
洗濯石けん | 洗濯石けんとは,洗濯に用いられる石けん。固型と粉末のものがあり,それぞれに無添剤と添剤入りとがある | laundry soap |
洗毛剤 | 洗毛剤とは,原毛中の不純物(ウールグリース,スイント,土砂など)を除去するのに用いられる薬剤 | raw wool scouring agent |
増粘剤 | 増粘剤とは,液体に分散又は溶解させて粘度を増すのに用いられる薬剤 | thickener |
増摩剤 | 増摩剤とは,摩擦抵抗を大にして滑り止めを目的とする薬剤 | antislipping agent |
ソーピング | ソーピングとは,染色又は処理加工の最後の工程において,未染着染料や不用の加工剤を除去すること | soaping |
そ(梳)毛油 | そ毛油とは,羊毛のそ毛紡績工程で摩擦調整,静電気防止のために用いられる油剤 | worsted oil |
帯電防止剤 | 帯電防止剤とは,プラスチック,繊維などの加工工程や使用時の帯電を防止するために用いられる薬剤。界面活性剤が主に用いられる | antistatic agent |
台所用洗剤 | 台所用洗剤とは,野菜,果物,食器と調理器具などの洗浄のために,主として台所,調理室で用いられる洗剤 | detergent for kitchen |
脱脂剤 | 脱脂剤とは,金属などの表面に付着している油脂類を除去するための薬剤 | degreasing agent |
脱色助剤 | 脱色助剤とは,染色されたものの脱色に用いられる酸化剤,還元剤などの脱色剤の効果を向上させる薬剤 | decoloring assistant |
脱墨剤 | 脱墨剤とは,印刷古紙(特に新聞紙)からインキを取り除き,再使用可能なパルプに戻す脱インキ工程で用いられる薬剤 | deinking agent |
チャージソープ | チャージソープとは,ドライクリーニングにおいて,溶剤に添加して抱水性を付与し洗浄効果を高める薬剤。主として油溶性の界面活性剤が用いられる | dry cleaning detergent |
中性洗剤 | 中性洗剤とは,標準使用濃度で水素イオン濃度(pH値)が6.0以上8.0以下を示す中性の合成洗剤 | - |
展着剤 | 展着剤とは,植物の茎,葉や病害虫に農薬を均一に付着させ,その効果を十分に発揮させるために,乳剤,水和剤又は液剤の希釈液に添加する補助剤 | spreading agent, spreader |
透明石けん | 透明石けんとは,グリセリンなどの透明化剤を配合して製造した透明な固形化粧石けん | transparent soap |
ドライクリーニング | ドライクリーニングとは,クリーニング業界で溶剤を用いて衣料を洗濯すること。通常溶剤には少量のチャージソープと水が加えられる | dry cleaning |
トライボロジー | トライボロジーとは,摩擦,摩耗,潤滑などに関する総合的な科学,技術の総称 | tribology |
なめし剤 | なめし剤とは,動物の皮を革に変える性質をもつ薬剤 | tanning agent |
ニートソープ | ニートソープとは,石けん製造工程中,仕上塩析によって上層に分離してくる精製された石けん | neat soap |
ニグル | ニグルとは,石けん製造工程で仕上塩析の場合,食塩濃度の比較的低いとき,下層に分離してくる不純物を含む石けん液層 | nigre |
乳化剤 | 乳化剤とは,安定なエマルションを生成するのに用いられる薬剤 | emulsifier |
乳化重合 | 乳化重合とは,乳化剤を用いて単量体を水中に分散させ,重合させる方法 | emulsion polymerization |
乳化破壊剤 | 乳化破壊剤とは,エマルションを破壊して二液相に分離するために用いられる薬剤 | demulsifier, emulsion breaker |
練り | 練りとは,生糸を精練してセリシンを一部又は全部除去する工程 | degumming |
ねん(撚)糸油 | ねん糸油とは,ねん糸工程において糸の摩擦調整と静電気防止のために用いられる油剤 | twisting oil |
燃料油貯蔵安定剤 | 燃料油貯蔵安定剤とは,重質燃料油中のスラッジの凝集や,沈降を防止し,その貯蔵の安定化を図る薬剤 | fuel oil stabilizer |
のり(糊)抜き | のり抜きとは,精練・染色の前に織物に付いているのりを除去すること | desizing |
媒染助剤 | 媒染助剤とは,媒染剤の作用を強化するために用いられる薬剤 | mordanting assistant |
はっ(撥)水剤 | はっ水剤とは,繊維表面に水をはじく性質を与える薬剤 | water repellent agent |
抜染助剤 | 抜染助剤とは,抜染剤(すず化合物など)の浸透と分解染料の溶出を容易にし,抜染を促進するために用いられる薬剤 | discharging assistant |
発泡剤 | 発泡剤とは,起泡剤と同じ | foaming agent |
はつ(撥)油剤 | はつ油剤とは,繊維,紙などに油をはじく性質を付与する薬剤。主に有機ふっ素化合物が用いられ,同時に,はっ水作用も示す | oil repellent agent |
破泡剤 | 破泡剤とは,生成した泡まつを消す作用のある薬剤 | foam breaker |
反毛油(はんもうゆ) | 反毛油とは,反毛工程で適度の滑りを与え静電気の発生を防止するために用いられる油剤 | rag oil |
引抜油(ひきぬきゆ) | 引抜油とは,金属材料を引抜き加工するとき,潤滑性を向上させ工具の摩耕を防ぎ製品の仕上げを美しくするために用いられる油剤 | drawing oil |
ピッチコントロール剤 | ピッチコントロール剤とは,パルプの製造工程や抄紙工程で生じるピッチトラブルを軽減又は抑制するために用いられる薬剤 | pitch controller |
標準重量 | 標準重量とは,化粧石けんの表示に関する公正競争規約施行規則(昭和47年公正取引委員会告示)で定められた化粧石けんの販売で製造後約5か月の乾燥減による予想される重量 | - |
漂白助剤 | 漂白助剤とは,漂白剤を繊維に均一に浸透させることによって漂白をむらなくさせるために用いられる薬剤 | bleaching assistant |
フェルト洗浄剤 | フェルト洗浄剤とは,抄紙工程において用いられるフェルトの汚れを落とすために用いられる洗浄剤 | felt cleaning agent |
複合石けん | 複合石けんとは,石けん以外の界面活性剤を配合した石けん。主としてカルシウム石けんの分散剤が配合されている | complexed soap |
腐食防止剤 | 腐食防止剤とは,金属表面に保護膜を形成し,金属が腐食性物質に侵されるのを防止するために用いられる添加剤 | corrosion inhibitor |
浮遊選鉱 | 浮遊選鉱とは,鉱石の細粉を水系サスペンションから気泡を用いて浮上させ,目的とする鉱石を他の鉱石と分離すること | ore floatation |
フラッシング剤 | フラッシング剤とは,顔料製造工程において含水顔料に油性物質を加え,顔料の油相への移行を促進させるための薬剤 | flushing agent |
分散剤 | 分散剤とは,微粒子を液中に分散させて,安定な懸濁液をつくるために用いられる薬剤。界面活性剤の代表的用途の一つである | dispersing agent, dispersant |
粉末洗剤 | 粉末洗剤とは,粉末状の洗剤。主として合成洗剤をいう | powdered detergent |
防汚剤 | 防汚剤とは,織物などに汚れが付着するのを防止する薬剤。一度ついた汚れを落ちやすくする加工剤を含むこともある | stain-proofing agent |
紡糸油 | 紡糸油とは,紡糸工程で糸に対し潤滑性,静電気防止性,均一な延伸性を与えるために用いられる薬剤 | spinning oil, spinning finish |
紡糸浴添加剤 | 紡糸浴添加剤とは,特に紡糸浴槽を清澄にし,紡糸ノズルがふさがれることを防ぐために用いられる薬剤 | spinning bath additive |
防水剤 | 防水剤とは,布などに水を通しにくくする加工に用いられる薬剤 | water-proofing agent |
紡績油剤 | 紡績油剤とは,紡績工程において,繊維と繊維と繊維と金属の摩擦を調節し,静電気の発生を防止するために用いられる油剤 | spinning oil |
防曇剤 | 防曇剤とは,ガラスや高分子フィルムの表面で水蒸気が凝縮し,曇るのを防ぐ薬剤 | anticlouding agent |
防毛油 | 防毛油とは,羊毛の防毛績工程で摩擦調節,静電気発生防止のために用いられる油剤 | woolen oil |
捕集剤 | 捕集剤とは,粒子表面を疎水化して気泡に付着しやすくし,浮遊選鉱や古紙の脱インキ工程などに用いて,目的とする鉱石粒子や脱離されたインキ粒子を捕集するための薬剤 | collector |
ボディシャンプー | ボディシャンプーとは,身体の汚れを落とし,清潔にするのに用いられる主として液体の洗浄剤 | - |
マーセル化助剤 | マーセル化助剤とは,マーセル化のとき,濃厚なアルカリ液が繊維へ均一に浸透するのを促進するために用いられる薬剤 | mercerizing assistant |
マルセル石けん | マルセル石けんとは,繊維工業などに使われる石けん。オリーブ油を主原料としたフランスのマルセーユ地方で製造された石けんに由来している | marseilles soap |
焼入れ油 | 焼入れ油とは,金属材料を焼入れ処理するとき,冷却速度を調節して材料を均一に冷却することによって,金属の焼き割れを防止するために用いられる油剤。水溶性と不水溶性のものとがある | quenching oil |
薬用石けん | 薬用石けんとは,消毒,殺菌などの医療又は衛生用に使うために殺菌剤を配合した石けん | medicated soap |
油性向上剤 | 油性向上剤とは,金属表面に吸着膜を形成することによって潤滑性能を向上させる添加剤 | oiliness improver |
抑泡剤 | 抑泡剤とは,起泡作用を抑止する薬剤 | foam inhibitor, foam suppressor |
浴用石けん | 浴用石けんとは,入浴時に用いられる石けん | bath soap |
ラテックス | ラテックスとは,ゴム植物の樹皮に切付をしたときに流れ出る牛乳状の液体又は乳化重合によって得られた高分子乳剤 | latex |
ランドリー | ランドリーとは,布はくや衣類を洗濯すること。広義には洗濯一般を意味するが,狭義にはクリーニング業界での水を使う洗濯処理を意味する | laundry |
離型剤 | 離型剤とは,プラスチックやコンクリートの型離れを良くする薬剤 | mold release agent, mould release agent, releasing agent |
流出油処理剤 | 流出油処理剤とは,海上や河川に流出した油類を乳化分散するための薬剤。油処理剤とも呼ばれる | dispersant for oil spill |
流動点降下剤 | 流動点降下剤とは,潤滑油,燃料油などが流動し得る最低の温度を降下させる薬剤 | pour point depressant |
リンス | リンスとは,洗髪後の頭髪に柔軟性と平滑性を付与し,くしけずりやブラッシングを容易にさせ,更に外的な影響から頭髪表面を保護するために用いられる処理剤。主にカチオン界面活性剤が配合される | - |
枠練石けん(わくねりせっけん) | 枠練石けんとは,石けん素地を溶融したまま枠に入れて個化させて作った石けん | framed soap |
目録の使い方、JIS情報の入手方法、A ~ Zの19部門別JIS、TS(標準仕様書)とTR(標準報告書)一覧(総目録)。対応国際規格、廃止・切り替え情報表示。便利な規格タイトル等からの、五十音順索引。ISO/IEC-JIS対応表、JIS原案作成団体・機関一覧
界面活性剤関連 主なJIS規格 一覧
規格番号 | 規格名称 | 規格番号 | 規格名称 |
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JISK3211 | 界面活性剤用語 | JISK3362 | 家庭用合成洗剤試験方法 |
JISK3363 | 合成洗剤の生分解度試験方法 | JISK3370 | 台所用合成洗剤 |
JISK3371 | 洗濯用合成洗剤 | JISK3921 | 床用洗剤-表面洗剤と剝離剤-試験方法 |
JISK0170-8 | 流れ分析法による水質試験方法-第8部:陰イオン界面活性剤 | JISK0400-30-20 | 水質-界面活性剤の定量-第2部:ドラゲンドルフ試薬による非イオン界面活性剤の定量 |
界面活性剤は、界面(物質と物質の境界面)に働いて界面の性質を変える物質。食品、洗剤、化粧品といった身近なものから、工業的な利用分野まで幅広く利用されている。本書は、「物質と物質をつなぐ」という現象の面白さをやさしく伝えるとともに、裾野が広い界面活性剤の活用事例を紹介する。