メガネレンズ 多焦点レンズと累進屈折力レンズの用語 規格 一覧|JIS 更新情報|種類・英語・仏語・独語・意味

メガネレンズ 多焦点レンズと累進屈折力レンズの用語の規格についてのまとめ一覧表 眼鏡レンズ多焦点と累進屈折力の用語での名称の説明と定義・英語・仏語・独語・意味・単語・読み方・基本用語・種類・基礎知識に関して解説!

メガネレンズ 基礎光学 用語 規格 一覧表

メガネレンズ多焦点レンズ累進屈折力

メガネレンズの多焦点レンズと累進屈折力の用語

最新 JIS T7330 規格の詳細 更新日 情報

JIS規格番号 JIST7330 JIS規格名称 眼鏡レンズの用語
英語訳 略語・記号
主務大臣 厚生労働 制定年月日 2000年10月18日
最新 更新日 改正年月日 No T 7330:2014

JIS規格「日本工業規格」は、「日本産業規格」2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。

備考 この規格の対応国際規格を,次に示す。
なお,対応の程度を表す記号は,ISO/IEC Guide 21に基づき,IDT(一致している),MOD(修正している),NEQ(同等でない)とする。
ISO 13666 : 1998, Ophthalmic optics-Spectacle lenses-Vocabulary (MOD)

  • 用語とその定義の一般的事項は,次による。
  • a)
    レンズ又は面の屈折力の単位は,メートルの逆数 (m-1) で,ディオプトリ (D) で表す(9.1参照)
  • b)
    プリズム屈折力の単位は (cm/m) で,プリズムディオプトリ (△) で表す(10.11参照)
  • c)
    光学とレンズの定義を簡潔で理解しやすくするため,特別な断りがある場合を除き,レンズとプリズムの収差を無視する。
  • d)
    用語とその定義は,項目別に分類して掲載する。
    参考として,英・仏・独の対応外国語と慣用語を示し,日・英の索引を付ける。なお,用語の読み方を,用語の下の ( ) 内に示す。略号が使用される用語には,用語と読み方の間にその略号を示す。

メガネレンズの多焦点と累進屈折力の一般的記述用語

【 表 1 】
番号 用語 詳細・説明 外国語 (参考)
14.1.1 遠用部
(えんようぶ)とは、
多焦点レンズ又は累進屈折力レンズの,遠方視のための屈折力をもつ部分(英) distance portion
(仏) zone de vision deloin
(独) Fernteil
14.1.2 中間部
(ちゅうかんぶ)とは、
三重焦点レンズの,遠方と近方との中間領域を見るための屈折力をもつ部分(英) intermediate portion
(仏) partie intermédiaire
(独) Zwischenteil
14.1.3 近用部
(きんようぶ)とは、
多焦点レンズ又は累進屈折力レンズの,近方視のための屈折力をもつ部分(英) near portion, reading portion
(仏) zone de vision deprès, zone de lecture
(独) Nahteil,Leseteil
14.1.4 主要部
(しゅようぶ)とは、
視野がより広い又は最も広いレンズの部分(英) major portion
(仏) partie principale
(独) Grundteil
14.1.5 台玉
(だいだま)とは、
多焦点レンズを作るため,一つ以上の小玉を付加するためのレンズ(英) main lens
(仏) verre de base
(独) Grundglas
14.1.6 境界線
(きょうかいせん)とは、
多焦点レンズ又はレンチキュラーレンズの,二つの隣接した部分の境界線(英) dividing line
(仏) ligne de séparation
(独) Trennlinie
14.1.7 小玉
(こだま)とは、
多焦点レンズの台玉に,所定の屈折度数差を与えるために付加した部分

慣用語(参考): セグメント

(英) segment
(仏) segment
(独) Zusatzteil
14.1.8 小玉のある側
(こだまのあるがわ)とは、
多焦点レンズの小玉を設けた側(英) segment side
(仏) emplacement dusegment
(独) Zusatzlinsenseite
14.1.9 小玉径
(こだまけい)とは、
境界線が円形の小玉において,完成小玉の境界が形作る円の直径[図2 d参照]セミフィニッシュトレンズブランク
  • D:遠用部設計基準点
  • Sc:小玉中心
  • d:小玉径
  • de:小玉縦幅
  • W:小玉横幅

図2 主にセミフィニッシュトレンズブランクに使用される多焦点レンズの寸法

(英) segment diameter
(仏) diamètre dusegment
(独) Durchmesser desZusatzteiles
14.1.10 小玉横幅
(こだまよこはば)とは、
円形でない小玉において,小玉の水平方向の最大寸法[図2W参照]。 小玉横幅
  • W:小玉横幅

備考: この測定は,EX形多焦点レンズでは不要

(英) segment width
(仏) largeur du segment
(独) Breite desZusatzteiles
14.1.11 小玉中心
(こだまちゅうしん)とは、
小玉の境界線に外接する水平,垂直接線から成る長方形のボクシング中心。ただし,小玉がレンズの外周にかかるときは,レンズ外周を境界線とみなす[図2Sc参照]。 セミフィニッシュトレンズブランク
  • Sc:小玉中心

備考: これはセミフィニッシュトレンズブランク又は研磨若しくは玉形加工によって,小玉のいかなる部分も失われていないレンズにだけ適用する

(英) segment centre
(仏) centre du segment
(独) Mittelpunkt desZusatzteiles
14.1.12 小玉端点
(こだまたんてん)とは、
小玉中心を通りレンズの水平軸に垂直な線と,水平軸に最も近い境界線との交点[図3S参照]。 玉形加工済レンズ
  • S:小玉端点

備考: この点は,次のように認識されている。 1. レンズの下方にある小玉の場合は,セグメントトップ。 2. レンズの上方にある小玉の場合は,セグメントボトム

(英) segment extremepoint
(仏) point extrême dusegment
(独) Extrempunkt desZusatzteiles
14.1.13 小玉端点位置
(こだまたんてんいち)とは、
玉形加工したレンズ形状の水平中心線から,小玉端点までの垂直方向の距離で表す[図3s参照]。 小玉端点位置
  • B:玉形加工済みレンズのボクシング中心
  • HH:水平中心線
  • P:遠用部心取り点
  • S:小玉端点
  • TT:玉形加工済みレンズのやげん頂点における水平接線
  • h:小玉高さ
  • i:幾何学的内寄せ
  • s:小玉端点位置

図3 玉形加工前に必要で,かつ,玉形加工済レンズに適用可能な主な多焦点レンズの寸法

備考: これは,水平中心線に対して上方又は下方と明記され,小玉が円形でないものと円形のものとの両方に適用する

(英) segment extremepoint position
(仏) position du pointextrême dusegment
(独) Lage desExtrempunktes desZusatzteiles
14.1.14 小玉縦幅
(こだまたてはば)とは、
小玉端点から測定した,セミフィニッシュトレンズの小玉の垂直方向の最大寸法[図2de参照]。 小玉縦幅
  • de:小玉縦幅

備考: 小玉縦幅は識別のために用いられることがある

慣用語(参考): 小玉深さ

(英) segment depth
(仏) hauteur du segment
(独) Tiefe desZusatzteiles
14.1.15 小玉の高さ
(こだまのたかさ)とは、
レンズ外周の最下点で接する水平接線から小玉端点までの垂直距離[図3h参照]。 小玉の高さ
  • h:小玉高さ

備考: レンズがやげん加工されている場合は,やげんピーク部をレンズ外周とする

(英) segment height, segment extremepoint height
(仏) hauteur du segment (d’un verredétouré), hauteur du pointextrême dusegment
(独) Zusatzteihöhe, Höhe desExtrempunktesdes Zusatzteiles
14.1.16 小玉の垂直方向偏位
(こだまのすいちょくほうこうへんい)とは、
小玉端点から遠用部光学中心までの垂直方向の距離[図4V参照]。多焦点レンズの小玉の垂直方向偏位
  • O:遠用部光学中心
  • S:小玉端点
  • V:小玉の垂直方向偏位

図4 多焦点レンズの小玉の垂直方向偏位

備考: ペアレンズの片方のレンズを注文するときは,垂直方向の相対的なプリズムが入るのを防ぐために,小玉の垂直方向偏位を明確にする必要がある

(英) vertical segmentdisplacement, segment drop
(仏) décentrementvertical dusegment, décentrement dusegment
(独) Höhenversetzungdes Zusatzteiles
14.1.17 丸小玉
(まるこだま)とは、
小玉の境界線が単一の円弧である小玉(英) round segment
(仏) segment rond
(独) rundes Zusatzteil
14.1.18 ストレートトップ小玉
(すとれーととっぷこだま)とは、
小玉端点を含む境界が直線状の小玉(英) straight-topsegment, D-segment, flat-top segment
(仏) segment droit, segment D, segment supérieurdroit
(独) Zusatzteil mitgerader obererTrennlinie, Zusatzteil Typ D, segmentförmigesZusatzteil
14.1.19 ストレートトップ二重焦点レンズ
(すとれーととっぷにじゅうしょうてんれんず)とは、
ストレートトップ小玉をもつ二重焦点レンズ。 (英) straight-top bifocal
(仏) double foyer àsegment droit
(独) Zweistärken-Brillenglas mit gerader Trennlinie, Zweistärken-Brillenglas Typ D, Zweistärken-Brillenglas mit segmentförmigemZusatzteil
14.1.20 カーブドトップ小玉
(かーぶどとっぷこだま)とは、
小玉端点を含む境界が浅い弧状の小玉(英) curved-topsegment, C-segment
(仏) segment supérieurcourbe, segment C
(独) Zusatzteil mitgebogeneroberer Trennlinie, Zusatzteil Typ C
14.1.21 カーブドトップ二重焦点レンズ
(かーぶどとっぷにじゅうしょうてんれんず)とは、
カーブドトップ小玉をもつ二重焦点レンズ(英) curved-top bifocal
(仏) double foyer àsegment courbe
(独) Zweistärken-Brillenglas mitgebogenerTrennlinie, Zweistärken-Brillenglas TypC
14.1.22 EX形多焦点レンズ
(いーえっくすがたたしょうてんれんず)とは、
レンズを完全に横切る直線状の境界線によって区分けされる多焦点レンズの種類。

備考: “エグゼクティブ”多焦点という用語は,この種の多焦点レンズの創作者の登録商標である

(英) E-line multifocal, E-style multifocal,ExecutiveTM multifocal
(仏) verre multifocal detype E, verre multifocal destyle E, verre mnultifocalexécutif
(独) Mehrstärken-Brillenglas Typ E, Mehrstärken-Brillenglas TypExecutiveTM
14.1.23 累進面の側
(るいしんめんのがわ)とは、
累進屈折力レンズの,より大きな加入屈折力が設定されている面(英) progressive side
(仏) face progressive
(独) Progressionsseite
14.1.24 アライメント基準マーク
(あらいめんときじゅんまーく)とは、
レンズ又はレンズブランクの水平方向を確定する,又は他の基準点を割り出すために,製造業者によって付けられた永久マーク(英) alignmentreferencemarking
(仏) marquage deréférence pourl’alignement
(独) Markierung zurAusrichtungPermanent-markierung
14.1.25 中間累進帯
(ちゅうかんるいしんたい)とは、
遠用と近用との間の中間領域の明りょうな視界を提供する,累進屈折力レンズの帯状の部分(英) intermediatecorridor
(仏) courloirintermédiaire
(独) Progressionskanal

メガネレンズの多焦点と累進屈折力の光学中心と屈折特性

【 表 2 】
番号 用語 詳細・説明 外国語 (参考)
14.2.1 加入屈折力
(かにゅうくっせつりょく)とは、
所定の条件で測定された,近用部頂点屈折力と遠用部頂点屈折力との差。

備考: 測定方法はそのレンズに適合する日本工業規格による

慣用語(参考): 加入度数

(英) addition power
(仏) puissanced’addition
(独) NahzusatzAddition
14.2.2 中間部の加入屈折力
(ちゅうかんぶのかにゅうくっせつりょく)とは、
所定の条件で測定された,中間部頂点屈折力と遠用部頂点屈折力との差(英) intermediateaddition
(仏) additionintermédiaire
(独) Nahzusatz imZwischenteil
14.2.3 遠用部光学中心
(えんようぶこうがくちゅうしん)とは、
遠用部の光学中心[図4O参照]遠用部光学中心
  • O:遠用部光学中心
(英) distance opticalcentre
(仏) centre optique dela vision de loin
(独) optischerMittelpunkt desFernteiles
14.2.4 遠用部レンズカーブ
(えんようぶれんずかーぶ)とは、
小玉のある側の面又は累進面の側の遠用部の湾曲を屈折力で表したもの。

備考:1. 測定する際に想定した屈折率が明示されていなければならない。 2. 累進屈折力レンズの場合には,遠用部設計基準点で測定する

(英) distance portioncurve
(仏) courbure de la zonede vision de loin
(独) Fernteilkurve
14.2.5 中間部光学中心
(ちゅうかんぶこうがくちゅうしん)とは、
中間部の光学中心。

備考: 中間部光学中心の位置は,処方,小玉位置と小玉径又は小玉幅によって決まり,小玉の領域外に位置することもある

(英) intermediateoptical centre
(仏) centre optiqueintérmediaire
(独) optischerMittelpunkt desZwischenteiles
14.2.6 近用部光学中心
(きんようぶこうがくちゅうしん)とは、
近用部の光学中心。

備考: 近用部光学中心の位置は,処方,小玉位置と小玉径又は小玉幅によって決まり,小玉の領域外に位置することもある

(英) near optical centre, reading opticalcentre
(仏) centre optique de lavision de près, centre optique delecture
(独) optischerMittelpunkt desNahteiles
14.2.7 小玉レンズ
(こだまれんず)とは、
計算のための小玉を形成する仮想の補足レンズで,台玉から独立して実在するとみなした小玉(英) segment lens
(仏) verre segment
(独) Zusatzlinse
14.2.8 小玉の内寄せ
(こだまのうちよせ)とは、
遠用部基準点から鼻側への多焦点レンズの小玉の偏位。通常近用部光学中心については考慮しない。

備考:1. これは一般的には,左右の近用視野を一致させる目的がある。 2. この用語は,光学中心の内側への偏心には使用しない

慣用語(参考): 小玉の水平方向寄せ

(英) inset,horizontal displacement ofsegment
(仏) décentrement, déplacementhorizontal dusegment
(独) Innenversetzung
14.2.9 幾何学的内寄せ
(きかがくてきうちよせ)とは、
遠用部心取り点を通る垂直線と小玉端点との間の水平方向の距離[図3i参照]幾何学的内寄せ
  • i:幾何学的内寄せ
(英) geometrical inset
(仏) décentrementgéométrique
(独) Seitenversetzungdes Zusatzteiles
14.2.10 像の跳躍
(ぞうのちょうやく)とは、
視線を一つの部分から他の部分へ移動するとき,境界線でのプリズム差によって引き起こされる像のとび。

備考: 視線を下方に移動するときに像が上方へ変位した場合には,像の跳躍の垂直成分を正 (+) とみなす

(英) image jump
(仏) saut d’image
(独) Bildsprung
14.2.11 プリズムシニングとは、累進屈折力レンズ又はEX形多焦点レンズで,厚さを減少させるための基底方向が垂直のプリズム。

備考:1. 左右一対のレンズは両方ともに同じプリズムシニングを施す。 2. 片玉注文の際には,左右で垂直方向のプリズム差を生じさせないために,プリズムシニング値を明示しなければならない

(英) prism thinning
(仏) prismed’allégement
(独) Dickenreduktions-prisma
14.2.12 プリズム測定基準点
(ぷりずむそくていきじゅんてん)とは、
累進屈折力レンズ又は累進屈折力レンズのセミフィニッシュトレンズブランクで,フィニッシュトレンズのプリズム作用を決定する,製造業者によって規定された前面上の点。

備考: 処方プリズムとプリズムシニングの合成値を測定する

(英) prism referencepoint
(仏) point de référencedu prisme
(独) Prismenbezugspunkt
眼鏡レンズの用語一覧表

品質マネジメント、用語・記号、評価方法、医用電気機器、医療診断装置

眼鏡レンズの用語関連 主なJIS規格 一覧

【 表 3 】
規格番号 規格名称 規格番号 規格名称
JISB7183レンズメータJIST0701コンタクトレンズの用語と材料の分類方法の規格
JIST4402検眼レンズ-屈折検査用JIST7313屈折補正用単焦点眼鏡レンズ
JIST7314屈折補正用多焦点眼鏡レンズJIST7315屈折補正用累進屈折力眼鏡レンズ
JIST7330眼鏡レンズの用語の規格JIST7331屈折補正用眼鏡レンズの基本的要求事項
JIST7333屈折補正用眼鏡レンズの透過率の仕様と試験方法JIST7334屈折補正用眼鏡レンズの反射防止膜の仕様と試験方法
JIST7335眼鏡レンズ製造システム間の情報交換JIST7336耐きず性をもつ屈折補正用眼鏡レンズの表面の要求事項
JISB7281眼鏡光学-眼鏡フレーム-寸法測定方式と用語

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