JIS Q 10001 品質マネジメント 顧客満足 組織における行動規範のための指針|新規|改正|更新情報

品質マネジメント顧客満足 組織における行動規範のための指針の規格 JIS Q 10001 マネジメントシステムの基本・基礎知識・JIS改正更新情報に関して解説!
この規格は,顧客満足行動規範の計画,設計,開発,実施,維持と改善のための指針を示す。
対応 ISO 10001:2018
品質マネジメントシステムとは「品質に関して組織を指揮し,管理するためのマネジメントシステム」。略してQMS(Quality Management System)と呼ばれることがあり,国際貿易上の技術的障害とならないよう ISO/TC176によって開発されたQMSの規格であるISO 9001については,JIS 日本産業規格として発行しいる。

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品質マネジメント 顧客満足 組織における行動規範のための指針 規格 一覧表

JIS Q 10001

品質マネジメント 顧客満足 組織における行動規範のための指針

高いレベルの顧客満足を維持することは,多くの組織にとって重要な課題である。この課題を満たす一つの方法は,顧客満足行動規範を導入と実施することである。顧客満足行動規範は,例えば,製品とサービスの提供,返品,顧客の個人情報の取扱い,製品とサービス固有の特質又はそのパフォーマンスに関する宣伝と記述などの問題を対象とする約束事項と関連規定で構成される(例を,附属書Aに示す。)。顧客満足行動規範は,苦情マネジメントに対する効果的なアプローチの一環となり得る。このアプローチは,次の事項を含む。

  • a) 適切な顧客満足行動規範を活用した苦情の予防
  • b) 組織内での苦情対応(例えば,不満足の表明を受けた場合)
  • c) 組織内で十分に対処できない苦情についての組織の外部における紛争解決

この規格は,全ての顧客満足行動規範の規定が顧客のニーズと期待を満たすものであり,また,規範が正確かつ誤解を招かないものであることを判断する際に,組織を支援する手引を示す。この規格を用いることによって,次の事項が可能になる。

● 組織において,公正な取引慣行を広め,顧客の信頼を高める。

● 製品とサービスについて,並びに組織と顧客との関係について,組織に何を期待できるかに関する顧客の理解を高める。これによって,顧客の誤解と苦情の可能性を低減する。

● 場合によっては,顧客に対する組織の行動を律するための新たな規制の必要性を低減する。

この規格は,公的組織又は私的組織から,製品・サービスを受け取る又はその可能性のある個人又は組織の満足に焦点を当てている。

最新 JIS Q10001 規格の詳細 更新日 情報

JIS Q 10001の最新の詳細や改正,更新日の情報!

JIS 改正 最新情報

JIS規格番号 JIS Q10001 JIS改正 最新・更新日 2019年09月20日
規格名称 品質マネジメント-顧客満足-組織における行動規範のための指針
英語訳 Quality management-Customer satisfaction- Guidelines for codes of conduct for organizations
対応国際規格 ISO ISO 10001:2018,Quality management-Customer satisfaction-Guidelines for codes of conduct for organizations(IDT)
主務大臣 経済産業 制定 年月日 2010年09月21日
略語・記号 No JISQ10001:2019

JIS規格「日本工業規格」は、2019年7月1日の法改正により名称が「日本産業規格」に変わりました。

JIS Q 9001とJIS Q 9004との関係

この規格は,JIS Q 9001とJIS Q 9004と両立し,顧客満足に関する行動規範を開発と実施するためのプロセスの効果的かつ効率的な適用を通じて,これら二つの規格の目標を支援する。この規格は,JIS Q

9001とJIS Q 9004から独立して用いることもできる。

JIS Q 9001は,品質マネジメントシステムの要求事項を規定している。この規格(JIS Q 10001)に従って実施される顧客満足行動規範は,品質マネジメントシステムの一要素として用いることができる。

JIS Q 9004は,組織が持続的成功を達成するための手引を提供している。この規格(JIS Q 10001)の使用によって,持続的成功の達成を促進するために,顧客とその他の密接に関連する利害関係者の満足を高めることはもとより,行動規範に関するパフォーマンスを更に向上させることができる。また,顧客とその他の密接に関連する利害関係者からのフィードバックに基づいた製品,サービスとプロセスの品質の継続的改善を促進できる。

注記 顧客とは別に,その他の密接に関連する利害関係者には,供給者,業界団体とそのメンバー,消費者団体,関連行政機関,要員,所有者,並びに組織の顧客満足行動規範の影響を受けるその他の者を含めることができる。

JIS Q 10002とJIS Q 10003との関係

この規格は,JIS Q 10002とJIS Q 10003と両立する。これら三つの規格は,それぞれを単独で用いることも,組み合わせて用いることもできる。JIS Q 10002,JIS Q 10003とこの規格を組み合わせて用いた場合,これらの規格は,行動規範,苦情対応と紛争解決を通じた顧客満足の向上のための,より広範で統合された枠組みの一部になり得る(附属書B参照)。

JIS Q 10002は,製品とサービスに関連した苦情の組織内での対応に関する手引を規定する。組織が,顧客満足行動規範に示されている約束事項を実行することによって,組織並びにその製品とサービスに対して顧客が期待できることについての曖昧さが小さくなるので,問題発生の可能性を減少させる。

JIS Q 10003は,組織内で十分に解決できない製品とサービス関連の苦情に関する紛争解決のための手引を規定する。顧客満足行動規範の存在は,紛争が発生したとき,顧客が期待できることとその期待に応えるための組織の努力について関係者の理解を助けることができる。

注記 対応国際規格には,ISO 10004に関する記載があるが,JISとしては不要であり削除した。

適用範囲【1】

この規格は,顧客満足行動規範の計画,設計,開発,実施,維持と改善のための指針を示す。

この規格は,組織が顧客とした約束事項を含む,製品とサービスに関わる組織の行為についての規範に適用できる。このような約束事項と関連規定は,顧客満足を高めるためのものである。附属書Aに,様々な組織における規範構成要素の単純化した例を示す。

注記1 この規格全体を通じて,製品とサービスという用語は,顧客向けに意図した又は顧客に要求された,組織のアウトプットを指す。

この規格は,他の組織が用いるための顧客満足行動規範を設計する組織を含め,組織の業種・形態,規模,又は提供する製品とサービスを問わず,あらゆる組織が用いることを意図している。小規模事業者のための手引を附属書Cに示す。

この規格は,全ての顧客満足行動規範に適用できるが,特に,個人用又は家庭用として,商品,財産又はサービスを購入又は使用する個人顧客を対象とする顧客満足行動規範への適用を意図している。

この規格は,顧客満足行動規範の具体的な内容を規定するものではない。また,他の種類の行動規範,例えば,組織とその要員,又は組織とその供給者との相互関係に関するような行動規範を取り扱うものでもない。

注記2 この規格の対応国際規格とその対応の程度を表す記号を,次に示す。

ISO 10001:2018,Quality management-Customer satisfaction-Guidelines for codes of conduct for

organizations(IDT)

なお,対応の程度を表す記号IDTは,ISO/IEC Guide 21-1に基づき,一致していることを示す。

引用規格【2】

次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成する。この引用規格は,記載の年の版を適用し,その後の改正版(追補を含む。)は適用しない。

JIS Q 9000:2015 品質マネジメントシステム-基本と用語

注記 対応国際規格:ISO 9000:2015,Quality management systems-Fundamentals and vocabulary

用語と定義【3】

この規格で用いる主な用語と定義は,JIS Q 9000:2015によるほか,次による。

注記 ある特定の文脈において特別の意味に限定されている概念は,その定義の前の<>内に主題の分野を示した。

ISOとIECは,次のURLにおいて,標準化に用いる用語データベースを維持する。

● ISO Online browsing platform: https://www.iso.org/obp

● IEC Electropedia: http://www.electropedia.org/

顧客満足行動規範(customer satisfaction code of conduct),規範(code) 【3.1】

顧客満足(3.5)を高めるための,組織(3.9)の行為に関する,顧客(3.4)への約束事項と関連事項。

注記1 関連事項には,目標,条件,制限,連絡先の情報と苦情対応手順を含むことがある。

注記2 顧客満足行動規範を,以下,規範という。

(JIS Q 9000:2015の3.9.5を変更。許容用語としての用語規範を追加した。また,注記2を置き換えた。

苦情申出者(complainant) 【3.2】

苦情(3.3)を申し出ている人,組織(3.9)又はそれらの代理人。

苦情(complaint) 【3.3】

<顧客満足>製品若しくはサービス又は苦情対応プロセスに関して,組織(3.9)に対する不満足の表現であって,その対応又は解決を,明示的又は暗示的に期待しているもの。

注記1 苦情は,組織が顧客(3.4)と相互に作用する他のプロセスに関して申し立てることもできる。

注記2 苦情は,組織に直接的に又は間接的に申し立てることができる。

(JIS Q 9000:2015の3.9.3を変更。注記1と注記2を追加した。

顧客(customer) 【3.4】

個人若しくは組織(3.9)向け又は個人若しくは組織から要求される製品・サービスを,受け取る又はその可能性のある個人又は組織。

例 消費者,依頼人,エンドユーザ,小売業者,内部プロセスからの製品又はサービスを受け取る人,受益者,購入者

注記 顧客は,組織の内部又は外部のいずれでもあり得る。

(JIS Q 9000:2015の3.2.4参照)

顧客満足(customer satisfaction) 【3.5】

顧客(3.4)の期待が満たされている程度に関する顧客の受け止め方。

注記1 製品又はサービスが引き渡されるまで,顧客の期待が,組織(3.9)に知られていない又は顧客本人も認識していないことがある。顧客の期待が明示されていない,暗黙のうちに了解されていない又は義務として要求されていない場合でも,これを満たすという高い顧客満足を達成することが必要なことがある。

注記2 苦情(3.3)は,顧客満足が低いことの一般的な指標であるが,苦情がないことが必ずしも顧客満足が高いことを意味するわけではない。

注記3 顧客要求事項が顧客と合意され,満たされている場合でも,それが必ずしも顧客満足が高いことを保証するものではない。

(JIS Q 9000:2015の3.9.2参照)

顧客サービス(customer service) 【3.6】

製品又はサービスのライフサイクル全般にわたる,組織(3.9)の顧客(3.4)との相互関係。

(JIS Q 9000:2015の3.9.4参照)

フィードバック(feedback) 【3.7】

<顧客満足>製品,サービス又は苦情対応プロセスへの意見,コメント,と関心の表現。

注記 フィードバックは,組織(3.9)が顧客(3.4)と相互に作用する他のプロセスに関して与えることもできる。

(JIS Q 9000:2015の3.9.1を変更。注記を追加した。

利害関係者(interested party),ステークホルダー(stakeholder) 【3.8】

ある決定事項若しくは活動に影響を与え得るか,その影響を受け得るか,又はその影響を受けると認識している,個人又は組織(3.9)。

例 顧客(3.4),所有者,組織内の人々,提供者,銀行家,規制当局,組合,パートナ,社会(競争相手又は対立する圧力団体を含むこともある。)

(JIS Q 9000:2015の3.2.3を変更。注記を削除した。

組織(organization) 【3.9】

自らの目標を達成するため,責任,権限と相互関係を伴う独自の機能をもつ,個人又はグループ。

注記 組織という概念には,法人か否か,公的か私的かを問わず,自営業者,会社,法人,事務所,企業,当局,共同経営会社,協会,非営利団体若しくは機構,又はこれらの一部若しくは組合せが含まれる。ただし,これらに限定されるものではない。

(JIS Q 9000:2015の3.2.1を変更。注記2を削除した。

基本原則【4】

一般 【4.1】

4.2~4.13に示す顧客重視の基本原則を遵守することが,規範の効果的かつ効率的な計画,設計,開発,

実施,維持と改善の基盤である。

コミットメント 【4.2】

組織は,規範の採用,規範と他のマネジメントシステムとの統合,規範の普及,とその約束事項の実行を積極的にコミットメントすることが望ましい。

対応能力 【4.3】

規範の計画,設計,開発,実施,維持と改善のために,十分な経営資源を準備するとともに,効果的かつ効率的にマネジメントすることが望ましい。

透明性 【4.4】

規範は,顧客,要員とその他の密接に関連する利害関係者に伝達することが望ましい。個々の顧客には,規範とその顧客に適用される規範の実施に関する適切な情報を提供することが望ましい。

アクセスの容易性 【4.5】

規範と関連する情報は入手しやすく,利用しやすいことが望ましい(附属書D参照)。

応答性 【4.6】

組織は,規範によって,顧客のニーズと期待並びにその他の密接に関連する利害関係者の期待に取り組むことが望ましい(附属書E参照)。

情報の完全性 【4.7】

組織は,規範と規範に関連する情報が正確で,誤解を招くことがなく,検証可能であること,並びに,収集したデータが関連していて,正しく,完全で,有意義かつ有用であることを確実にすることが望ましい。

説明責任 【4.8】

組織は,規範に関する組織の決定と対応についての説明責任と報告体制を確立し,維持することが望ましい。

改善 【4.9】

規範とその使用に関する有効性と効率の向上が,組織の永続的な目標であることが望ましい。

機密保持 【4.10】

規範に関連して用いられる,個人を特定できる情報は,法令によって開示が義務付けられた場合,又は当該個人から開示の同意が得られた場合を除き,機密として取り扱われ,保護されることが望ましい。

注記 個人を特定できる情報とは,ある個人との関係で,その人物を特定するために用いることができる情報であり,個人の氏名,住所,Eメールアドレス,電話番号又はこれに類する具体的識別情報によって検索可能な情報である。

この用語の正確な定義は,国によって異なる。

顧客重視のアプローチ 【4.11】

組織は,規範に関する顧客重視のアプローチを適用し,フィードバックを積極的に受け入れることが望ましい。

力量 【4.12】

組織の要員には,規範を開発し適用するために必要な,個人的特質,技能,訓練,教育と経験が備わっていることが望ましい。

適時性 【4.13】

規範の開発と実施は,規範の性質と利用される規範の実施プロセスの性質を考慮して,できる限り

迅速に行われることが望ましい。

規範の枠組み 【5】

組織の状況 【5.1】

規範とその枠組みを計画し,設計し,開発し,実施し,維持し,改善する際に,組織は,次の事項によってその状況を考慮することが望ましい。

  • ● 組織の目的に関連し,かつ,規範の目標を達成する組織の能力に影響を与える,外部と内部の課題を特定し,取り組む。
  • ● 規範とその枠組みに関連する利害関係者を特定し,かつ,それらの利害関係者の密接に関連するニーズと期待に取り組む。
  • ● その領域と適用可能性を含め,組織の規範とその枠組みの適用範囲を特定し,かつ,外部と内部の課題並びに先に示した利害関係者のニーズを考慮に入れる。

体制構築 【5.2】

規範は,計画,設計,開発,実施,維持と改善の各段階において,組織的枠組みによって意思決定と実行がなされることが望ましい。この枠組みには,規範の目標を達成するための,相互に関連する活動を実施するために必要な経営資源の評価,準備と配置を含む(附属書F参照)。また,枠組みには,リーダーシップとコミットメント,責任と権限の適切な割当て,並びに組織全体にわたる教育・訓練についても含まれる。

規範を確立し,実施する際,組織は生じ得るリスクと機会を考慮し,取り組むことが望ましい。これには次の事項を含む。

  • ● リスクと機会に関するプロセス並びに外部と内部の要因を監視し,評価する。
  • ● 固有のリスクと機会を特定し,評価する。
  • ● 特定し,評価したリスクと機会に関する,是正処置と改善を計画し,設計し,開発し,実施し,レビューする。

JIS Q 9000:2015の3.7.9に規定するとおり,リスクとは,不確かさの影響で,好ましい影響又は好ましくない影響をもち得る。規範の場合,好ましくない影響の例には,規範の約束事項を達成するための経営資源が不十分であることから生じる,顧客の不満足がある。また,好ましい影響の例には,組織が,規範の枠組みをレビューした結果,規範の約束事項に関係する経営資源を再考することがある。これらのリスクには,経営資源の割当てと開発をレビューすることで取り組むことができ,追加資源の提供又は規範の約束事項を達成するためのより安価な方法の開発につながる。

機会は,好ましい成果を実現する可能性のある新たな方法の特定に関連していて,必ずしも組織がもつリスクから生じるわけではない。例えば,組織は,規範の約束事項を達成する中で顧客からの提案を受けて,新しい製品,サービス又はプロセスを特定し得る。

他のマネジメントシステムとの統合【5.3】

規範の枠組みは,該当する場合には,組織の品質マネジメントシステムとその他のマネジメントシステムに基づき,かつ,それらと統合的であることが望ましい。

計画,設計と開発 【6】

規範の目標の決定 【6.1】

組織は,規範によって達成しようとする目標を決定することが望ましい。

規範の目標は,その達成状況が,組織が識別したパフォーマンス指標を用いて判定可能なように明瞭に

表明されることが望ましい。

情報の収集と評価 【6.2】

次の事項に関する情報を収集し,評価することが望ましい。

  • ● 規範が取り組もうとしている課題
  • ● これらの課題がどのように発生しているか
  • ● これらの課題にどのように取り組むことができるか
  • ● これらの課題が,規範に関連のない組織の活動にどのように,また,どの程度影響を及ぼしているか
  • ● 他の組織は,これらの課題にどのように取り組んでいるか
  • ● 規範の使用を通じて,これらの課題に取り組むために見込まれる経営資源とその他の影響
  • ● 規範の使用を通じてこれらの課題に取り組むことに関連する,適用可能な法令・規制要求事項
  • ● 規範の開発,評価とレビューに関わるリスクと機会

注記 これらの情報は,組織が規範の目的を明確にし,かつ,組織の他の活動と整合した規範の開発,評価とレビューに対する適切なアプローチを決定することを支援することになる。他の組織(例えば,業界団体,職能団体)が作成した規範を採用するときに検討すべき要因に関する手引を,附属書Gに示す。

利害関係者からのインプットの入手と評価 【6.3】

密接に関連する利害関係者(例えば,顧客,供給者,業界団体,消費者団体,関連行政機関,要員,所有者)から規範の内容と使用に関するインプットを入手し,評価することが,組織にとって重要である(附属書E参照)。

組織は,関連する顧客の期待と認識を理解することが望ましい。

規範の作成 【6.4】

組織は,収集した情報とインプットに基づいて規範を作成することが望ましい(附属書H参照)。規範は,明瞭,簡潔,正確で誤解を招かず,平易な言葉で書かれ,かつ,次の内容を含むことが望ましい。

  • ● 組織とその顧客の双方に対して,適切な規範の適用範囲と目的
  • ● 組織が顧客に対して示す,達成可能な約束事項とこれらの約束事項に関する制限
  • ● 規範に用いた主要な用語の定義
  • ● 規範に関する問合せと苦情の申出方法と申出先
  • ● 規範の約束事項が達成されない場合に,どのような対応がなされるかについての記述

注記 問合せと苦情は,規範の内容とその使用の,いずれに対してもあり得る。手引として,JIS Q 10002とJIS Q 10003を参照するとよい。

規範の作成において,組織は,規範が効果的に実施でき,かつ,その規定が,欺まん(瞞)的又は誤解を招く宣伝と競争を阻害する活動に対する禁令に違反していないことを確実にすることが望ましい。

組織は,関連するその他の規範と規格をも考慮し,規範の規定がそれらと整合していることを確実にすることが望ましい。

組織は,規範を調整する必要があるかどうか判断するために,規範の試行を検討することが望ましい。

パフォーマンス指標の作成 【6.5】

組織は,規範がその目標を達成しているかどうかの判断を容易に行うための,定量的又は定性的パフォーマンス指標を作成することが望ましい。

注記 顧客満足に関する規範に関連するパフォーマンス指標には,顧客満足度調査による格付け若しくは順位付け,又は苦情とその解決に関する統計が含まれる。附属書Aに例を示す。

規範の実施,維持と改善のための手順の作成 【6.6】

組織は,問合せと苦情をどのように取り扱うかを含む,規範の実施,維持と改善するための手順を

作成することが望ましい。また,組織は,規範の効果的な活用に対する障害を特定し,対処すると同時に,規範の実施,維持と改善につながり得るインセンティブはどのようなものであれ,明確にすることが望ましい。

手順は,規範とそれを実施する組織によって異なってくる。

注記 手順の対象となり得る活動の例には,次の事項が含まれる。

  • ● 顧客への規範の伝達
  • ● 関係する要員への規範についての教育・訓練
  • ● 規範の約束事項が達成されない場合の解決
  • ● 規範に関する問合せと苦情の記録作成
  • ● 規範のパフォーマンスの記録作成と評価
  • ● 記録の活用と管理
  • ● 規範の達成に関する情報開示(附属書I参照)

内部と外部コミュニケーション計画の作成 【6.7】

組織は,規範の適用に関与する要員とその他の関係者が,規範と支援情報(例えば,フィードバック書式)を入手できるようにする計画を開発することが望ましい(附属書I参照)。

必要な経営資源の決定 【6.8】

組織は,規範の約束事項を達成するために,また,規範が達成されていない場合の適切な救済(例えば,顧客への補償)を提供するに当たって,必要とされる経営資源を決定することが望ましい。

経営資源には,要員,教育・訓練,手順,文書,専門家による支援,材料・設備,施設,コンピュータハードウェアとソフトウェア並びに財源が含まれる。

実施【7】

組織は,規範のための活動が計画どおりに実施されるように,時宜を得た方法でそれらの活動を運営管理することが望ましい。

組織は,組織内の適切な階層で,次の事項を行うことが望ましい。

  • a) 関連手順並びに内部と外部コミュニケーション計画を適用する。
  • b) 顧客に対する適切な救済(例えば,補償)を提供する。
  • c) 規範の規定を達成できない場合に,速やかに対処するために必要な活動を行う。

これらの活動は,規範に関する苦情を受けて,又は規範のパフォーマンスについての組織の情報収集の結果によって開始され得る。

組織は,次の事項について記録することが望ましい。

  • ● 顧客への規範の伝達
  • ● 関係する要員への規範についての教育・訓練
  • ● 規範の約束事項が達成されない場合の解決
  • ● 規範に関する問合せと苦情の記録作成
  • ● 規範のパフォーマンスの記録作成と評価
  • ● 記録の活用と管理
  • ● 規範の達成に関する情報開示(附属書I参照)

維持と改善【8】

情報の収集 【8.1】

組織は,箇条6と箇条7に記載した情報,インプットと記録を含む,規範のパフォーマンスの効果的かつ効率的な評価に必要な情報を,定期的かつ体系的に収集することが望ましい。収集した情報は,関連していて,正しく,完全で,有意義かつ有用であることが望ましい。

規範のパフォーマンスの評価 【8.2】

組織は,規範のパフォーマンスを定期的かつ体系的に評価することが望ましい。この評価には,規範の目標と規範の約束事項の全体について,その達成状況の検証と分析を含めることが望ましい。

規範又は規範の使用に関する問合せと苦情について,組織全体に関わる問題と傾向なのか,繰り返し発生する問題と傾向なのか,又は単発的な問題と傾向なのかを特定し,かつ,規範に関する苦情の根底にある原因を取り除くために,分類と分析することが望ましい。

注記 組織は,製品とサービス,又はプロセスに関する問合せと苦情のうち,規範とは無関係に見えるものについても,規範の規定に関連するかどうかを判断するためのステップを踏むことが望ましい。これらの問合せと苦情によって,組織における規範の規定の誤った適用が明らかになることがある。

規範の影響を評価するためには,規範の実施前の状況と実施後の適切な間隔での状況に関する情報が必要である。この情報は,規範の設計と実施における問題点を明確にするためだけではなく,規範の実施を通じて達成された結果(もしあれば)と進展を実証するためにも使用できる。

規範に対する顧客満足度の評価 【8.3】

規範と規範の活用に関して,顧客満足度を判定するために,定期的かつ体系的な処置をとることが望ましい。このためには,顧客のランダム調査とその他の技法を用いることができる。

注記1 規範が扱う事項について,顧客からの接触に対する組織の対応を法令で許される範囲でシミュレートすることは,顧客満足度を評価するための一つの方法である。

注記2 対応国際規格には,ISO 10004に関する記載があるが,JISとしては不要であり削除した。

規範と規範の枠組みのレビュー 【8.4】

  • a) 規範と規範の枠組みの適切性,妥当性,有効性と効率の維持
  • b) 規範の約束事項が達成されていない重要な事例への取組み
  • c) 規範の改善に関する必要性と機会の評価
  • d) リスクと機会に関する取組みの有効性の評価
  • e) 適切な意思決定と活動

組織は,レビューを実施するに当たり,次の事項に関する適切な情報を取り入れることが望ましい。

  • ● 規範とその枠組みに影響する変更
  • ● 法令・規制要求事項の改正
  • ● 競合他社の活動方針の変更と技術革新
  • ● 社会からの期待の変化
  • ● 規範の約束事項の達成状況
  • ● 関連する取組みを含む,リスクと機会
  • ● 是正処置の現状
  • ● 規範に関するフィードバック
  • ● 提供される製品とサービス
  • ● これまでのレビューで決定した活動

継続的改善 【8.5】

組織は,顧客満足を高めるために,是正処置,リスクと機会に関する取組みなどの手段,並びに革新

的方法によって,規範と規範の枠組みを継続的に改善することが望ましい。

組織は,苦情の再発と発生を防止するために,現存する問題と将来起こり得る問題の根底にある原因を取り除くための処置をとることが望ましい。

他の組織が開発した規範を実施する組織は,実施によって発生した問題を,規範を作成した組織に伝えることが望ましい。

組織は,次の事項を実施することが望ましい。

  • ● 規範の構造,内容と実施に関する最善の実施例を調査し,特定し,適用する。
  • ● 組織内部で顧客重視の志向を促進する。
  • ● 規範の革新を奨励する。
  • ● 規範に関連する,優れたパフォーマンスの事例と手法の事例を推奨する。

用語・記号、通則、マネジメントシステム、抜取検査、管理図、統計的方法、品質工学、その他

附属書A(参考)様々な組織における規範構成要素の単純化した例

【 表 1 】 様々な組織における規範構成要素の単純化した例
規範構成要素の例 組織のタイプ
ピザ宅配会社 診療所 小売店協会 ホテル 鉄道会社
約束事項もし熱々のピザが30分以内に配達できない場合は,ピザは無料です。予約された診療の開始が遅れる場合は,すぐに患者様にお知らせします。その場合,別の時間への予約変更も可能です。もしレジでスキャンした品目の価格が表示価格よりも高い場合は,個人のお客様でも事業者様でも,その商品を無料とします。もしお客様が当方のサービスにご満足いただけない場合は,当ホテルはその改善に向けてできる限りの努力を致します。それでも改善できないときは,料金の割引をさせていただきます。もし列車が遅延した,手洗所が汚れていた,又はサービスがぞんざいであった場合は,乗車券の料金を返金します。
顧客に伝えられる約束事項に関する限定条件 地理的,天候上又は交通条件の制限 規則正しく組み立てた診療スケジュールを中断させる緊急事態 対面販売の化粧品と個別に値札を付けた商品には適用しない。ホテルの管理能力を超える状況 厳しい天候条件
規範のその他の条項 配達の遅れたピザの費用を,ピザ配達人の賃金から差し引かないという記述通常の診療時間帯以外での,医師の対応可能な時間帯についての記述規範の目標である,スキャナでの正確な価格表示を維持するための記述規範の目標である,顧客の完全な満足の記述 規範の目標である,清潔で正確な列車の運行と丁寧なサービスの記述
支援情報苦情を訴える方
問合せを行う方法問合せを行う又は苦情を訴える方法割引を受ける方法返金をどこで受けられるか
規範の計画,設計,開発と実施のための活動試行の計画 顧客サービスの教育・訓練協会メンバーへの相談最適な救済を決定するための,フォーカスグループの活用一般利用者への対応に関する要員の教育
維持と改善のための活動調査を実施し,結果として規範の文言に変更を加える。苦情データを評価する。データのレビューに消費者団体が関与する。販売促進活動を修正する。手洗所の清掃手順を変更する。
パフォーマンス指標時間どおりに配達した比率連絡を受けた患者の比率誤って価格を付けた品目の比率満足していない顧客の比率乗客からの苦情の比率

附属書B(参考)JIS Q 10001,JIS Q 10002とJIS Q 10003の相互関係

行動規範,苦情対応と外部における紛争解決に関する組織のプロセスを図B.1に示す。
注記1 苦情は,顧客又はその他の苦情申出者によって始まる。
注記2 対応国際規格には,ISO 10004に関する記載があるが,JISとしては不要であり削除した。

JIS Q 10001,JIS Q 10002とJIS Q 10003の相互関係

図B.1-JIS Q 10001,JIS Q 10002とJIS Q 10003の相互関係

附属書C(参考)小規模事業者のための手引

この規格は,全ての規模の組織を対象としたものである。しかしながら,多くの小規模組織では,顧客満足行動規範を計画,設計,開発,実施,維持と改善するための経営資源が限られている。次の例では,組織が適切な規範を作成するために注意を集中することが望ましい主要な分野を,それぞれの活動のための提案と共に示している。

  • ● 他の組織が使用している幾つかの規範を比較検討し,それらが自組織にとって有効かどうか判断する。
  • ● 既に確立されている規範への参加を検討する(例えば,業界又は職能団体が実施している規範プログラムへの参加)。
  • ● 顧客と同業者に,顧客に対する約束事項としてどのような内容が最も望ましいか,意見を求める。
  • ● 関連する手順,教育・訓練,新しい人員配置,施設の変更,新しい設備とコミュニケーションを含め,規範の約束事項を効果的かつ効率的に達成するために,組織の現在の運用に対してどのような変更が必要かを検討する。
  • ● 組織が約束事項を効果的かつ効率的に達成しているかどうかを,どのように測定できるか検討する。
  • ● 規範を最終決定する前に,と広く周知する前に,規範がどのように機能するかを試行テストして検討する。
  • ● 顧客が,規範と規範の実施に関する問合せと苦情を申し出るために使う,簡単な手順を導入する。
  • ● 外部における紛争解決プログラムへの参加を検討する。
  • ● 適用される法令と規制事項(例えば,消費者を保護するための法律)をレビューする。
  • ● 表示,広告とその他の手段によって,規範が実施されていることを顧客に伝達する。
  • ● 顧客と同業者に対して規範とその実施に関する意見を求めることによって,組織がその約束事項をどの程度達成しているかを定期的にレビューし,規範が更に適切で,妥当で,効果的で,かつ,効率的なものであることを確実にするための変更を行う。

附属書D(参考)アクセスの容易性に関する手引

組織は,顧客,要員とその他の密接に関連する利害関係者が,規範と規範に関連する支援情報(例えば,苦情用の書式)を容易に入手できるようにすることが望ましい。組織は,潜在的な利害関係者の範囲(これには,子ども,高齢者と様々な異なる能力のある人々が含まれる。)を考慮することが望ましい。したがって,規範を参照したいと考える顧客が不利益を被らないよう,規範に関する情報と支援は,製品とサービスの提供又は引渡しの時点で当該製品とサービスに添付する情報のために用いた言語又は書式で提供することが望ましい。別の組織(例えば,業界又は職能団体)の規範プログラムに参加する組織は,顧客とその他の密接に関連する利害関係者に対して当該の別組織について説明することによって,同プログラムにアクセスしやすくすることが望ましい。

情報は,既存の顧客と潜在的顧客に適切であるように,明瞭で曖昧さのない文言で記載し,かつ,音声,拡大活字,大形の浮き出し文字,点字,Eメール又はアクセス容易なウェブサイトなどの,代替様式を備えていることが望ましい。

注記 代替様式とは,異なる形態又は感覚能力を通じて情報にアクセスできるようにするための,様々な提示方法又は表記方法を意味する。全てのインプットとアウトプット(すなわち,情報と機能)を,少なくとも一つの代替様式(例えば,視覚様式,触覚様式)で提供することによって,言語と/又は識字能力の問題を抱える人を含め,より多くの人々を支援することができる。読みやすさと理解しやすさに影響を与え得る提示方法の要因としては,次の事項がある。

  • ● レイアウト
  • ● 印刷の色彩とコントラスト
  • ● フォントと記号のサイズと書式
  • ● 複数の言語の選択と使用

消費生活用製品の取扱説明書に関する指針については,JIS S 0137を参照。

附属書E(参考)利害関係者からのインプットに関する手引

組織は,密接に関連する利害関係者を明確にし,その意見を聞くことが望ましい。組織は,次の事項を実施することが望ましい。

  • a) 意見交換会,フォーカスグループ討議,アンケート調査,諮問委員会,ワークショップと電子会議グループを含む,実行可能なインプット入手方法の範囲を検討する。
  • b) 密接に関連する利害関係者からのインプットを入手することに関する,財務的資源と人的資源を決定する。

密接に関連する利害関係者からのインプットを入手するプロセスを効果的にするために,組織は,次の事項を実施することが望ましい。

  • ● プロセスの目的を明確にする(プロセスの目標,プロセスの範囲と想定する最終結果を明確にすることを含む。)。
  • ● 密接に関連する利害関係者がプロセスに参加できるように,かつ,プロセスの予測外の展開にも柔軟に対応できるように,プロセスのためのスケジュールを適切に決定する。
  • ● 適切な利害関係者の参加を求める。
  • ● インプットを提供する関係者からの情報について,その機密性の保持が必要な場合は確実に行う。
  • ● インプットを入手するための適切なメカニズムが使用されることを確実にし,かつ,適切な財務資源に基づくことを確実にする。
  • ● プロセスの基本原則が,関係者に確実に理解され,確実に受け入れられるようにする。

密接に関連する利害関係者からのインプット入手のプロセスが完了後,組織は,その結果を,その後の規範の計画,設計,開発,実施,維持と改善活動に活用することが望ましい。組織は,密接に関連する利害関係者に対し,プロセスの結果がどのように活用されたか伝達することが望ましい。密接に関連する利害関係者からのインプットを入手するための,プロセスの有効性と効率を評価することが望ましい。

附属書F(参考)規範の枠組み

規範の計画,設計,開発,実施,維持と改善の各段階における,意思決定と実行のための組織的枠組みを図F.1に示す。

規範の枠組み

図F.1 規範の枠組み

附属書G(参考)他の組織によって提供される規範を採用する場合の手引

組織は,他の組織(以下,規範提供者という。)が作成した規範の採用,又は規範提供者のプログラムへの参加を検討することができる。この場合,組織は次の事項について検討することが望ましい。

  • ● その規範は,組織にとって適切かつ妥当なものであるか。
  • ● 規範提供者の評判はどのようなものか(例えば,顧客,他の企業と行政から良い評価を得ているか,規範提供者は当該部門に重要な影響力をもっているか。)。
  • ● 規範提供者は,規範の設計と開発のときにどのようなプロセスを踏んだか。それは,全ての密接に関連する利害関係者に公開されていたか。規範提供者とその規範に関する,他の組織の経験はどのようなものか。
  • ● その規範は市場で高い評価を得ているか。
  • ● 規範提供者のプログラムへの参加の費用と効果はどのようなものか。
  • ● 規範提供者は規範の遵守を監視し,確実にしているか。その場合,どのような方法によるのか。
  • ● その規範は,採用する組織に対して規範の達成を義務付けるものか。規範を遵守できなかった場合にどうなるのか。
  • ● 規範提供者は,規範が守られなかった場合を認識し,対応するための十分な経営資源をもっているか。
  • ● 規範提供者は,その要員と規範を採用する組織に対して,どのような教育・訓練を実施しているか。
  • ● 規範提供者は,組織による規範の遵守を促進するためにどのような奨励策(と抑制策)を提供しているか。
  • ● 規範を採用する組織は,どのような情報を規範提供者に開示する必要があるか。
  • ● 規範提供者は,社会,行政と規範を採用する組織に対し,どのような情報を開示するのか(例えば,月次報告書,四半期報告書,半期報告書,年次報告書)。

附属書H(参考)規範の作成の手引

規範は,規範の目標と整合していることが望ましい。規範の内容は,組織の規模と性質によって異なるものとなるが,一般的に,次の事項は検討すべき重要性をもつ。

  • ● 規範の適用範囲とパラメータを明確にする(例えば,組織の全ての製品とサービスに適用するのか,又は一部の製品とサービスにだけ適用するのか。全地域に適用するのか,又は限定した地域だけに適用するのか。)。
  • ● 除外事項又は例外事項があれば周知する(例えば,この約束事項は,あらかじめ定めたピーク期間,又はあらかじめ定めた通常ではない状況では適用しない。)。
  • ● 主要な用語に関する明確な定義を示す。
  • ● 可能な場合は,専門用語,略語又は頭文字語を避ける。
  • ● 約束事項が達成できなかった場合の結果を明確に予測し,とその場合に実施する手順を明確に定める。
  • 注記 これには,JIS Q 10002とJIS Q 10003で規定されている苦情対応プロセスと外部における紛争解決プロセスの手引を含むことができる。
  • ● 規範に関する適切な情報を,適切なタイミングで顧客に提供する[例えば,オンラインで製品とサービスを提供している組織は,個人情報を収集するとき並びに顧客が製品とサービスを購入する直前に,ホームページでプライバシー保護(個人情報保護)に関する情報を提供することができる。]。
  • ● 顧客が,問合せ,苦情又は意見の申出をする担当者,と申出の方法に関する情報を提供する。
  • ● 規範が効果的と効率的に実施され,かつ,規範の規定が,欺まん(瞞)的又は誤解を招く宣伝と競争を阻害する活動に対する禁令に違反していないことを確実にする。

附属書I(参考)コミュニケーション計画の作成の手引

I.1 一般

組織は,規範の実施に関与する要員とその他の関係者が,規範と支援情報を入手できるようにするためのコミュニケーション計画を策定することが望ましい。このコミュニケーション計画は,組織の規模と種類並びに規範の性質によって異なるが,次の事項を含むことが望ましい。

  • ● 内部と外部のコミュニケーション対象者,並びにそれぞれのニーズと期待の特定
  • ● コミュニケーションに取り組むために利用可能な経営資源の特定
  • ● 実行可能なコミュニケーション方法の特定と選択
  • ● コミュニケーションの方法(例えば,ロゴの使用,宣伝,店頭でのコミュニケーション)についての,相対的な利益,不利益,有効性と費用のレビュー
  • ● 規範の実施に関与する要員とその他の関係者に対する,組織の内外における関連情報の提供

I.2 組織内部でのコミュニケーション

情報は,次の内容を含むことが望ましい。

  • ● 規範の目標と規範の規定の解釈
  • ● 規範の実施と情報伝達に関与する要員の責任を含め,どのように規範を実施するかについての情報
  • ● 組織内部の苦情対応プロセスに関する情報,と組織の外部における紛争解決の規定に関する情報
  • ● 関連する顧客満足情報

注記1 苦情対応と紛争解決に関し,組織はJIS Q 10002とJIS Q 10003による手引を用いることができる。

注記2 対応国際規格には,ISO 10004に関する記載があるが,JISとしては不要であり削除した。

要員は,公的に入手できる情報についても,教育を受け,認識していることが望ましい。

I.3 組織外部とのコミュニケーション

顧客,苦情申出者とその他の密接に関連する利害関係者への情報は,冊子,パンフレット,ラベル,ウェブサイトなどによって容易に入手できるようにすることが望ましい。情報は,適切な言語と代替書式を使用し,正確かつ明瞭な方法で提供されることが望ましい(附属書D参照)。この情報には,次の内容を含めてもよい。

  • ● 顧客に対する組織の約束事項
  • ● 規範又は規範によって取り組む課題に関する問合せと苦情を,どこにとどのように申立てできるか
  • ● このプロセスの各段階のそれぞれに対応する状況と時間枠について,どのようにフィードバックがなされるのかも含め,問合せ又は苦情がどのように取り扱われるか
  • ● 問合せへの受領通知,と苦情への救済に関する,申出者の選択肢
  • ● 組織の外部における紛争解決プロセスの利用可能性
  • ● 規範の適用の結果。これには関連する顧客満足情報を含む。

品質マネジメント関連 主なJIS規格 一覧

【 表 2 】
規格番号 規格名称
JISQ10001品質マネジメント-顧客満足-組織における行動規範のための指針の規格
JISQ10002品質マネジメント-顧客満足-組織における苦情対応のための指針
JISQ10003品質マネジメント-顧客満足-組織の外部における紛争解決のための指針
JISQ10019品質マネジメントシステムコンサルタントの選定とそのサービスの利用のための指針
JISQ13485医療機器-品質マネジメントシステム-規制目的のための要求事項
JISQ17021-3適合性評価-マネジメントシステムの審査と認証を行う機関に対する要求事項-第3部:品質マネジメントシステムの審査と認証に関する力量要求事項
JISQ9000品質マネジメントシステム-基本と用語
JISQ9001品質マネジメントシステム-要求事項
JISQ9002品質マネジメントシステム-JIS Q 9001の適用に関する指針
JISQ9004品質マネジメント-組織の品質-持続的成功を達成するための指針
JISQ9005品質マネジメントシステム-持続的成功の指針
JISQ9091品質マネジメントシステム-プラスチック再生材料-事業プロセスパフォーマンスに関する指針
JISQ9100品質マネジメントシステム-航空,宇宙と防衛分野の組織に対する要求事項

行動指針、国際規格作成〔ISO / IEC専門業務用指針(第1部,第2部,補足指針―ISO専用手順・IEC専用手順) 国際規格作成手順/貿易の技術的障害に関する協定(WTO /TBT協定)(対訳) 政策関係〈WTO / TBT協定〉/ ISOとCENの間の技術協力に関する協定(ウィーン協定) 政策関係〈ウィーン協定及びドレスデン協定〉/ ISO / TMB政策・原則声明文 政策関係 〈国際市場性〉/国際標準化戦略目標 経済産業省 動向関係〕、国際標準化機関、その他

目録の使い方、JI S情報の入手方法、A ~ Zの19部門別JI S、TS(標準仕様書)及びTR(標準報告書)一覧(総目録)対応国際規格、廃止・切り替え情報表示。便利な規格タイトル等からの、五十音順索引。ISO/IEC-JIS対応表、JIS原案作成団体・機関一覧

用語、通則、標準物質、サンプリング、大気〔試験-排ガス/ -燃料/ -ばいじん,その他/濃度計・自動計測器/自動車〕

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