子供服 安全性と基準 JIS 規格 一覧|更新情報|寸法・サイズ・意味

子ども服を選ぶ基準の規格についてのまとめ一覧表 規格の詳細や更新情報・子供服の選び方の例・問題や事故防止・名称の説明と定義・英語・読み方・基本用語・基礎知識に関して解説!

子ども服を選ぶ基準 規格 一覧表

子供服

子ども服を選ぶ基準

子ども用衣料の安全性の規格は,附属するひもの安全性について,生産と使用実態を踏まえて作成した日本産業規格である。
目的は,次の事項を考慮したうえで,子ども服に附属するひもが偶発的に引っ掛かる危険性を最小限に抑えることにある。

  • a) 子どもの年齢
  • b) 公園での遊び,木登り,バス,電車での移動などの年齢と発育段階に応じた子供の正常な行動と活動,子供の能力,並びに子供の世話をする者の監督下にある度合い。注記 子供の特性に基づく安全性については,ISO/IEC Guide 50[1] を参照する。
  • c) 子ども用衣料のひもが関与する重大事故は,子どもの年齢に応じて大きく次の二つのグループに分かれる。
    • 1)およその年齢幅2歳~8歳:フードの引きひもが滑り台などの遊具に引っ掛かり,結果として死に至った。
    • 2)およその年齢幅10歳~14歳:衣料の腰回り又は裾に附属したひもが,バスのドア,スキーリフト,自転車などの移動車両に引っ掛かって引きずれられたり,又は車両にひかれたりして,結果として重症又は死に至った。注記 9歳は,上記の1) と2) の両方に含まれる場合がある。
  • d) 頭部又は首周りの伸縮性のひもは,数多くの顔面損傷につながっている。
  • e) 子ども用衣料は,通常は身長を一次選択基準として身長別に,場合によっては年齢を付加指標として販売されている。乳児用衣料(およそ1歳まで)は,一般的には乳児の身長別に販売されている。

最新 JIS L4129 規格の詳細 更新日 情報

JIS規格番号 JISL4129 JIS規格名称 子ども用衣料の安全性-子ども用衣料に附属するひもの要求事項
英語訳 Safety of children’s clothingCords and drawstrings on children’s clothing-Specifications
主務大臣 経済産業 制定年月日 2015年12月21日
最新 更新日 改正年月日 No JIS JISL4129:2015

JIS規格「日本工業規格」は、2019年7月1日の法改正により名称が「日本産業規格」に変わりました。

子供服を選ぶ基準 用語と定義

【 表 1 】
用語 説明
年少の子ども出生から7歳未満の子ども[表2,3参照]
年長の子ども7歳以上13歳未満の子ども[表2,3参照]
子ども用衣料デザイン,製造ルート又は販売ルートによって,13歳未満までの子どもが着用することを意図した全ての衣料。
注記 子どもの年齢区分に対応する身長の目安は,日本産業規格の表示サイズで,年少の場合は呼び方120まで,年長の場合は呼び方130~160となる[表4参照]
ひもトグル,ボンボン,羽,ビーズなどの飾り付き又は飾りなしの,糸,布などを組み,より,編み,織り,束ね,くけ(縫い方の一種)若しくは裁断した細長い繊維,又は細長く加工した非繊維素材で作られ,チェーン,リボン,テープとタブ(テープ状の縫製品)を含む加工品。
なお,次に示すひもを含めて,この規格におけるひもの分類に関する全体の概念を,ひもの分類 [表5]に示す。
機能ひも衣料の装着,衣料の一部のサイズの調節などを目的とした機能性をもつひも。
なお,この規格において機能ひもは,3.5.1~3.5.3のひもをいう。
引きひもひも通し部分,小さな孔などに通して,衣料の開口部又は衣料の一部のサイズを調節するための,調節部分を除いて衣料の外部に出ない機能ひも。
注記1 引きひもの突き出た部分の長さは,閉じた際に長くなってもよい。
注記2 衣料に附属する引きひもは,自由端をもった引きひもだけではなく,ループも含まれる。
調節タブ足首,裾,袖口など,衣料の開口部のサイズを調節することを目的とし,一方の自由端が何らかの方法で固定されることを前提にして付けられたテープ状の縫製品。
装着ひも衣料の開口部の結合,衣料の一部のサイズ調節など,衣料を装着するために通常,衣料に付けられた,引きひもと調節タブ以外の機能ひも。
ショルダーストラップ肩の上を渡る形態で,衣料上部の前と後ろとを結合する装着ひも。(図7参照)
ホルターネックひも肩と背中が露出される状態で,首の後ろに回して着用する衣料(例えば,ドレス,ブラウス又はビキニ)の上部を支える装着ひも。(図8参照)
スターラップ着用者の動きに合わせて裾が引き上がらないように,足裏又は靴の下を通るようにズボンの裾に取り付けた装着ひも,又はひも状の繊維と非繊維製品。
装飾ひも衣料の開口部若しくは衣料の一部のサイズを調節又は衣料を装着することを目的としていない非機能的なひも。
伸縮性のひも高い伸縮性と回復性をもつゴム,エラストマーなどの弾性素材を使用した引きひも,装着ひも又は装飾ひも。
結びベルト又は帯衣料の腰部に巻き付けるテープ状(縫製品を含む。)の引きひも,装着ひも又は装飾ひも。
ループ両端が衣料に取り付けられており,長さが固定されているか又は調節が可能な曲線状の引きひも,装着ひも,装飾ひもとひも状の縫製品。
トグルひもに取り付けられているか又はひもの上に存在する木,プラスチック,金属又はその他の素材の一片。注記 トグルは機能的であっても機能的でなくてもよい。
ファスナ引手ファスナの操作を容易にするためにスライダに取り付けられた,繊維,プラスチック,金属又はその他の素材の一片。
ファスナスライダ移動させることによって,チェーンの開閉を行うもので,通常,スライダ本体と引手で構成され,連動部分を分離又は結合することによってファスナを開閉するための,あらゆるタイプの可動構成部品。注記 スライダには固定装置が組み込まれていてもよい。また,前面と後面の両方からの操作を容易にするためのリバーシブル用引手又は両面引手付きのスライダも含む。
自由端ひもの両端又は片端が,衣料に取り付けられていない状態。
締結点着用を意図したひもの結び目の位置。
頭部とけい(頸)部の範囲頭頂部から脇[えきか(腋窩)部]と同じ高さの胸頂部まで,と脇から垂直に上がった両肩の二つの点の間の身体部分。背面の場合は,両肩の二つの点を結ぶラインから上の身体部分 図1と図2のA参照。
胸部と腰部の範囲脇(えきか部)と同じ高さの胸頂部から,股と同じ高さのでん部までの身体部分 図1のB参照。
股から下の範囲股と同じ高さのでん部から下の身体部分 図1のC参照。
背面の範囲胴体と足の後部分 図2のD参照。
腕の範囲脇(えきか部)から垂直に上がった肩の点から掌までの身体部分 下図1と図2のE参照腕の範囲

図1 身体の正面,図2 身体の背面

  • A 頭部とけい(頸)部の範囲
  • B 胸部と腰部の範囲
  • C 股から下の範囲
  • D 背面の範囲
  • E 腕の範囲

子供服の一般要求事項

  • a) 引きひも,装着ひもと結びベルト又は帯の自由端は,次の事項に留意し,何かに引っ掛かるリスクを最小限に抑える仕様にしなければならない。
    • 1) 何らかの立体感のある装飾があってはならない。
    • 2) ほつれを防ぐ方法の一つである結び目は,あってはならない。ただし,結び目に対してリスクアセスメントを実施し,リスクが許容可能な範囲まで低減した根拠となる資料,データなどをもつ場合は,この限りではない。
    • 3) ほつれを防ぎ,ひもより厚くならない方法として,例えば,何らかの縫い止め,ヒートカット,靴ひもの先にあるようなアグリット(Aglet)などの加工がある。なお,ヒートカット,アグリットなどの加工を施す場合は,加工部分の硬化,突起の状態によって身体を傷つけるなどの危険性が生じるため,これらの危険性を十分に留意し,適切な加工を施さなければならない。
  • b) トグルは,自由端のない引きひもと装飾ひもだけに用いることができる。
      トグル付き引きひも

      自由端のないトグル付き引きひもの例

  • c) 引きひもを用いる場合は,ひもの出し口から等距離に位置する少なくとも1か所で,例えば,素抜けを防止するための縫い止めによって,衣料に取り付けなければならない。
      縫い止めの付いた引きひも

      素抜けを防止するための縫い止めの付いた引きひもの例

  • d) ベルトなどを通す目的で,衣料から突き出る固定ループは,円周が75 mmを超えてはならない。ベルト通しなど衣料から突き出ない平らな固定ループは,衣料との接合点間の長さが75 mmを超えてはならない。
      ベルト通しの例

      ベルト通しの例

      • 1 長さ75 mmを超えてはならない。
      • 2 長さ75 mmを超えてはならない。
  • e) 何らかの装飾を含むファスナ引手は,ファスナスライダからの長さが75 mmを超えてはならず,くるぶしまでのデザインの衣料の裾から下に垂れ下がる場合は,10 mmを超えてはならない。
      デザインの衣料の許容する裾の例

      くるぶしまでのデザインの衣料の許容する裾の例

      • 1 長さ75 mmを超えてはならない。
      • 2 長さ10 mmを超えてはならない。
  • f) 引きひも,装着ひもと装飾ひもの全ての長さの測定方法は,引きひも,装着ひもと装飾ひも又はそれらのひものループが,し(弛)緩した状態で行う(下図1と下図2参照)。ループの円周は,平らに延ばしたときのループの長さの2倍とする。なお,測定は,整数位で行う。
      装着ひもと装飾ひもの測定

      図1 自由端1か所の引きひも,装着ひもと装飾ひもの測定

      • 1 引きひも,装着ひもと装飾ひも:直線,自由端1か所
      • 2 衣料
      • 3 引きひも,装着ひもと装飾ひもの長さ(mm)
      自由端なしの引きひも

      図2 自由端なしの引きひも,装着ひもと装飾ひもの測定

      • 1 トグル
      • 2 引きひも,装着ひもと装飾ひも:自由端なし
      • 3 衣料
      • 4 ループの長さ(mm)
      • 5 固定端は両方とも衣料内部に格納する

年少の子供服の頭部とけい部の範囲の要求事項

  • a) 引きひも,装着ひもと装飾ひもが付いた衣料をデザイン,製造と供給してはならない。
  • b) 調節タブは,長さが75 mmを超えてはならない。
  • c) ショルダーストラップは,衣料の前部と後部に取り付けた1本の連続した生地又は装着ひもで構成しなければならない。ショルダーストラップに取り付けた装飾ひもの場合は,長さが75 mmを超える自由端がなく,固定ループは円周が75 mmを超えない範囲とする 下図参照。また,装飾ひもは,伸縮性のひもであってはならない。
      ショルダーストラップに取り付けた装飾ひもの例

      図7 ショルダーストラップに取り付けた装飾ひもの例

      • 1 長さ
      • 年少の子ども用衣料の場合:75 mmを超えてはならない。
      • 年長の子ども用衣料の場合:140 mmを超えてはならない。
      • 2 長さ
      • 75 mmを超えてはならない。
  • d) ホルターネックひもは,頭部とけい部の範囲に自由端があってはならない。
      図 ホルターネックひもの例

      図8 ホルターネックひもの例

  • e) ちょう結びなどをした装飾は,縫い合せその他の方法で取り付けた場合,長さが75 mmを超える自由端があってはならない。いかなるループも,円周が75 mmを超えてはならない。
      図 許容するループの例

      図9 許容するループの例

      • 1 長さ
      • 75 mmを超えてはならない。
      • 2 長さ
      • 75 mmを超えてはならない。

年長の子供服の頭部とけい部の範囲の要求事項

  • a) 引きひもは自由端があってはならない。衣料をその開口部を最大にして,平らに置いた状態で,突き出たループがあってはならない。また,衣料の開口部を最小すなわち,体にぴったり合う大きさに絞った場合に,ループの円周は150 mmを超えてはならない。
      フードの引きひもの例

      フードの引きひもの例

      • A 突き出たループのある許容しない例
      • B 突き出たループのない許容する例
      • C 体にぴったり合う大きさに絞った例
      • 1 長さ150 mmを超えてはならない。
  • b) 装着ひもと調節タブは,長さが75 mmを超えてはならない。また,装着ひもは,ショルダーストラップとホルターネックひもを除き,伸縮性のひもであってはならない。
  • c) 装飾ひもは,トグルのような附属品を含む各端の長さが75 mmを超えてはならない。また,装飾ひもは,伸縮性のひもであってはならない。
  • d) ショルダーストラップは,自由端の締結点からの長さが140 mmを超えず,また,固定ループの円周が75 mmを超えてはならない(図7参照)
  • e) ホルターネックスタイルの衣料は,頭部とけい部の範囲に自由端があってはならない(図8参照)

胸部と腰部の範囲,並びに衣料の内側と外側

  • 年少の子ども用と年長の子ども用衣料の胸部と腰部の範囲,並びに年少の子ども用と年長の子ども用衣料の内側と外側の要求事項は,次による。
  • a) 引きひもの自由端は,衣料が最大限に開かれて置かれた状態のとき,各端の突き出ている部分の長さが140 mmを超えてはならない。意図されたサイズまで閉められたときの各端の長さは280 mmを超えてはならない。自由端のない引きひもは,意図されたサイズまで閉められたときのループの最大円周が280 mmを超えてはならない
      腰部の引きひもの例

      腰部の引きひもの例

      注記 引きひもの出し口は,衣料の内側に設けることが望ましい。
      • A 衣料が最大限に開かれた場合
      • B 衣料が意図したサイズまで閉められた場合
      • 1 長さ140 mmを超えてはならない。
      • 2 長さ280 mmを超えてはならない。
  • b) 装着ひも,調節タブと装飾ひもは,装飾部分を含めて,140 mmを超えてはならない。
  • c) 衣料の後部で結ぶことを意図した結びベルト又は帯は,ほどいた状態で締結点から計測したときの長さが360 mmを超えてはならない
      帯又は結びベルトの後部の例

      許容する帯又は結びベルトを示した衣料の後部の例

      1 長さ360 mmを超えてはならない。
    なお,年少の子ども用衣料にあっては,ほどいたときに,衣料の裾から下に垂れ下がってはならない。
  • d) 衣料の前部で結ぶことを意図した結びベルト又は帯は,ほどいた状態で,締結点から計測したときの長さが360 mmを超えてはならない。
      帯又は結びベルトの前部の例

      許容する帯又は結びベルトを示した衣料の前部の例

      1 締結点からの長さ360 mmを超えてはならない。

股から下に位置する衣料の裾

  • 股から下に位置する年少の子ども用と年長の子ども用衣料の裾の要求事項は,次による。
  • a) 衣料の裾に附属したトグルを含む引きひも,装着ひもと装飾ひもは,衣料の裾が股から下に位置している場合には,衣料の裾から下に垂れ下がってはならない
      衣料の裾部分に附属したひもの許容しない例

      衣料の裾部分に附属したひもの許容しない例

  • b) 衣料の裾の引きひも,装着ひもと装飾ひもは,衣料が締められたり閉じられたりしたとき,図15に記載する方法などによって,衣料に沿った状態にしなければならない。
      衣料に沿った状態の例

      衣料に沿った状態の例

  • c) くるぶしまでのデザインの衣料(コート,ズボンとスカート)では,裾の引きひもと装着ひもは,完全に衣料の内側に入り,外側に出てはならない。ただし,ズボンの裾のスターラップは,この限りではない。また,装飾ひもは,付けてはならない。ただし,ズボンの内股側の裾を除き,裾から下に垂れ下がることなく,縫い付け又はその他の方法で衣料にしっかりと固定し,容易に解けないようにした場合は,この限りではない。
  • d) 縦方向に取り付けられた調節タブは,その長さが140 mmを超えてはならず,横方向に取り付けられた場合は,その長さが100 mmを超えてはならない。調節タブは,開いた状態のままで着用された場合に,裾から下に垂れ下がることによるリスクがある。このため,縦方向に取り付けられた調節タブが開いた状態のときには,衣料の裾から下に垂れ下がらないようにしなければならない。
      裾部分の横方向の調節タブの例

      裾部分の横方向の調節タブの例

      裾部分の縦方向の調節タブ開閉の例

      裾部分の縦方向の調節タブ開閉の例

子供服 背面の範囲

  • a) 衣料の後部から出すと後部で結ぶ引きひも,装着ひもと装飾ひもがあってはならない。
      衣料の後部から出すと後部で結ぶひもの例

      衣料の後部から出すと後部で結ぶひもの許容しない例

    ただし,結びベルト又は帯は,この限りではない胸部と腰部の範囲,並びに衣料の内側と外側 参照
  • b) 調節タブの長さは,75 mmを超えてはならない。

子供服 腕の範囲

  • 年少の子ども用と年長の子ども用衣料の腕の範囲の要求事項は,次による。
  • a) 長袖の袖口についた引きひもと装着ひもは,袖口が閉じられた状態のときには完全に衣料の内側にあり,外側に出てはならない(下図19B 参照)。また,装飾ひもは,袖口から下に垂れ下がってはならず,縫い付けその他の方法で衣料にしっかりと固定し,容易に解けたりしないようにしなければならない(下図19A 参照)。
      長袖の例

      長袖の例

      • A 装飾ひもの許容しない例
      • B 引きひもと装着ひもの衣料の外側に出ない許容する例
  • b) 年少の子ども用衣料の場合,半袖の衣料の引きひも,装着ひもと装飾ひもは,その袖口が肘から上で終わっている場合で,袖口が最大限に開かれて平らに置かれた状態で計測したとき,75 mmを超えて突き出てはならない(下図 半袖の例 参照)。
  • c) 年長の子ども用衣料の場合,半袖の衣料の引きひも,装着ひもと装飾ひもは,袖口が肘から上で終わっている場合で,袖口が最大限に開かれて平らに置かれた状態で計測したとき,140 mmを超えて突き出てはならない
      半袖の例

      半袖の例

      • 1 長さ
      • 年少の子ども用衣料の場合:75 mmを超えてはならない。
      • 年長の子ども用衣料の場合:140 mmを超えてはならない。
  • d) 袖口の調節タブは,長さが100 mmを超えてはならない。また,調節タブは,開いた状態のときに,長袖と半袖とも,袖口から下に垂れ下がってはならない。
      袖口の調節タブの例

      袖口の調節タブの例

子供服 その他の部分

衣料のその他の部分において,衣料が最大限に開かれて平らに置かれた状態のときに,引きひも,装着ひもと装飾ひもは140 mmを超えて突き出てはならない。

リスクアセスメントに関する考慮事項

  • 子ども用衣料のひもに関わる潜在的な危険を,全て網羅することはできない。したがって,衣料が着用者に危険を与えないことを確実にするために,衣料ごとに個別のリスクアセスメントを実施することが望ましい
  • リスクアセスメントは,子ども用衣料に附属するひもが偶発的に引き込まれるリスクを最小限に抑えることに関係する。
  • 1)例えば,ちょう結びにした装飾(bow),ハーフベルト,タブ,ストラップなどの衣料に附属するデザイン上の装飾は,衣料の着用者のリスクを許容できるレベルまで低減するために,リスクアセスメントの対象となる。
  • 2)ディスプレイ又はつり下げる目的のために衣料の内側にあるループは,衣料の着用者に危険をもたらさないことを立証するために,リスクアセスメントの対象となる。
    注記 衣料のその他の危険については,個別に考慮するのがよい。

子供服を選ぶ基準 フードの安全性

ひもと同様に偶発的に引っ掛かるリスクが広く認識されるものとして,子ども用衣料のフードがある。
子ども用衣料の安全性の規格の適用範囲には含まれないが,子供用衣料のフードの安全性 基準について示す。なお,対応国際規格は現時点で制定されていない。

子ども用衣料のフードの安全性については,幾つかの調査によって,安全性を懸念する多くの報告がある。
例えば,東京都(子ども用衣類の安全確保について 平成19年3月 東京都) が2006年6月から11月にかけて1 000人あまりの親を対象とした調査では,子ども服によるけがの危険性を感じたことがあると答えた人が,全体の77 %にのぼり,そのうちの20.9 %が,上着のフードによる危険性を感じたことがあると答えている。

  • 注記1 近年では,日本小児科学会子どもの生活環境改善委員会(フード付きパーカーによる溢頸頸(いっけい))によって,上着のフードが玄関の取っ手に引っ掛かり,窒息して入院したことが報告されている。
  • 注記2 公益社団法人日本消費生活アドバイザー・コンサルタント・相談員協会によって実施された,各自治体,保育園などの調査によると,保育の現場では,事故防止のためにフード付きの上着は避けるよう指導がなされているところが,少なくないことが報告されている。
  • 注記3 全日本婦人子供服工業組合連合会(子供用衣類の設計に関する安全対策ガイドライン) で,2008年に定められた子ども服の安全性に関する業界の自主基準では,フードの安全基準が記載されている。

子ども用衣料に附属するフードの安全性についての留意事項は,次による。

  • a) 12か月未満の乳児の眠るときの衣服,すなわち寝衣には,高体温のリスクがあるのでフードを付けないことが望ましい。
  • b) 12か月未満の乳児の衣料には,窒息のリスクがあるので,フィルム素材,ラミネート素材などの通気性のない素材のフードを付けないことが望ましい。
  • c) フードは,子どもの視覚と聴覚若しくはその両方に制限をもたらすことがあるので,フードの付いた衣料は,この制限ができるだけ少なくなるようにデザインすることが望ましい。
  • d) 対象年齢の子どもの特性,一般的に置かれていると考えられる生活環境などを考慮し,デザイン上の意図を十分に検討したうえで,フードを採用することが望ましい。子どもの世話をする者の監督下にないまま活動することが多くなる年齢層の子ども用衣料の場合,フードのデザインは,特に次の点に注意することが望ましい。
    • 1) フードが遊具,自転車のハンドル,ドアのノブなどに引っ掛かり首が締め付けられると窒息のリスクがある。
    • 2) フードが引っ張られるなどで,転倒したり首が締め付けられることがある。注記 子どもの特性に基づく安全性については,ISO/IEC Guide 50を参照する。
  • e) フードに力が加わった場合には,本体から外れるようなホック仕様なども有効に活用することが望ましい。

子供用衣料の規格 適用除外

子ども用衣料の安全性の規格は,子供服に附属するひもに関する要求事項について規定する。
ただし,子供にとって特殊なニーズに応える必要のある衣料は,補足的又は追加的な要求事項が求められる場合があるが,安全基準の規格は,これらの要求事項は含まない。
なお,子ども用衣料の安全性の規格は,子供用衣料のデザイナ,仕様決定者と製造業者を含め,衣料サプライチェーンの全段階で適用することができる。
また,輸入業者,流通業者,小売業者,消費者などが,ひもの安全性に配慮した子供用衣料を選択する際に使用することを意図している。
この子ども用衣料の規格は,次の製品には適用しない。

  • a) よだれかけ(スタイ),おむつ,おしゃぶりホルダ,下着などの子ども用と保育用製品
  • b) 靴,ブーツと同様の履物
  • c) 手袋,帽子,マフラ,スカーフと靴下
  • d) シャツとブラウスとともに着用するようにデザインされたネクタイ。
    • ネクタイは,一般的に見られる学校制服の一形態でもある。通常,正装として受け入れられているもので,ほとんどの場合,子どもの世話をする者の監督下にある。
  • e) ベルト,サスペンダとアームバンド
  • f) 民間儀式用と宗教儀式用の衣料,並びに国家的と地域の祝祭で着用する祝賀用衣料。
    • 民間儀式用と宗教儀式用の衣料,並びに国家的と地域の祝祭で着用する祝賀用衣料は,常に着用期間が限定され,かつ,子どもの世話をする者の監督下で着用されることを条件として,この規格の対象から除外される。
  • g) 子どもの世話をする者の監督下で限定された期間に着用される,専門のスポーツウェアと活動用ウェア。ただし,普段着又は寝衣として一般に着用される場合を除く。
    • ラグビーショーツ,ウエットスーツ,競技用水着などの専門のスポーツ衣料と舞台衣装,ダンスウェア,ボーイスカウトの制服などの活動用衣料は,通常,期間が限定されて着用され,かつ,子どもの世話をする者の監督下で着用する。こうした衣料のひもに対する制限は,衣料の機能性を著しく低下させることがあり,また,異なる危険をもたらすかもしれない。ただし,スキーウェアなどのスポーツ衣料で,普段着として一般に着用される場合もあり,監督者がいない状態での着用が想定されるものは,この規格の対象となる。
  • h) 演劇で使用する舞台衣装
  • i) 塗装,料理などの作業中又は食事中に衣料を汚れから守るために,通常は期間を限定して子どもの世話をする者の監督下で,普段着の上に着用することを意図したエプロン。
  • j) 和装(例えば,新生児用肌着,甚平,浴衣など)注記 これらの製品については,必要に応じて別途安全基準を定めることが望ましい。

子供服の選び方の具体的な例

JIS規格は任意の規格なのでメーカーへの強制力はなく,規格外の商品も販売される可能性があります。
大切なことは,子ども服を買うとき,着せるときに「この服は安全か?」の意識をもつことです。
表示を確認しましょう!メーカーなどが規格に合っていることを示す表示などを行うことが想定されますので,参考にしてください。
例「JISL4129適合」,「ひもの安全性に配慮した製品」等引っかかりやすいひもなどが無い服を選ぶ!公園などで遊ぶ時は,ひもやフードのある服を着せない!家にある子ども服の点検!どのようなひもが危険かを考えて,首まわりやウエストのひもは抜いたり縫い付けるなど工夫しましょう。
サイズにも注意して,体に合ったものを着せることも大事です。

ひも ひもの先に付いている
ポンポンや,飾りボタンなどは引っかかりやすい!
首まわりのひも 滑り台のわくに引っかかった。
ブランコの鎖に引っかかり降りる時に転倒した。
フード 引っ張られたり, 引っかかる, 危険性があるので注意が必要!家のドアノブに引っかかり,首がしまった。
引っ張り合って転倒した。
ズボンのすそのひも 電車のドアにはさまれた。
エスカレーターにはさまり転倒した。
ウエストや腰回りのひも 上着のひもが自転車のタイヤに巻き込まれた。
長いひもを自分で踏んだ。
スクールバスのドアにはさまれた。 

子どもの年齢に対する身長と体重

身長に関する指針として,主な年齢幅における男女別 身長と体重の計測データを下記【表2,3】に示す。
なお,表のデータは,この規格の対象年齢となる子どもの年齢に対する身長を示す。
また,【表4,5】に,その身長に対して,目安となる衣料のサイズを示す。
1.年齢は,平成30年4月1日現在の満年齢である
2.全国平均の5歳から17歳の標準誤差は,身長0.04~0.07 ㎝,体重0.02 ~ 0.12㎏である。
3.幼稚園には幼保連携型認定こども園,小学校には義務教育学校の第1~6学年,中学校には中等教育学校の前期課程と義務教育学校の第7~9学年,高等学校には中等教育学校の後期課程を含む。

【 表 2 】
男子
区分 身長(㎝) 体重(㎏)
平均値 標準偏差 平均値 標準偏差
5歳(幼稚園) 110.34.7318.92.62
6歳(小学校1年生) 116.54.921.43.37
7歳(小学校2年生) 122.55.1524.14.2
8歳(小学校3年生) 128.15.427.25.16
9歳(小学校4年生) 133.75.7230.76.23
10歳(小学校5年生) 138.86.1734.17.31
11歳(小学校6年生) 145.27.0938.48.34
12歳(中学校1年生) 152.78.04449.82
13歳(中学校2年生) 159.87.6248.89.77
14歳(中学校3年生) 165.36.615410.04
15歳(高校1年生) 168.45.958.610.44
16歳(高校2年生) 169.95.8960.610.43
17歳(高校3年生) 170.65.7862.410.37
区分 身長(㎝) 体重(㎏)
公立 平均値 標準偏差 平均値 標準偏差
5歳(幼稚園) 110.14.7818.82.8
6歳(小学校1年生) 116.54.8921.43.37
7歳(小学校2年生) 122.55.1624.14.2
8歳(小学校3年生) 128.15.3927.25.16
9歳(小学校4年生) 133.75.7330.76.25
10歳(小学校5年生) 138.86.1734.17.29
11歳(小学校6年生) 145.27.138.48.35
12歳(中学校1年生) 152.68.05449.86
13歳(中学校2年生) 159.87.6448.89.83
14歳(中学校3年生) 165.36.645410.06
15歳(高校1年生) 168.35.8658.410.35
16歳(高校2年生) 169.75.9160.110.09
17歳(高校3年生) 170.65.8162.210.23
区分 身長(㎝) 体重(㎏)
私立 平均値 標準偏差 平均値 標準偏差
5歳(幼稚園) 110.44.7218.92.58
15歳(高校1年生) 168.65.975910.63
16歳(高校2年生) 170.15.8261.610.94
17歳(高校3年生) 170.75.736310.59
【 表 3 】
女子
区分 身長(㎝) 体重(㎏)
平均値 標準偏差 平均値 標準偏差
5歳(幼稚園) 109.44.7118.52.52
6歳(小学校1年生) 115.64.9120.93.26
7歳(小学校2年生) 121.55.1823.53.9
8歳(小学校3年生) 127.35.5226.44.66
9歳(小学校4年生) 133.46.24305.84
10歳(小学校5年生) 140.16.7334.16.98
11歳(小学校6年生) 146.86.6939.17.86
12歳(中学校1年生) 151.95.9543.78
13歳(中学校2年生) 154.95.447.27.45
14歳(中学校3年生) 156.65.349.97.58
15歳(高校1年生) 157.15.351.67.87
16歳(高校2年生) 157.65.3852.57.58
17歳(高校3年生) 157.85.352.97.76
区分 身長(㎝) 体重(㎏)
公立 平均値 標準偏差 平均値 標準偏差
5歳(幼稚園) 109.14.7918.42.65
6歳(小学校1年生) 115.64.9220.93.26
7歳(小学校2年生) 121.55.1723.53.91
8歳(小学校3年生) 127.35.5326.44.67
9歳(小学校4年生) 133.46.24305.85
10歳(小学校5年生) 140.16.7334.16.98
11歳(小学校6年生) 146.86.6839.17.85
12歳(中学校1年生) 151.85.9443.88.04
13歳(中学校2年生) 154.95.4147.37.49
14歳(中学校3年生) 156.55.29507.64
15歳(高校1年生) 156.95.2951.77.81
16歳(高校2年生) 157.55.3552.57.51
17歳(高校3年生) 157.75.2452.97.66
区分 身長(㎝) 体重(㎏)
私立 平均値 標準偏差 平均値 標準偏差
5歳(幼稚園) 109.44.6918.62.5
15歳(高校1年生) 157.45.3251.68.01
16歳(高校2年生) 157.65.4252.37.69
17歳(高校3年生) 1585.4153.18
【 表 4 】
少年用(JISL4002[3])
呼び方90100110120130140150160170180
基本身体寸法
身長(cm)
85~9595~105105~115115~125125~135135~145145~155155~165165~175175~185
【 表 5 】
少女用(JISL4002[4])
呼び方90100110120130140150160170
基本身体寸法
身長(cm)
85~9595~105105~115115~125125~135135~145145~155155~165165~175

ひもの分類

【 表 6 】
ひもの分類
● トグル,ボンボン,羽,ビーズなどの飾り付き又は飾りなしの,糸,布などを組み,より,編み,織り, 束ね,くけ(縫い方の一種)若しくは裁断した細長い繊維,又は細長く加工した非繊維素材で作られ, チェーン,リボン,テープとタブ(テープ状の縫製品)を含む加工品
機能ひも 装飾ひも
● 衣料の装着,衣料の一部のサイズの調節などを目的とした機能性をもつひも ● 衣料の開口部若しくは衣料の一部のサイズを調節又は衣料を装着することを目的としていない非機能的なひも
調節タブ 引きひも 装着ひも
● 足首,裾,袖口など,衣料の開口部のサイズを調節することを目的とし,一方の自由端が何らかの方法で固定されることを前提にして付けられたテープ状の縫製品 ● ひも通し部分,小さな孔などに通して,衣料の開口部又は衣料の一部のサイズを調節するための,調節部分を除いて衣料の外部に出ない機能ひも ● 衣料の開口部の結合,衣料の一部のサイズ調節など,衣料を装着するために通常,衣料に付けられた,引きひもと調節タブ以外の機能ひも● ショルダーストラップ● ホルターネックひも● スターラップ
伸縮性のひも
● 高い伸縮性と回復性をもつゴム,エラストマーなどの弾性素材を使用した引きひも,装着ひも又は装飾ひも
結びベルト又は帯
● 衣料の腰部に巻き付ける,テープ状(縫製品を含む。)の引きひも,装着ひも又は装飾ひも

子ども服を選ぶ基準関連 主なJIS規格 一覧

【 表 7 】
規格番号 規格名称 規格番号 規格名称
JISL4002少年用衣料のサイズJISL4003少女用衣料のサイズ
JISL4001乳幼児用衣料のサイズJISA4811家庭用室内ブラインドに附属するコードの要求事項-子どもの安全性
JISZ8050安全側面-規格とその他の仕様書における子どもの安全の指針JISZ8150子どもの安全性-設計・開発のための一般原則
JISL0213繊維雑品用語JISL0215繊維製品用語(衣料)
JISL4129子ども用衣料の安全性-子ども用衣料に附属するひもの要求事項JISS3015スライドファスナ

JISL4001: 乳幼児用衣料のサイズ ISO 3638,JISL4002: 少年用衣料のサイズ ISO 3636:,4415,JISL4003: 少女用衣料のサイズ ISO 3637:,4416,用語,表示・記号,試験方法〔染色堅ろう度試験/繊維混用率試験〕,試験方法〔特性試験〕,衣料のサイズ、衣料品・その他

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