JIS K 3600 バイオテクノロジー用語|日本産業規格|最新情報 更新 改正制定

JIS K 3600 バイオテクノロジー用語の日本産業規格 JISK3600の一覧・基本・名称・用語・知識・JIS最新改正更新情報に関して解説!

JIS K3600:2000の規格は,バイオテクノロジー分野で用いる用語について規定。

バイオテクノロジー用語 規格 一覧表

JIS K 3600

バイオテクノロジー用語の一覧

最新 JIS K3600 規格の詳細 更新日 情報

JIS K 3600:2000の最新の詳細や改正,更新日の情報!

JIS 改正 最新情報

JIS規格番号 JIS K3600 JIS改正 最新・更新日 2000年01月20日
規格名称 バイオテクノロジー用語
英語訳 Biotechnology – Vocabulary
対応国際規格 ISO
主務大臣 経済産業 制定 年月日 1989年02月01日
略語・記号 No JIS K3600:2000
ICS 01.040.07,07.080JISハンドブック
改訂 履歴 1989-02-01 (制定),1994-06-01 (確認),2000-01-20 (改正),2006-03-25 (確認),2010-10-01 (確認),2015-10-20 (確認)

JIS規格「日本工業規格」は、2019年7月1日の法改正により名称が「日本産業規格」に変わりました。

適用範囲 [1]

この規格は,バイオテクノロジー分野で用いる主な用語について規定する。

引用規格 [2]

次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成する。これらの引用規格のうちで,発効年(又は発行年)を付記してあるものは,記載の年の版だけがこの規格の規定を構成するものであって,その後の改正版・追補には適用しない。発効年(又は発行年)を付記していない引用規格は,その最新版(追補を含む)を適用する。 JIS K 3610: 1992 生体工学用語(生体化学部門)

JIS K 3611: 1995 生体工学用語(生体システム部門)

用語の分類 [3]

用語は次のように分類する。

基礎事項 [3.1]

  • a) 一般的事項
  • b) 酵素,タンパク質工学
  • c) 微生物,微生物工学
  • d) 動物細胞,植物細胞,細胞工学

基礎技術 [3.2]

  • a) 培養,培養工学
  • b) 細胞融合
  • c) 遺伝子操作,遺伝子工学
  • d) 一般的操作
  • e) 器具・装置

応用技術 [3.3]

  • a) 発酵
  • b) バイオリアクター
  • c) バイオインフォマティックス
  • d) バイオレメディー
  • e) その他

定義 [4]

用語と定義は次のとおりとする。

備考1. 二つ以上の用語を並べた場合は,その順位に従って優先使用する。

備考2. 用語を特定分野に限定して用いる場合には,用語の次に丸括弧書きで記す。例えば,固定化

備考3. (生体触媒の) 用語の定義の中で丸括弧を付けた部分は,詳細な説明をするためのものである。

a) 一般的事項

【 表 1 】
番号用語ふりがな英語(参考)詳細・説明
1101 アーサス現象/アルチュス現象 あーさすげんしょう/ あるちゅすげんしょう Arthusphenomenon/ Arthus reaction アーサス現象/アルチュス現象とは,感作動物の皮内に抗原を注射したときに,免疫複合体により起こされる炎症反応。即時型反応 (immediate-typ reaction) よりは遅れるが,遅延型反応 (delayed-type reaction) よりも早くみられるので,アレルギー反応の第3型 (acutetype reaction) とよばれることもある
1102 アーティファクト あーてぃふぁくと artefact アーティファクトとは,実験又は処理の過程で起こった人工的変化。極限的な研究,初期の電子顕微鏡像などについてよく現れていた
1103 RNA/リボ核酸 あーるえぬえー/ りぼかくさん ribonucleic acid RNA/リボ核酸とは,D-リボースを糖成分とする核酸。アデニン,グアニン,シトシン,ウラシルが塩基成分のほとんどを占めるが,他にチミンをはじめ様々な微量塩基を含むものがある
1104 RQ/呼吸商 あーるきゅう/ こきゅうしょう respiratoryquotient RQ/呼吸商とは,CO2呼出量とO2吸収量との比。ガス分析で求められる量で,体内でどの栄養素が酸化されてエネルギー源となっているかを知るための指標となる
1105 アガロース あがろーす agarose アガロースとは,寒天の主成分 (70%) で,- (1→4) -D-galactosyl-(1→4) -L-3,6-anhydrogalactoseを単位とする多糖。冷水には溶けないが熱水に溶ける。濃度0.5~2%の溶液で作ったゲルは巨大網状構造をもち,高分子でも自由に拡散できるので,免疫沈降法,電気泳動の支持体として用いる。
1106 アクチン あくちん actin アクチンとは,細胞骨格を構成する主要な球状たん白質の1つ。筋収縮,原形質流動などの細胞運動に関与している。(分子量約42KDa)
1107 アジュバント あじゅばんと adjuvant アジュバントとは,免疫系を刺激して,抗原に対する免疫応答を修飾する物質の総称。通常,抗体産生や細胞性免疫の強化に用いられる。りん酸アルミニウム,フロイントアジュバントなどがある
1108 アポトーシス/プログラム死 あぽとーしす/ ぷろぐらむし apoptosis/ programed celldeath アポトーシス/プログラム死とは,生理的条件下で細胞自らが積極的に引き起こす細胞の死。細胞は萎縮し,細胞の内容物が細胞外に放出されることなく周囲の細胞に速やかに取り込まれて処理されるので炎症を引き起こさない
1109 アミノ酸 あみのさん amino acid アミノ酸とは,同一分子内にアミノ基とカルボキシル基を有する化合物。ただし,たん白質の構成アミノ酸の場合にはプロリン,ハイドロキシプロリンのようなイミノ酸もアミノ酸として取り扱う
1110 アミノ酸残基 あみのさんざんき aminoacid residue アミノ酸残基とは,ポリペプチドの構成単位で,ペプチド結合する際に除かれた-H,-OH以外のアミノ酸部分の総称。したがってたん白質やペプチドのなかでは,N,C両末端以外のアミノ酸はすべて同様のアミノ酸残基の形で存在する。残基とは結合のときに除去される原子団以外の基という意味
1111 アミノ酸組成 あみのさんそせい amino acidcomposition アミノ酸組成とは,たん白質やペプチドに含まれるアミノ酸のmol量比を試料の分子量がはっきりしないときは量比をmol%で示す。アミノ酸組成からそのたん白質の概略の性質を推定できる
1112 アミノ糖 あみのとう amino sugar アミノ糖とは,糖の水酸基がアミノ基で置換された構造をもつ化合物の総称。天然界では多糖,糖たん白質,糖脂質の構成分や抗生物質の成分として存在する
1113 α-ヘリックス あるふぁーへりっくす α-helix α-ヘリックスとは,たん白質やポリペプチドが示す二次構造の1種でら旋状に伸びた構造。Glu,Met,Ala,Leuはαヘリックスを形成しやすい。シート状の構造をもつβシートと対応する。
1114 αフェトプロテイン あるふぁふぇとぷろていん α-fetoproteinαフェトプロテインとは,電気泳動的にα1グロブリン領域にくる胎児性たん白質。分子量約70KDaの1本のポリペプチド鎖よりなり,約4%の糖を含む。一時,肝細胞癌と卵黄のう(嚢)腫瘍の特異的診断法として注目されたが,正常人血清中にもわずかにその存在が知られ,特異的診断法としての意義は,少し薄らいだ。
1115 アルブミン あるぶみん albumin アルブミンとは,動植物細胞,体液中に含まれる硝酸アンモニウム50%飽和溶液に可溶なたん白質の総称。分子量は64KDa程度である。等電点は5~6のものが多い。代表的なものとして,血清アルブミン,オボアルブミンなどがある
1116 アレルギー あれるぎー allergy アレルギーとは,感作動物にもう一度その抗原が入った場合に起こる強い免疫反応。抗体の関与する即時型アレルギー,感作Tリンパ球が関与する遅延型アレルギーとアーサス現象がある
1117 アレルゲン あれるげん allergen アレルゲンとは,アトピー又はアレルギーを起こす物質の総称
1118 アロステリック効果 あろすてりっくこうか allosteric effect アロステリック効果とは,(1)酸素の基質結合部位とは異なる部位とエフェクター物質との結合による酵素分子の構造変化に伴う酵素活性の正若しくは負の変化。 (2)たん白質との結合によって,その高次の構造に変化が生じる現象
1119 アンジオテンシン あんじおてんしん angiotensin アンジオテンシンとは,血中に含まれ,血圧や体液調節に関与するペプチド。I II IIIの三種類あり,Iは昇圧作用があり,IIは昇圧作用とアルドステロン分泌作用があり,IIIはIIの半分の昇圧作用と等価のアルドステロン分泌作用がある
1120 イオノフォア いおのふぉあ ionophore イオノフォアとは,細胞膜又は人工脂質膜に作用して,イオン透過性を高める働きをする物質。イオンと疎水性の複合体を作り,膜の疎水性領域を通過することによってイオンの透過性を高める。バリノマイシン,モネンシンなどの抗生物質が知られている
1121 イオンポンプ/イオンチャンネル/イオン輸送 いおんぽんぷ/ いおんちゃんねる/いおんゆそう ion pump/ ion channel/ ion transport イオンポンプ/イオンチャンネル/イオン輸送とは,細胞膜を通してイオンを選択的に輸送するたん白質複合体。能動輸送 (active transport) をポンプ,受動輸送 (passive transport) をチャンネルという。能動輸送はイオンポンプなどのように膜内外の電気化学的ポンテンシャルの勾配に逆らって輸送される現象。受動輸送には輸送体を介さない拡散と輸送体を介する促進拡散 (facilitated diffusion) がある
1122 異化作用 いかさよう catabolism/ dissimilation 異化作用とは,物質代謝において,化学物質をより簡単な物質に分解する過程。異化作用で放出される化学エネルギーはATPに移されいろいろな生物活動に利用される
1123 いき値 いきち threshold value いき値とは,作用を起こせる最小有効値。生体に作用を及ぼす物質の作用限界点を示すのに用いられる。致死いき値,刺激いき値などという
1124 育種 いくしゅ breeding 育種とは,微生物や動植物において,野生又は既存の株や系統・品種を用い,従来のものよりも遺伝的に優れたものを育成すること。交配,誘導変異に加えて,遺伝子操作が用いられる
1125 異数体 いすうたい heteroploid 異数体とは,ある生物種において,その種に固有の基本数の倍数(その種が単相であれば半数)より一個若しくは数個多いか,又は少ない染色体数をもつ個体。異数体は細胞分裂の異常によるものと考えられている
1126 一次構造(たん白質の)/アミノ酸配列 いちじこうぞう(たんぱくしつの)/あみのさんはいれつ primary structure(of protein) / amino acidsequence 一次構造/アミノ酸配列とは,たん白質におけるアミノ酸の連結している配列順序とジスルフィド結合の存在位置を含めた一次元的な全共有結合構造。この構造はその構造遺伝子であるDNA上の塩基配列によって一義的に定まっている。たん白質の高次構造は基本的に,その一次構造によって規定されると考えられる
1127 一代雑種 いちだいざっしゅ first filialgeneration 一代雑種とは,ある対立遺伝子について,各々は全く同一の遺伝子組をもつが互いに異なる対立遺伝子組をもつ両親の間の交雑によって生じた子。F1で表すことがある。雑種に両親よりも優れた形質が現れること(雑種強勢)を利用した育種に応用される。
1128 インターフェロン いんたーふぇろん interferon インターフェロンとは,リンパ球や繊維芽細胞など様々な細胞が生産し,抗ウイルス作用や抗ガン作用などを示す生理活性たんぱく質。α,β,γの主要サブタイプがあり,生理作用の違いから,α/βをI型,γをII型と呼ぶ場合もある。
1129 インテイン いんていん intein インテインとは,タンパク質が自己触媒作用によって成熟タンパク質になる際に切り出されるタンパク質の領域
1130 エクソトキシン えくそときしん exotoxin エクソトキシンとは,細菌が生産し,菌体外に容易に放出される毒性物質。ジフテリアトキシン,ボツリヌストキシンなどの高分子たん白質は熱に不安定で,毒性が強い
1131 SOS修復/ SOS機能 えすおーえすしゅうふく/ えすおーえすきのう SOS repair/ SOS function SOS修復/SOS機能とは,DNAが傷害を受けたときその傷害部位を越えてDNA複製を行って修復する機構。エラーがち修復 (error-prone repair) ともいい,変異を伴うことが多い。特定の修復機構で修復できないような傷害を修復するための緊急機構と考えられる
1132 HLA/ 人白血球抗原 えっちえるえー/ ひとはっけっきゅうこうげん human leukocyteantigen HLA/人白血球抗原とは,すべての有核細胞表面上に表現されているヒトの主要組織適合抗原。その遺伝子は,ヒト第6染色体短腕上に密に連鎖して存在する。移植抗原,免疫監視機能,免疫応答の遺伝的制御,ある種の難病の発症に関与している
1133 H鎖/重鎖 えっちさ/ じゅうさ H-chain/ heavy chain H鎖/重鎖とは,免疫グロブリン分子を構成する2種類のポリペプチド鎖のうち,長い方の鎖。一次構造の特徴から可変部と定常部からなる
1134 F因子 えふいんし F-factor/ fertility factor F因子とは,大腸菌の性決定因子。F因子は伝達性のプラスミドの1種で,F+菌の線毛を媒体としてF-菌と接触,接合してプラスミドゲノムを伝達する。F因子が大腸菌の染色体に組み込まれるとHfr菌となり,接合伝達のときF因子に隣り合う染色体DNAを,一定方向で受容菌に移入できる
1135 LAL/カブトガニの血球溶解成分 えるえーえる/ かぶとがにのけっきゅうようかいせいぶん limulusamebocytelysate LAL/カブトガニの血球溶解成分とは,カブトガニの白血球の溶解成分を原料とする試薬。エンドトキシン, (1→3) -D-グルカンを検出,又は定量するために調製された
1136 L鎖/軽鎖 えるさ/けいさ L-chain/ light chain L鎖/軽鎖とは,免疫グロブリン分子を構成する2種類のポリペプチド鎖のうち,短い方の鎖。一次構造の特徴から可変部と定常部からなる
1137 塩基性たん白質 えんきせいたんぱくしつ basic protein 塩基性たん白質とは,等電点がアルカリ性側にあるたん白質。アルギニンやリジンなどの塩基性アミノ酸の含量が酸性アミノ酸に比べて多い。ヒストン,プロタミン,リゾチームなどが代表例である
1138 塩基対 えんきつい base pair 塩基対とは,核酸の塩基のうち定まった組合せの2個が水素結合によって対合したもの。DNAではアデニンとチミン,グアニンとシトシン,RNAではアデニンとウラシル,グアニンとシトシンが対合する。核酸の複製,転写,mRNAとtRNAの相互作用に重要な役割を果たす
1139 塩基配列 えんきはいれつ base sequence 塩基配列とは,核酸分子鎖においてヌクレオチドの連結している順序。遺伝情報はこれによって定まっている
1140 エンドサイトーシス えんどさいとーしす endocytosis エンドサイトーシスとは,細胞膜を介する外界からの物質取込み作用の総称。細胞膜は小胞を形成し,これがリゾチームと融合する。膜成分は最終的に細胞膜に復帰すると考えられている
1141 エンドトキシン/ 内毒素 えんどときしん/ ないどくそ endotoxin エンドトキシン/内毒素とは,グラム陰性細菌の菌体成分中にある毒性物質。その本体はリポ多糖で,発熱,インターフェロン誘導活性を示す
1142 オリゴ糖/少糖 おりごとう/しょうとうoligosaccharide オリゴ糖/少糖とは,2~10個程度の単糖分子が脱水縮合した構造をもつ物質。天然のオリゴ糖の大半は元来配糖体や複合糖質として存在していたものである
1143 オリゴマーたん白質 おりごまーたんぱくしつ oligomer protein オリゴマーたん白質とは,二つ以上のポリペプチド鎖から構成されたたん白質。各構成ペプチド鎖単位は,サブユニットまたはプロトマーとよばれる。ヘモグロビンなどが代表例である
1144 カードラン かーどらん curdlan カードランとは,Alcaligenes gaecalisから抽出された高分子物質で, (1→3) -D-グルカンの直鎖状高分子と (1→6) との枝分かれ構造をもつ。分子量70KDa~90KDa
1145 解糖 かいとう glycolysis 解糖とは,嫌気的条件下におけるぶどう糖又はグリコーゲンから乳酸への分解反応。ほとんどの生物に存在するエネルギー獲得系である
1146 化学的酸素要求量/COD かがくてきさんそようきゅうりょう/しーおーでぃー chemical oxygendemand/COD 化学的酸素要求量/CODとは,水の汚染度を表す指標。被検水に酸化剤として重クロム酸カリウムなどを加えて反応させ,その消費量から化学的に消費される酸素量を求め,ppmを単位として表す。BODに比べて短時間に測定できるが,生物学的酸化を受けやすい有機物と安定な有機物と無機被酸化物を区別できない
1147 核酸 かくさん nucleic acid 核酸とは,ヌクレオチド残基が多数つながった高分子物質の総称。糖部分がリボースかデオキシリボースかによってRNAとDNAの2種に大別される
1148 核酸塩基 かくさんえんき nucleic acid base 核酸塩基とは,DNAやRNAの構成要素となっている窒素を含む複素環式化合物。アデニン,グアニン,シトシン,ウラシル,チミンがその主なものである
1149 核小体/仁 かくしょうたい/ じん nucleolus 核小体/仁とは,真核細胞の核内にあるリボゾームRNAの合成とリボゾームの組立を行っている小体
1150 核内低分子 RNA かくないていぶんしあーるえぬえー small nuclearRNA/snRNA 核内低分子RNAとは,真核生物の核中に存在する低分子RNA。スプライシング,プロセッシングなどに関与していると考えられている
1151 カスケード反応 かすけーどはんのう cascade reaction カスケード反応とは,連鎖的反応増幅機構。血液凝固などで見られる
1152 活性酸素 かっせいさんそ active oxygen 活性酸素とは,1O2,・O2-,H2O2,・OHなどの高い反応性を示す酸素分子種。一酸化窒素,オゾン,過酸化脂質なども広義の活性酸素に含められる。生体防御系や細胞内シグナル系で重要な働きをするが,生体成分に様々な酸化障害を起こし,老化や疾病の原因となる
1153 カップリング/共役 かっぷりんぐ/ きょうえき coupling カップリング/共役とは,二つ以上の反応について,一つの反応の生成物が,他方の反応の基質となるような系列をつくっているとき,これらの反応は共役(カップリング)しているという。その共通の中間体としては,化合物のこともあるし,また,電子やイオン濃度の差であることもある
1154 カリオプラスト/核体 かりおぷらすと/ かくたい karyoplast カリオプラスト/核体とは,サイトカラシンで処理された培養細胞は,マイクロフィラメントの網目構造が破壊されて細胞膜でつつまれた核が突出する。これを遠心分離して細胞質体(サイトプラスト)と分けたもの
1155 機能性高分子 きのうせいこうぶんし functional polymer 機能性高分子とは,特定の機能をもった合成ポリマー。生体由来のたん白質を含めることもある
1156 キメラ きめら chim(a)era/ chim(a)eric キメラとは,(1)2個以上の遺伝的に異なる体細胞からなる単一個体。 (2)2個以上の異なる分子の部分的複合体を表す形容詞。 例えば,キメラ個体,キメラたん白質,キメラDNA。同様な現象をモザイクということもある
1157 凝集反応(抗原の) ぎょうしゅうはんのう(こうげんの) agglutinationreaction 凝集反応とは,細菌,赤血球などの表面抗原又は粒子表面に吸収させた抗原(凝集原)とそれに対応する抗体(凝集素)との抗原抗体反応に由来する巨大塊形成反応。
1158 組換え体の第一種利用 くみかえたいのだいいっしゅりよう the type 1 uses ofrecombinantorganisms 組換え体の第一種利用とは,工場や施設内の限定した区域などの人為的に外界から隔離された条件下での組換え体の利用
1159 共通塩基配列 きょうつうえんきはいれつ consensussequence 共通塩基配列とは,ある遺伝子領域(例えば,プロモーター,ターミネーターなど)に最も頻度高く出現する塩基配列から帰納した理論的配列。理論的配列に近い実際の配列を指すこともある
1160 キラー因子 きらーいんし killer factor キラー因子とは,異なる二つの系統のゾウリムシや酵母を同じ容器で培養するとキラーたん白質(キラー因子)を出して一方が他方を殺すことがある。キラー因子の遺伝子は,プラスミド上にあるが,その保持は核遺伝子支配である。有用酵母の育種に応用されている
1161 金属たん白質 きんぞくたんぱくしつ metalloprotein 金属たん白質とは,重金属イオンを構成成分の一つとして結合しているたん白質。ヘムたん白質,各種金属酵素(ニトロゲナーゼ,アルコールデヒドロゲナーゼ,フェレドキシンなど)がある
1162 組換え体の第二種利用 くみかえたいのだいにしゅりよう the type 2 uses ofrecombinantorganisms 組換え体の第二種利用とは,バイオレメディエーションなど人為的に制御がなされていない自然条件下の限定された区域での組換え体の利用
1163 クラススイッチ くらすすいっち class switch クラススイッチとは,免疫グロブリン産生においてクラスの変換が起こること。lgMが最初に産生され,ついでlgG産生に置き代わる,すなわち免疫グロブリン遺伝子の中でH鎖のC領域をコードする部位の上流にあるS領域 (switch region) での組換え
1164 グリコシド/ 配糖体 ぐりこしど/ はいとうたい glycoside グリコシド/配糖体とは,糖の還元基と,糖又は,他の化合物の水酸基(まれにSH基,NH2基)の脱水縮合により結合した物質の総称。多糖類をはじめとしてO-グリコシドは広く生物界に存在する。N-グリコシドとして核酸,補酵素などがあげられる
1165 クローン くろーん clone クローンとは,1)共通の祖先から無性生殖によって生じた遺伝的に均一な細胞又は個体。2)無性的に生じた個体で,親と全く遺伝的に同じ個体(クローンカエル)。3)遺伝子操作で特定の遺伝子をベクターに結合させ,均一な遺伝子集団を得られるようになったもの
1166 クロマチン/ 染色質 くろまちん/ せんしょくしつ chromatin クロマチン/染色質とは,真核生物の染色体物質で,DNA,RNA,たん白質,脂質からなる複合体。その基本構造はヌクレオソームである
1167 血清 けっせい serum 血清とは,凝固していない全血液から血球を除いたもの。動物細胞培養の重要な構成分の一つでもある。凝固した血液から凝固部分を除去したものを血漿という
1168 ゲノム げのむ genome ゲノムとは,生物個々の種を特徴づけながら,生命を維持できる最小限の遺伝子群を含む染色体の組。ヒトでは1ゲノムの染色体数は23本である
1169 抗イディオタイプ抗体 こういでぃおたいぷこうたい anti-idiotypeantibody 抗イディオタイプ抗体とは,抗体の可変領域(V領域)をエピトープとする抗体。つまり抗体のレプリカに対するそのまたレプリカが抗イディオタイプ抗体である。目的の抗体産生を,抗原そのものを用いる代わりに抗イディオタイプ抗体で誘導できることになる
1170 好塩基顆粒 こうえんきかりゅう basophil/ basophilic leukocyte 好塩基顆粒とは,酸性の糖たん白質を含む顆粒球をもつ多形核白血球。ヒスタミンとヘパリンを放出してアナフィラキシーを起こす。血流中の白血球の約0.5%を占める
1171 抗原 こうげん antigen 抗原とは,抗原抗体反応又は免疫応答を誘発し得る物質の総称。免疫原性をもつ完全抗原に対して,比較的小さな分子で免疫原性をもたない抗原をハプテンという。ハプテンを適当な担体と結合させると抗原性がでてくる
1172 抗原決定基/ エピトープ こうげんけっていき/えぴとーぷ antigenicdeterminant/ epitope 抗原決定基/エピトープとは,抗原抗体反応において,抗原たん白質の分子表面に存在する抗体と特異的に結合する特定部位。ハプテンは抗原決定基に相当し,構造既知の抗原決定基をエピトープという。抗原決定基は相対的な生物学的意味を表し,対応する抗体によって初めて決まる
1173 光合成 こうごうせい photosynthesis 光合成とは,光のエネルギーによって二酸化炭素と電子供与体から有機物を合成する生物反応
1174 高次構造(たん白質の,核酸の) こうじこうぞう(たんぱくしつの,かくさんの) higher-order structure 高次構造とは,たん白質のような鎖状高分子は分子鎖が折りたたまれて2次構造,3次構造,4次構造をつくる。3次構造以上を高次構造という。活性や機能の発現に必す(須)である
1175 抗生物質 こうせいぶっしつ antibiotics 抗生物質とは,微生物などの生物が生産し,病原微生物・ウイルス・寄生虫・癌細胞などの発育若しくは機能を選択的に阻害する又は致死的に作用する物質とそれらの合成誘導体
1176 抗体 こうたい antibody 抗体とは,免疫反応において,抗原の刺激によって生体内に作られ,その抗原と特異的に結合するたん白質の総称。免疫グロブリンがその本体であり,生体防御を引き起こす役割を担う
1177 硬たん白質 こうたんぱくしつ scleroprotein 硬たん白質とは,分子間に共有結合性の架橋などが存在するため,通常の塩溶液などには不溶で,酵素や化学処理にも抗抵性のあるたん白質。コラーゲン,ケラチン,エラスチンなどがある
1178 固定化(生体触媒の) こていか(せいたいしょくばいの) immobilization(of biocatalyst) 固定化とは,酵素や微生物などの生体由来の触媒をある一定の空間内に閉じ込めた状態にすること。固定化の方法には,非水溶性の担体 (carrier) に結合させる担体結合法,試薬によって架橋する架橋法,適当な素材で包み込む包括法がある
1179 コンビナトリアルケミストリー こんびなとりあるけみすとりー combinatorialchemistry コンビナトリアルケミストリーとは,基本骨格と様々な修飾基を自動合成手法で結合させることによって多様な化合物群を同時に合成すること
1180 シクロデキストリン しくろできすとりん cyclodextrin シクロデキストリンとは,グルコースが環状構造に結合したもの。グルコース6分子,7分子,8分子からなるものをそれぞれα,β,γ-シクロデキストリンという。ドーナツ状の構造をしており,適当な大きさの有機分子をその中に包接できる。また人工酵素のモデルとしても利用されている。
1181 最小致死量/ MLD さいしょうちしりょう/ えむえるでぃー minimum lethaldose 最小致死量/MLDとは,一定条件下で生物集団を死亡させるに足る薬剤などの最小量。毒物,病原微生物,ワクチンなどの力価測定に適用される
1182 最少培地 さいしょうばいち minimummedium 最少培地とは,生育に必要最少限の成分だけからなる培地。栄養要求性変異株の取得,各種栄養物の生物に対する効果を検討するための基本培地
1183 最適温度 さいてきおんど optimumtemperature 最適温度とは,酵素,細胞又は生体組織に最大の活性を発現させる温度
1184 最適pH さいてきぴーえいち optimum pH 最適pHとは,酵素,細胞又は生体組織に最大の活性を発現させるpH条件
1185 サイトカイン さいとかいん cytokine サイトカインとは,リンパ球,マクロファージ,繊維芽細胞などが産生するリンパ球に作用して分化を誘導するたん白性物質の総称
1186 サイトカラシン さいとからしん cytocharasin サイトカラシンとは,カビの代謝産物で,マイクロフィラメント系の関与する現象を可逆的に阻害する物質。動物細胞をこの薬剤で処理すると濃度によって多核細胞や脱核を起こす。サイトカラシンBが最もよく利用される
1187 栽培漁業 さいばいぎょぎょう cultured fishery 栽培漁業とは,特定の海域に魚礁,海藻の人工造林などを行い,漁場の改善・造成を図り,人工育成した種苗を放流して漁業の増産を図ること。増殖・養殖を含めていうことが多い
1188 細胞骨格 さいぼうこっかく cytoskeleton 細胞骨格とは,真核細胞の細胞質に縦横にはりめぐらされた網目状の構造体。細胞の形,運動を制御。チューブリンからなる微小管,アクチンからなる微小繊維,デスミンやビメンチンからなる中間腺維などから構成されている。
1189 雑種不稔性 ざっしゅふねんせい hybrid sterility 雑種不稔性とは,交配又は融合によって生じた雑種が,通常の交配などにより子孫を残せない現象。自然集団の局所的種間で起こる交雑に多くみられる
1190 サテライトDNA さてらいとでぃーえぬえー satellite DNA サテライトDNAとは,細胞から取り出したDNAを平衡密度勾配遠心にかけると,主要なDNAバンドのほかに現れる低分子DNAバンド。これはプラスミドのような独立の分子に由来することが多いが,大きな核DNAから切り出された特異な断片(反復塩基配列など)のこともある
1191 サブユニット構造 さぶゆにっとこうぞう subunitstructure サブユニット構造とは,一つの機能発現単位が非共有結合で会合した複数個の構成成分から成り立っている構造。アロステリック効果の発現においてサブユニットの会合や解離を伴うことが多い。また2種類の全く異なる酵素の会合によって,新しい酵素機能が発現することもある
1192 酸化的りん酸化 さんかてきりんさんか oxidativephosphorylation 酸化的りん酸化とは,呼吸によって有機物の酸化から生じる電子の伝達系に共役してATPを生産するりん酸化反応。生体にATPを供給する主要な反応である。ミトコンドリア内膜又は原核細胞の形質膜において行われる
1193 酸性たん白質 さんせいたんぱくしつ acidic protein 酸性たん白質とは,等電点が酸性側にあるたん白質。アスパラギン酸とグルタミン酸のような酸性アミノ酸の含量が塩基性アミノ酸に比べて多い。代表的なものにペプシン,リボヌクレアーゼT1などがある
1194 C領域/恒常部/定常部/定常領域 しーりょういき/ こうじょうぶ/ ていじょうぶ/ ていじょうりょういき constant region C領域/恒常部/定常部/定常領域とは,免疫グロブリンのHとL鎖のうち,クラス又はサブクラスに共通して存在する構造領域
1195 シグナルペプチド しぐなるぺぷちど signal peptide シグナルペプチドとは,分泌たん白質のアミノ末端にある細胞膜透過機構に関与する15~30個ほどの主として疎水性アミノ酸からなる配列。膜通過に当たって先導役を務めると考えられている。この配列を目的たん白質に接続して,細胞外へそのたん白質を排出させるために利用できると考えられている
1196 脂質二重層/ 脂質二分子膜 ししつにじゅうそう/ ししつにぶんしまく lipid bilayer 脂質二重層/脂質二分子膜とは,りん脂質などの極性脂質が,2分子の厚さに整列した膜状構造。これが主体膜の基本構造であると考えられている
1197 ジスルフィド結合/S-S結合 じするふぃどけつごう/えすえすけつごう disulfide bond ジスルフィド結合/S-S結合とは,二つのSH基が酸化されることによって形成される結合。たん白質のジスルフィド結合は,二つのシステインが酸化されてできたシスチン残基に由来するものでたん白質の三次元構造の保持に重要な役割を担う
1198 ジベレリン じべれりん gibbereline ジベレリンとは,植物ホルモンの一つ。茎や葉の伸長生長,休眠打破などを促進する。種なしぶどう,梨や苺の肥大に実用化されている
1199 肪脂酸 しぼうさん fatty acid 肪脂酸とは,天然の脂質の加水分解によって得られる脂肪族モノカルボン酸を指す。広義にはジカルボン酸も含まれる
1200 種特異性 しゅとくいせい species specificity 種特異性とは,生物がその種に特異的な構成分をもっていたり,特定の物質又は環境に対して種独自の反応性を示すこと。ヒトインターフェロンは,ヒト細胞が作ったもので他の動物には作用しない。このような場合,インターフェロンには種特異性があるという。
1201 消泡剤(発酵液の) しょうほうざい(はっこうえきの) anti-foamingagent/defoamer 消泡剤とは,通気発酵中に生じる泡を消す材料。大豆油,合成界面活性剤などを使用する
1202 小胞体/ER しょうほうたい/ いーあーる endoplasmic reticulum小胞体/ERとは,真核細胞の細胞質内にある膜状の構造体。膜の細胞質側の面にリボソームがついているのを粗面小胞体,ついていないのを滑面小胞体という。たん白質の合成あるいは貯蔵が行われる場所
1203 植物ホルモン しょくぶつほるもん plant hormone 植物ホルモンとは,植物体内で作られ,伸長生長,肥大生長,細胞分裂,花芽形成,気孔の開閉,発芽,発根などの生理作用を示す物質。オーキシン,ジベレリン,アブシジン酸,エチレンなどが知られている。植物ホルモンと同様な作用を示すが,天然には存在しない合成化合物は植物生長調整物質 (plant growth regulator, plant growth substance) と呼ぶ
1204 人為突然変異/誘発変異 じんいとつぜんへんい/ ゆうはつへんい artificialmutation/induced mutation人為突然変異/誘発変異とは,突然変異の誘発原を作用させて起こす突然変異。自然突然変異の対語。アルキル化剤,アクリジン色素などの化学物質,線などの物理的処理,トランスポゾン挿入などの生物学的処理などで変異を誘発できる
1205 真核生物 しんかくせいぶつ eukaryote真核生物とは,静止期において,核膜に包まれた核をもつ細胞からなる生物。共通の構造物として,ミトコンドリア,ゴルジ体,リソソーム,膜系の小胞体と細胞内骨格をもつ
1206 人工血液 じんこうけつえき artificial blood 人工血液とは,酸素と二酸化炭素運搬・交換能力をもち,血液を代替する化合物
1207 水素供与体/ 電子供与体 すいそきょうよたい/ でんしきょうよたい hydrogen donor/electron/donor 水素供与体/電子供与体とは,酸化還元反応において,他に水素を与えてそれ自身は酸化される物質。電子の移動と水素の移動とは等価であるので両者を区別せずに用いる
1208 生合成 せいごうせい biosynthesis生合成とは,生体によって行われる同化的な物質の合成。全く新しく合成される全合成 (de novo synthesis) と異化作用の過程で生じる分解物の一部が再利用される半合成 (salvage synsthesis) に分けられる
1209 生体工学/ バイオニックス せいたいこうがく/ ばいおにっくす bionics/ biological engineering生体工学/バイオニックスとは,生体のもつ機能を人工的手段で実現し,活用しようとする工学分野。特に生物の情報機能に注目しているところから生体情報工学ということもある
1210 生体膜 せいたいまく biomembrane生体膜とは,基本構造が脂質二重層で構成され,細胞と細胞内小器官を覆っている膜。二重層の中を膜たん白質が膜を貫き又はその表面に付着している
1211 生理活性物質 せいりかっせいぶっしつ physiologicallyactive substance 生理活性物質とは,生物の生理作用を抑制又は助長させる物質。ホルモン,ビタミンなどを指す
1212 接合 せつごう conjugation接合とは,外観上配偶子と栄養細胞の区別がみられない細胞同士の合体によって,有性生殖が行われる現象。大腸菌では,遺伝子の移行は一方的で,片方が供与体 (donor) ,他方が受容体 (recipient) として働く
1213 接合子 せつごうし zygote接合子とは,2個の配偶子又は配偶子嚢が接合して生じた細胞。つまり受精卵又はそれから生じた個体をいう
1214 接合伝達 せつごうでんたつ conjugal transfer 接合伝達とは,接合によって遺伝因子が一方から他方に移行する現象。ある種のプラスミドは細胞と細胞の接触によって伝達される。F因子,薬剤耐性因子(R因子)などがこの代表例
1215 染色体異常 せんしょくたいいじょう chromosome aberration染色体異常とは,染色体の数や形に変化の起こる現象。数の変化には倍数性,異数性がある。形の異常として欠失,転座,逆位,重複,挿入,環状染色体などがある。
1216 染色体不稔性 せんしょくたいふねんせい chromosomal sterility染色体不稔性とは,正常な受粉が行われる交配において,親の染色体間の相同性の欠如から生じる不稔性。植物の育種に利用されている。例えば種なし西瓜や十字科の野菜の育種に応用されている
1217 全能性 ぜんのうせい totipotency全能性とは,細胞,未受精卵と発生初期の胚細胞が組織,器官に分化し,個体を形成する能力を有すること。細胞は通常分化に従って全能性を失う
1218 相同染色体 そうどうせんしょくたい homologous chromosomes相同染色体とは,同数の同一若しくは対立遺伝子が同じ順序に配列している1対の染色体。2倍体の生物においては父方と母方から由来した形態の相等しい1対の染色体
1219 早老病 そうろうびょう progeria早老病とは,ハッチンソン・ギルフォード症候群に代表される早期老化を起こす遺伝性疾患。多くは循環器障害を起こし死亡する
1220 組織適合(性)抗原 そしきてきごう(せい)こうげん histocompatibility antigen組織適合抗原とは,動物の細胞膜表面にある,同種移植の正否を決定する抗原。移植拒否反応は免疫現象であり,その主役は細胞性免疫である
1221 体細胞クローン動物 たいさいぼうくろーんどうぶつ somatic cellclone animal 体細胞クローン動物とは,体細胞の核を脱核した卵細胞に移植することによって作製されたクローン動物。1997年にヒツジの乳腺の培養体細胞の核を用いてドリーと呼ばれるクローン個体が作製された
1222 体細胞変異 たいさいぼうへんい somatic mutation体細胞変異とは,生殖細胞以外のすべての細胞(体細胞)に生じる突然変位。放射線や化学物質などの変異原物質で処理して突然変異を誘発するほか,細胞培養中に突然変異が生じることもある。育種や高生産性細胞株の選抜などに利用される
1223 代謝 たいしゃ metabolism代謝とは,生命活動を維持するため,生体又は細胞内で起こっている合成・分解などすべての化学反応を総合した概念
1224 代謝調節変異株 たいしゃちょうせつへんいかぶ metabolicregulatory mutant代謝調節変異株とは,代謝産物の生合成は,その最終産物又はその関連物質による主要生合成酵素の生成抑制と活性阻害によって制御されているが,この制御が変化を受けた変異株の総称。工業微生物の改良にしばしば用いられる
1225 多数体/ 倍数体 たすうたい/ ばいすうたい polyploid多数体/倍数体とは,2組以上のゲノムをもった個体。ゲノムの重複はコルヒチンなどの薬剤処理で高頻度で起こすことができる。奇数倍数体はしばしば稔性が低く,三倍体の種なし西瓜はこの原理による
1226 多糖 たとう polysaccharide多糖とは,数個以上の単糖分子が脱水縮合した構造をもつ物質。同一種類の単糖から構成されるものは,単純多糖,異種のものは複合多糖という
1227 単クローン抗体/モノクローナル抗体 たんくろーんこうたい/ものくろーなるこうたい monoclonal antibody単クローン抗体/モノクローナル抗体とは,単一な抗原決定基と反応する一次構造が均一な抗体で,細胞融合で得られるハイブリドーマによって産生される抗体。特異性の高いものを選ぶこと,均質な製品を作ること,大量生産ができることなどの特徴がある。これに対して複数の抗原決定基と反応するものをポリクローナル抗体という
1228 単細胞たん白質/SCP たんさいぼうたんぱくしつ/えすしーぴー single cell protein単細胞たん白質/SCPとは,たん白質として利用することを目的として生産された微生物又はその加工品。酵母,細菌,糸状菌,藻類等の微生物を殺菌乾燥したもの又はそのたん白質を加工したもの
1229 単純脂質 たんじゅんししつ simple lipid 単純脂質とは,炭素,水素,酵素より構成される脂肪酸とアルコールとのエステル。これらは一般にアセトンに可溶性である
1230 単純たん白質 たんじゅんたんぱくしつ simple protein 単純たん白質とは,ポリペプチドのみからなるたん白質。溶解性に基づきアルブミン,グルテリン,プロラミン,ヒストン,プロタミンなどがある
1231 担体(輸送物質の) たんたい(ゆそうぶっしつの) carrier/support 担体とは,細胞内,又は細胞間の輸送において生体膜若しくは体液中に存在する物質の特異的輸送体入,環状染色体などがある。
1232 単糖 たんとう monosaccharide単糖とは,加水分解によってそれ以上簡単な分子にならない糖質で,少糖と多糖の構成単位となるもの。炭素数に応じてジオース,トリオース,テトロース,ペントース,ヘキソース,ヘプトースなどと呼ぶ
1233 たん白質 たんぱくしつ proteinたん白質とは,L-αアミノ酸からなるポリペプチドが高次構造を形成したものを主要成分とする高分子物質。アミノ酸だけから構成されているたん白質を単純たん白質,アミノ酸以外の構成成分を含むものを複合たん白質という。
1234 沈降反応(免疫反応の) ちんこうはんのう(めんえきはんのうの) precipitation reaction沈降反応とは,抗体と可溶性抗原とが特異的に作用して沈降物を作る反応。抗原分子間が抗体で架橋され,順次大きな結合物となって沈殿する
1235 DNA/ デオキシリボ核酸 でぃーえぬえー/ でおきしりぼかくさん deoxyribonucleic acidDNA/デオキシリボ核酸とは,デオキシリボースを糖成分とする核酸。DNAは遺伝子の化学的本体の一つである
1236 テロメア/ テロメア仮説 てろめあ/ てろめあかせつ telomere/telomere hypothesisテロメア/テロメア仮説とは,直鎖状染色体の末端部分には数塩基(ヒトの場合6塩基)からなる繰り返し配列が存在し,特有のヘアピン構造をもつ。この部分をテロメアという。テロメア長が細胞分裂ごとに短縮し,テロメアの短縮に依存して細胞老化が生じるとする仮説
1237 伝達物質 でんたつぶっしつ transmitter伝達物質とは,シナプス(神経細胞同士又は神経細胞と筋細胞などが互いに接触して機能的連結を行う場所)において,一方の神経細胞から分泌されて他方の細胞に興奮性若しくは抑制性の効果を伝える物質。アセチルコリン,アドレナリン,ドパミンなどが知られている
1238 同化作用 どうかさよう anabolism同化作用とは,物質代謝において,原料物質の化学的複雑性を増加する合成的な化学変化。ATPなどの形で蓄えられたエネルギーを利用して,簡単な前駆体からたん白質,核酸,多糖,脂質などを合成すること
1239 糖鎖 とうさ suger chain 糖鎖とは,細胞膜に存在するたん白質や脂質に結合している数種の単糖,又はその複合体
1240 糖脂質 とうししつ glycolipid糖脂質とは,細胞膜に存在する脂質のうち,糖鎖をもつもの
1241 糖たん白質 とうたんぱくしつ glycoprotein糖たん白質とは,ポリペプチドに糖質が共有結合したたん白質。生体を構成するほとんどのたん白質が糖たん白質として存在する。ムチンや血清糖たん白質が代表例である
1242 等電点 とうでんてん isoelectric point 等電点とは,たん白質等の両性電解質において,分子の正味の電荷がゼロになるpH値。たん白質では等電点の近くで溶解度,安定性などの特性が大きく変化することが多い
1243 動物実験代替システム どうぶつじっけんだいたいしすてむ alternativesystems toanimal testing 動物実験代替システムとは,医薬品,化粧品,化学物質などの安全性評価に使用される動物実験を代替する実験系
1244 突然変異(体) とつぜんへんい(たい) mutation (mutant) 突然変異とは,遺伝子の塩基配列に変化が生じたためにもたらされる遺伝形質の変化。変化したものを突然変異体という
1245 トリソミー/ 三染色体性 とりそみー/ さんせんしょくたいせい trisomyトリソミー/三染色体性とは,異数体の1種で,相同染色体組の他に,どれかの染色体を1個分余分にもつ個体又は細胞。ヒトではダウン症候群で第21番目の染色体がトリソミーになっている
1246 ドルトン/ ダルトン/ 原子質量単位 どるとん/だるとん/げんししつりょうたんい dalton/ atomic massunit (a.m.u) ドルトン/ダルトン/原子質量単位とは,軽水素の相対原子質量を1とする単位。1ドルトンは1.66×10-24(アボガドロ数の逆数)gに相当する。Daで示す。分子量の概念が不適当な染色体,リボソームなどの質量を表す場合にも用いる。1 atomic mass unit=1 dalton
1247 内分泌攪乱物質/環境ホルモンないぶんぴかくらんぶっしつ/かんきょうほるもんendocrine disruptingchemicals/EDC 内分泌攪乱物質/環境ホルモンとは,環境中に偏在し,微量でホルモンと同じ作用を示すことで生体内の内分泌系をかく(攪)乱する作用がある化学物質。ビスフェノールA,ダイオキシンなどがその例である
1248 二次構造(たん白質の) にじこうぞう(たんぱくしつの) secondary structure(of protein) 二次構造とは,たん白質の立体構造において,ペプチド鎖のC=O基とNH基との間の水素結合によって形成される比較的狭い範囲にみられる構造でα―ヘリックスやβシート構造などの規則的構造。
1249 二重らせん(構造) にじゅうらせん(こうぞう) double helix (structure) 二重らせんとは,核酸などにおいて2本の分子鎖が塩基対の水素結合で結合し,ねじり合わされている構造。DNAの二重らせん構造がWatsonとCrickによって発見され,その後の分子生物学の発展の元になった
1250 二倍体 にばいたい diploid二倍体とは,生存に必要最小限の種固有な基本的染色体数の2倍に相当する染色体数をもつ細胞又は個体。高等生物の体細胞は通常二倍体であり,減数分裂によって配偶子(半数体)を生じる。動植物では四倍体になると花や実が大型化することが多い
1251 認定宿主 にんていしゅくしゅ authorized host 認定宿主とは,組換えDNA実験指針に記載の宿主,Escherichia coli K-12, Bacillus subtilis Marburg strain, Saccharomyces cerevisiaeと動物細胞を指す。これらは通常科学技術庁又は文部省に申請せずに当該部署の安全委員会の許可によって組換え実験の宿主として使用できる。この外13種の微生物についても限定されたDNA供与体を用いる場合は認定宿主として扱える
1252 ヌクレオソーム ぬくれおそーむ nucleosome/nubodyヌクレオソームとは,真核生物の染色体の基本構成単位。8個のヒストン分子よりなる粒子を1巻き80塩基対のDNAが2巻きしている
1253 ヌクレオチド ぬくれおちど nucleotideヌクレオチドとは,プリン又はピリミジン塩基,糖,りん酸からなる化合物。リボヌクレオチドとデオキシリボヌクレオチドがある
1254 能動輸送 のうどうゆそう active transport 能動輸送とは,生体膜における,膜の両側の化学ポテンシャル(イオン輸送の場合は電気化学ポテンシャル)の勾配に逆らう物質の輸送機構
1255 バイオインダストリー ばいおいんだすとりー bioindustryバイオインダストリーとは,バイオテクノロジーに関連したあらゆる分野の産業。バイオテクノロジーに用いられる装置・器具などの周辺産業までも含めていうことがある。発酵工業,医薬品,化学品,農林水産畜産業,食品工業,エネルギー,廃棄物処理などを含む
1256 バイオテクノロジー ばいおてくのろじー biotechnologyバイオテクノロジーとは,狭義には遺伝子の組換え技術とその周辺技術。広義においては,生物又はその機能を利用又は応用する技術。従来の発酵技術や育種技術に加えて,遺伝子組換え技術,酵素工学技術,細胞工学技術,発生工学技術,たん白質工学技術などを含む
1257 バイオハザード/生物災害 ばいおはざーど/ せいぶつさいがい biohazardバイオハザード/生物災害とは,生物実験において起こる可能性のある生物学的災害。遺伝子操作による異種遺伝子をもつ微生物や細胞による災害が危惧されているが,本来病原性をもつ,又は生態系に悪影響を及ぼすウイルスや生物が管理区域から漏れ出して,研究者や地域住民に危害をもたらすこと
1258 バイオマス ばいおます biomassバイオマスとは,地球生物圏の物質循環系に組み込まれた生物体又は生物体から派生する有機物の集積。太陽の光エネルギーが植物の光合成作用によって物質の形に変換され,蓄えられたものが大部分。目的に合う生物体を有効生産する(新種探索,品種改良)と利用技術の開発としてエネルギー(アルコールの生産,メタン発酵),セルロース,リグニンの有効利用,化学工業原料の生産などが挙げられる
1259 バイオミメティクス/生体模倣技術ばいおみめてぃくす/せいたいもほうぎじゅつ biomimeticsバイオミメティクス/生体模倣技術とは,生物の機能を人為的に模倣する技術。人工酵素,バイオチップ、人工血液,人工臓器,人工骨などがこの分野にはいる
1260 架橋法 はしかけほう/ かきょうほう cross-linking method架橋法とは,生体触媒などを2個以上の官能基をもつ試薬で共有結合を形成させ,不溶化する方法。トルエンジイソシアナート,シアニルクロライド,グルタールアルデヒドなどを用いて酵素と担体を直接結合させる
1261 発生工学 はっせいこうがく embryo engineering発生工学とは,発生初期段階のはい(胚)に核移植,外来遺伝子導入など人為的操作を加え,個体発生や生命現象の解析を行うこと
1262 半数体 はんすうたい haploid半数体とは,生物の生存に必要最小限の,種に固有な基本的染色体数をもつ細胞又は個体。単為生殖をする生物では半数体が多い
1263 半数致死量/ LD50 はんすうちしりょう/ えるでぃーふぃふてぃー 50% lethal dose 半数致死量/LD50とは,化学物質を投与した生物の半数が死亡すると推定される量。生物種と投与経路を必ず付記。化学物質の急性毒性の指標
1264 ビタミン びたみん vitaminビタミンとは,動物体内で生合成できないが,生物が正常な代謝を保持し成長していくのに必要な有機化合物の一群。ユビキノン,リポ酸,オロット酸等のように細胞で合成できるビタミン様作用物質も含まれる
1265 必須アミノ酸 ひっすあみのさん essential aminoacid必須アミノ酸とは,動物の生育や窒素平衡を維持するうえに不可欠なアミノ酸。動物の種類・性別・年齢によってその種類が異なる。ヒトの場合は,Val,lle,Leu,Thr,Lys,Met,Phe,Trp(いずれもL型)の8種である
1266 必須脂肪酸 ひっすしぼうさん essential fattyacid必須脂肪酸とは,人体内で合成できないため,食事又は静脈栄養法などで摂取しなければならない脂肪酸。リノール酸,-リノレイン酸,アラキドン酸を指す。これらはプロスタグランジンの前駆体
1267 ヒト化抗体 ひとかこうたい humanized antibodyヒト化抗体とは,マウスの抗原結合部位 (CDR) の遺伝子配列だけをヒト抗体遺伝子に移植したヒト様抗体。マウスの抗体部分が少ないため,ヒトへの投与により適している
1268 V領域/可変部/可変領域 ぶいりょういき/ かへんぶ/ かへんりょういき variable region V領域/可変部/可変領域とは,免疫グロブリンのHとL鎖のうち,抗原に結合する部位で,抗原の種類に応じて様々に変化する
1269 封入体 ふうにゅうたい inclusion body 封入体とは,細胞内に蓄積された物質が特有の形態をもって存在する場合,これを封入体という。遺伝子組換え体において,合成された異種たん白質が,大量に生産された場合にも封入体を形成する
1270 複合脂質 ふくごうししつ complex lipid 複合脂質とは,単純脂質にりん酸や塩基などを含む脂質群。したがって親水性部分と疎水性部分からなり,一般的にアセトンに難溶
1271 複合たん白質 ふくごうたんぱくしつ conjugated protein複合たん白質とは,ポリペプチド以外に他の有機物質や無機物質を含むたん白質。糖たん白質,リポたん白質,金属たん白質などがある
1272 複合糖質/ 複合多糖 ふくごうとうしつ/ふくごうたとう complexcarbohydrate/ conjugatedpolysaccharide/glycoconjugate複合糖質/複合多糖とは,糖質にポリペプチド又は脂質が共有結合した化合物。細胞表面で,各種の抗原決定基群を形成したり,細胞間相互作用,レセプター,細胞骨格物質などとして重要な役割を果たしている
1273 復帰突然変異 ふっきとつぜんへんい reverse mutation 復帰突然変異とは,突然変異体を再び親株又はそれに近い表現型に戻す突然変異
1274 不飽和脂肪酸 ふほうわしぼうさん unsaturated fattyacid不飽和脂肪酸とは,二重結合又は三重結合を含む脂肪酸の総称。魚類,植物などに多く含まれる。劣化されやすく保存に問題があるが,この中には必す(須)脂肪酸が含まれる
1275 フラクトオリゴ糖 ふらくとおりごとう fructo-oligosaccharide フラクトオリゴ糖とは,庶糖分子の果糖残基にさらに果糖残基が2~4分子結合した糖。腸内のビフィズス菌の増殖を促進する。また虫歯の原因になりにくいなどの特徴がある
1276 フロイントアジユバント ふろいんとあじゅばんと Freund’s adjuvant フロイントアジユバントとは,流動パラフィンと表面活性剤を混ぜたもので,これに結核菌死菌体を混ぜたものを完全フロイントアジュバント,加えないものを不完全フロイントアジュバントという。前者は細胞性免疫を,後者は抗体産生を増強させるために用いる
1277 プロスタグランジン ぷろすたぐらんじん prostaglandinプロスタグランジンとは,エイコサポリエン酸から動物組織で合成される生理活性物質。プロスタン酸を基本構造とし,五員環部分につく酸素原子と二重結合の違い,側鎖の二重結合の数によって分類される。血圧降下,気管支拡張,子宮収縮,血小板凝集抑制,脂肪酸遊離抑制などの作用がある
1278 分配係数 ぶんぱいけいすう distributioncoefficient/parti-tion coefficient 分配係数とは,互いに溶け合わない2種類の液体が共存し,ここに溶質が溶解し平衡に達しているときの二つの液体中の溶質の濃度比は一定温度で一定である。この比を分配係数という
1279 分泌たん白質 ぶんぴつたんぱくしつ secretory protein 分泌たん白質とは,細胞内で合成され細胞膜外へ分泌されるたん白質。多くの場合そのたん白質のN末端側に疎水性アミノ酸に富むシグナル配列を含む前駆体として生合成され,細胞膜通過の際シグナル配列は切断され,成熟型として分泌される
1280 ペプチド ぺぷちど peptideペプチドとは,ペプチド結合を含む化合物。狭義にはアミノ酸残基数が100以下位のものをいう
1281 ペプチドグリカン ぺぷちどぐりかん peptidoglycanペプチドグリカンとは,糖鎖にペプチド鎖が結合した化合物。メタン菌のような始原細菌などを除く,多くの原核生物の細胞壁成分である
1282 ペプチド結合 ぺぷちどけつごう peptide bond ペプチド結合とは,2個のアミノ酸分子の間で,一方のカルボキシル基と他方のアミノ基が脱水的に縮合することによって生じるアミド結合。共鳴があるため,ほぼ平面構造をもつ
1283 変異原 へんいげん mutagen変異原とは,突然変異を誘発する物理的又は化学的作用原。アルキル化剤,アクリジン色素,線などがある。またトランスポゾンを挿入する生物学的方法もある
1284 変性(たん白質の,DNAの) へんせい(たんぱくしつの,でぃーえぬえーの) denaturation(of protein) 変性とは,高次構造が熱,化学薬品などで破壊されて物性が変化すること。物性の変化は溶解度の減少,結晶性の喪失,生物活性の喪失又は低下がその典型。変性たん白質のゲル濾過や電気泳動は分子量の決定に用いられる。(→リホールディング)
1285 包接 ほうせつ inclution包接とは,一つの原子又は分子の集合体の中に形成された空間中に特定の化合物が決まった比率で存在する状態。シクロデキストリン,クラウンエーテルなどが包接化合物の代表である
1286 飽和脂肪酸 ほうわしぼうさん saturated fatty acid 飽和脂肪酸とは,脂肪酸のうち脂肪族鎖が飽和のものを指す。分枝鎖を含む場合は分枝脂肪酸,水酸基を含む場合はヒドロキシ脂肪酸と呼ぶ。種子油,動物脂質中に多い
1287 補体 ほたい complement補体とは,感染,炎症反応,免疫反応などに動員されて,種々の生物学的活性を発現する体液(主として血清)成分の総称。少なくとも13個のたん白質が関与している
1288 ホメオボックス ほめおぼっくす homeo box ホメオボックスとは,ショウジョウバエのホメオティック遺伝子(体節における器官形成に関与する遺伝子)の3領域に見つけられた約180塩基からなる共通配列。ショウジョウバエからヒトまでに同様の配列が見つけられ,これを含む遺伝子は発生過程を制御していると考えられている
1289 ポリエチレングリコール ぽりえちれんぐりこーる Polyethyleneg- lycol/PEG ポリエチレングリコールとは,エチレングリコールが重合したポリマー。細胞融合を促進する物質として利用されている。融合させる種によって好適な分子量に違いがある
1290 ポリヌクレオチド ぽりぬくれおちど Polynucleotideポリヌクレオチドとは,ヌクレオチドが30個程度以上重合したポリマー
1291 ポリペプチド ぽりぺぷちど Polypeptideポリペプチドとは,アミノ酸残基が30個程度以上結合したポリマー。たん白質との区別は必ずしも明確でないが,最近は高次元構造をもつポリペプチドをたん白質と呼ぶ傾向にある
1292 ホルモン ほるもん hormoneホルモンとは,生物の代謝又は活動作用を微量で調節する生物体内で合成される有機物の総称。特定の細胞が内外からの情報に応じて生産・分泌し,体液を介して標的細胞に運ばれ,細胞膜のレセプターに結合して第2メッセンジャーの生産調節に関与するもの,又は,細胞内若しくは核内のレセプターと結合して作用するものがある
1293 マーカーレスキュウ まーかーれすきゅう marker rescue マーカーレスキュウとは,2種類の不完全ウイルスがそれらのゲノム同士の組換え又は再配列によって完全な感染性のあるウイルス粒子が回収される現象
1294 ミスセンス変異 みすせんすへんい missense mutation ミスセンス変異とは,突然変異によってコドンが変化して別のアミノ酸が取り込まれるような変異。アミノ酸が一つ置き代わるだけの変異なので一般に検出は難しいので,条件致死変異として検出する
1295 無菌状態 むきんじょうたい sterile condition 無菌状態とは,微生物がいない状態。殺菌・除菌によって達成できる。狭義には病原菌のいない状態を指す
1296 メディエーター めでぃえーたー mediater/messengerメディエーターとは,受容体とホルモンの結合によって発生した信号を伝達する物質。細胞内メディエーター又はメッセンジャーとも呼ぶ。cAMP,Ca2+などがある
1297 免疫 めんえき immunity免疫とは,生体の内部環境に外来性又は内因性の異物が存在したとき,それを排除しようとする機構。生物体が自己と非自己を識別して,非自己を排除する機構である。細胞性と体液性の二つがある
1298 免疫グロブリン めんえきぐろぶりん immunoglobulin免疫グロブリンとは,抗体とこれと構造上・機能上の関連性のあるたん白質の総称。イムノグロブリン (Ig) ともよばれ,IgG,IgM,IgA,IgE,IgDのクラスに分類される
1299 モノカイン ものかいん monokineモノカインとは,サイトカインの1種で,マクロファージが産生する生物学的活性をもった可溶性因子。インターロイキン-1,TNF,顆粒球・マクロファージコロニー刺激因子 (GM-CSF) などがその例
1300 ラジカル捕捉剤 らじかるほそくざい radical scavengerラジカル捕捉剤とは,短寿命のフリーラジカルと付加反応を起こし,不対電子が共鳴安定化され,比較的長寿命のフリーラジカルになるような不飽和結合をもつ反磁性化合物。ESRによるフリーラジカルの解析に使用される
1301 ラセミ化 らせみか racemizationラセミ化とは,熱・光又は酸・塩基などの作用で,光学活性物質の一部がその対掌体に変化することによって施光度を減少,又は,全く失う光学不活化
1302 リボソーム りぼそーむ ribosomeリボソームとは,たん白質とRNAからなるたん白質の合成の場となる細胞質内の顆粒。原核細胞では,沈降係数70Sの粒子で,50Sと30Sのサブユニットから成る。真核細胞では,80Sの粒子で,60Sと40Sのサブユニットからなる
1303 リポたん白質 りぽたんぱくしつ lipoproteinリポたん白質とは,脂質とたん白質の複合体の総称。広義には構造リポたん白質(細胞膜,ミトコンドリア膜など)と可溶性リポたん白質(血しょうリポたん白質,ミルクリポたん白質など)にわけられる。狭義には形態的に一定で,かつ一定の構成成分比をもつ可溶性蛋リポたん白質をいう
1304 リンフォカイン りんふぉかいん lymphokineリンフォカインとは,サイトカインの1種で,リンパ球が活性化されて放出する種々の生物学的活性をもった可溶性因子の総称。マクロファージ,リンパ球,好中球それぞれに作用するものが知られている。インターロイキン-2,-3,-4,インターフェロン-などがその例。
1305 レクチン れくちん lectinレクチンとは,自然界に広く分布する糖たん白質で,特異的な糖鎖構造を認識し,結合するたん白質の総称。ただし,免疫学的産物を除く。赤血球の血液型特異的凝集,ある種のガン細胞の特異的凝集,リンパ球の分裂促進,細胞毒性などを示す
1306 連鎖(遺伝子の) れんさ(いでんしの) linkage連鎖とは,同一染色体上の遺伝子群の結合。隣接する二つの遺伝子の間にはスペーサーがあり,完全な連鎖はまれであり,組換えがある頻度で起こる
1307 ロイコトリエン/LT ろいことりえん/ えるてぃ leukotrienes/LT ロイコトリエン/LTとは,分子中に三つの共役2重結合をもつ一群の化合物で,プロスタグラニジンと同じ経路によって合成される
1308 ワクチン わくちん vaccineワクチンとは,ある種の伝染病の予防又は治療のために使用される能動免疫源の諸形態の総称。病原性を弱めた弱毒生ワクチン,病原体を不活化した不活化ワクチンと病原体を含まず免疫を得るために必要な成分からなるコンポーネントワクチンがある

バイオ 関連 主なJIS規格 一覧

規格番号 規格名称 規格番号 規格名称
JIS K 0400-58-10水質-アルミニウムの定量-ピロカテコールバイオレット吸光光度法JIS K 2171バイオ再生重油
JIS K 3600バイオテクノロジー用語JIS K 3800バイオハザード対策用クラスⅡキャビネット
JIS K 6960プラスチック-高固形物濃度嫌気的消化条件での嫌気的究極生分解度の求め方-発生バイオガスの分析による方法JIS K 6961プラスチック-制御されたスラリー系における嫌気的究極生分解度の求め方-発生バイオガス量の測定による方法
JIS K 8294クリスタルバイオレット(試薬)JIS T 0330-1生体活性バイオセラミックス-第1部:多孔質バイオセラミックスの気孔構造の分析方法
JIS T 0330-2生体活性バイオセラミックス-第2部:多孔質バイオセラミックスの強度試験方法JIS T 0330-3生体活性バイオセラミックス-第3部:溶解速度試験方法
JIS T 0330-4生体活性バイオセラミックス-第4部:りん酸カルシウム骨ペーストの物理化学的特性の測定方法JIS T 5111歯科-歯科用ユニット給水管路内バイオフィルム処理の試験方法
JIS X 6320-11ICカード-第11部:バイオメトリクスを用いた本人確認JIS X 8101-1情報技術―バイオメトリック性能試験と報告―第1部:原則と枠組み
JIS X 8101-2情報技術―バイオメトリック性能試験と報告―第2部:テクノロジ評価とシナリオ評価の試験方法

日本産業規格の一覧

日本産業規格のアルファベット分類一覧を参照

機器・装置・システム、光学機器、家庭用機器

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