JIS Q 9091 品質マネジメントシステム-プラスチック再生材料-事業プロセスパフォーマンスに関する指針|最新規格|改正 更新情報

JIS Q 9091 品質マネジメントシステム-プラスチック再生材料-事業プロセスパフォーマンスに関する指針の規格 JISQ9091の基本・名称・用語・知識・JIS最新改正更新情報に関して解説!

品質マネジメントシステムとは,品質に関して組織を指揮し,管理するためのマネジメントシステム。略してQMS(Quality Management System)と呼ばれることがあり,国際貿易上の技術的障害とならないよう ISO/TC176によって開発されたQMSの規格であるISO 9001については,JIS 日本産業規格として発行しいる。

この規格は,自動車メーカー,家電メーカーとこれらの部品メーカー並びにこれらメーカーにプラスチック再生材料(ペレットなど)を提供する事業者を顧客として,プラスチック再生材料(ペレットなど)の提供を事業プロセスとする,ISO 9001:2015への適合性を認められた組織の品質マネジメントシステムのための追加指針。

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品質マネジメントシステム-プラスチック再生材料-事業プロセスパフォーマンスに関する指針 規格 一覧表

JIS Q 9091

品質マネジメントシステム-プラスチック再生材料-事業プロセスパフォーマンスに関する指針の一覧

最新 JIS Q9091 規格の詳細 更新日 情報

JIS Q 9091の最新の詳細や改正,更新日の情報!

JIS 改正 最新情報

JIS規格番号 JIS Q9091 JIS改正 最新・更新日
規格名称 品質マネジメントシステム-プラスチック再生材料-事業プロセスパフォーマンスに関する指針
英語訳 Quality management system-Recycled plastic materials-Guidelines for the performance of business processes
対応国際規格 ISO
主務大臣 経済産業 制定 年月日 2016年10月20日
略語・記号 No JISQ9091:2016

JIS規格「日本工業規格」は、2019年7月1日の法改正により名称が「日本産業規格」に変わりました。

適用範囲 [1]

この規格は,自動車メーカー,家電メーカーとこれらの部品メーカー並びにこれらメーカーにプラスチック再生材料(ペレットなど)を提供する事業者を顧客として,プラスチック再生材料(ペレットなど)の提供を事業プロセスとする,ISO 9001:2015への適合性を認められた組織1) の品質マネジメントシステムのための追加指針を示す。

この規格は,組織によるプラスチック再生材料の顧客要求事項の一貫した適合性の実現,プロセスパフォーマンス向上に向けたマネジメント,第二者による組織の要求事項へのパフォーマンスの適合性把握2),第三者による組織の品質マネジメントシステムの有効性の証明3) の際の識別2),教育又はコンサルティングに活用してもよい。

注記 この規格は自動車用途又は家電用途のプラスチック再生材料(ペレットなど)に限定しているが,他の用途でのプラスチック再生材料(ペレットなど)の事業プロセスでも,この規格を参考にしてもよい。

注1) 国際認定フォーラム(IAF)加盟の公益財団法人日本適合性認定協会(JAB)が認定した認証機関によって認証された組織がある。

  • 2) 組織の品質マネジメントシステムと事業プロセスとの統合に関する宣言書の例を,附属書Aに示す。
  • 3) 「証明」については,JIS Q 17000の5.2(証明)に定義がある。

引用規格 [2]

次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成する。これらの引用規格のうちで,西暦年を付記してあるものは,記載の年の版を適用し,その後の改正版(追補を含む。)は適用しない。西暦年の付記がない引用規格は,その最新版(追補を含む。)を適用する。

JIS C 9911 電気・電子機器の資源再利用指標などの算定と表示の方法

JIS C 9912 電気・電子機器のプラスチック部品の識別と表示

JIS K 6900 プラスチック-用語

JIS Q 9000:2015 品質マネジメントシステム-基本と用語

JIS Q 9001:2015 品質マネジメントシステム-要求事項

用語と定義 [3]

この規格で用いる主な用語と定義は,JIS C 9911,JIS C 9912,JIS K 6900とJIS Q 9000:2015による。

組織の状況 [4]

組織とその状況の理解 [4.1]

組織とその状況の理解は,JIS Q 9001:2015の4.1による。原料の調達(廃プラスチックの回収を含む。),選別,分解,洗浄,粉砕,組合せ,配合,造粒など,どのプロセスを対象にするか,どのような顧客を対象にするか,顧客との関係(下請け形又は独立形)などを考慮するとよい。

利害関係者のニーズと期待の理解 [4.2]

利害関係者のニーズと期待の理解は,JIS Q 9001:2015の4.2による。

4.1で明確にした組織の状況に対して,利害関係者がもつニーズと期待を明確にすることが望ましい。

品質マネジメントシステムの適用範囲の決定 [4.3]

品質マネジメントシステムの適用範囲の決定は,JIS Q 9001:2015の4.3による。

組織の製品とサービスをプラスチック再生材料としていることから,「製品とサービスの提供」という用語を「プラスチック再生材料(ペレットなど)の提供」に置き換えて,用いている。また,4.1と4.2を考慮して品質マネジメントシステムの適用範囲を決定する場合,事業プロセスとの統合に関して,組織が必要とする範囲の例を,附属書A~附属書Fに示す。

品質マネジメントシステムとそのプロセス [4.4]

JIS Q 9001:2015の4.4.1による。

JIS Q 9001:2015の4.4.2による。

リーダーシップ [5]

リーダーシップとコミットメント [5.1]

一般 [5.1.1]

一般は,JIS Q 9001:2015の5.1.1による。この規格の活用に当たって,JIS Q 9001:2015の5.1.1 c) を確実にするための事業プロセスの例を,附属書B~附属書Fに示す。

顧客重視 [5.1.2]

顧客重視は,JIS Q 9001:2015の5.1.2による。

方針 [5.2]

品質方針の確立 [5.2.1]

品質方針の確立は,JIS Q 9001:2015の5.2.1による。

品質方針の伝達 [5.2.2]

品質方針の伝達は,JIS Q 9001:2015の5.2.2による。

組織の役割,責任と権限 [5.3]

組織の役割,責任と権限は,JIS Q 9001:2015の5.3による。

計画 [6]

リスクと機会への取組み [6.1]

JIS Q 9001:2015の6.1.1による。 [6.1.1]

事業プロセスを考慮したリスクと機会の例を,附属書Bに示す。

JIS Q 9001:2015の6.1.2による。 [6.1.2]

品質目標とそれを達成するための計画策定 [6.2]

JIS Q 9001:2015の6.2.1による。 [6.2.1]

JIS Q 9001:2015の6.2.2による。 [6.2.2]

変更の計画 [6.3]

変更の計画は,JIS Q 9001:2015の6.3による。

支援 [7]

資源 [7.1]

一般 [7.1.1]

一般は,JIS Q 9001:2015の7.1.1による。

人々 [7.1.2]

人々は,JIS Q 9001:2015の7.1.2による。

インフラストラクチャ [7.1.3]

インフラストラクチャは,JIS Q 9001:2015の7.1.3による。

事業プロセスの対象となる設備の例を,附属書Cに示す。

プロセスの運用に関する環境 [7.1.4]

プロセスの運用に関する環境は,JIS Q 9001:2015の7.1.4による。

監視と測定のための資源 [7.1.5]

一般 [7.1.5.1]

一般は,JIS Q 9001:2015の7.1.5.1による。

測定のトレーサビリティ [7.1.5.2]

測定のトレーサビリティは,JIS Q 9001:2015の7.1.5.2による。

組織の知識 [7.1.6]

組織の知識は,JIS Q 9001:2015の7.1.6による。

プラスチック再生材料(ペレットなど)の適合を達成するための知識の例を,附属書D~附属書Fに示す。

力量 [7.2]

力量は,JIS Q 9001:2015の7.2による。

認識 [7.3]

認識は,JIS Q 9001:2015の7.3による。

コミュニケーション [7.4]

コミュニケーションは,JIS Q 9001:2015の7.4による。

文書化した情報 [7.5]

一般 [7.5.1]

一般は,JIS Q 9001:2015の7.5.1による。

作成と更新 [7.5.2]

作成と更新は,JIS Q 9001:2015の7.5.2による。

文書化した情報の管理 [7.5.3]

JIS Q 9001:2015の7.5.3.1による。 [7.5.3.1]

JIS Q 9001:2015の7.5.3.2による。 [7.5.3.2]

運用 [8]

運用の計画と管理 [8.1]

運用の計画と管理は,JIS Q 9001:2015の8.1による。

組織が宣言書【附属書 A参照】を作成する場合,プラスチック再生材料(ペレットなど)に関する顧客要求事項が明確化されている場合がある。

製品とサービスに関する要求事項 [8.2]

顧客とのコミュニケーション [8.2.1]

顧客とのコミュニケーションは,JIS Q 9001:2015の8.2.1による。

製品とサービスに関する要求事項の明確化 [8.2.2]

製品とサービスに関する要求事項の明確化は,JIS Q 9001:2015の8.2.2による。

JIS Q 9001:2015の8.2.2 b) の主張の際に,宣言書【附属書 A参照】を用いる場合は,JIS Q 9001:2015の7.5.3の管理が必要になる場合がある。

製品とサービスに関する要求事項のレビュー [8.2.3]

JIS Q 9001:2015の8.2.3.1による。 [8.2.3.1]

JIS Q 9001:2015の8.2.3.2による。 [8.2.3.2]

製品とサービスに関する要求事項の変更 [8.2.4]

製品とサービスに関する要求事項の変更は,JIS Q 9001:2015の8.2.4による。

製品とサービスの設計・開発 [8.3]

一般 [8.3.1]

一般は,JIS Q 9001:2015の8.3.1による。

設計・開発の計画 [8.3.2]

設計・開発の計画は,JIS Q 9001:2015の8.3.2による。

設計・開発のプロセスの例を,附属書Dに示す。

設計・開発へのインプット [8.3.3]

設計・開発へのインプットは,JIS Q 9001:2015の8.3.3による。

設計・開発の管理 [8.3.4]

設計・開発の管理は,JIS Q 9001:2015の8.3.4による。

設計・開発からのアウトプット [8.3.5]

設計・開発からのアウトプットは,JIS Q 9001:2015の8.3.5による。

設計・開発の変更 [8.3.6]

設計・開発の変更は,JIS Q 9001:2015の8.3.6による。

外部から提供されるプロセス,製品とサービスの管理 [8.4]

一般 [8.4.1]

一般は,JIS Q 9001:2015の8.4.1による。

管理の方式と程度 [8.4.2]

管理の方式と程度は,JIS Q 9001:2015の8.4.2による。

外部提供者に対する情報 [8.4.3]

外部提供者に対する情報は,JIS Q 9001:2015の8.4.3による。

製造とサービス提供 [8.5]

製造とサービス提供の管理 [8.5.1]

製造とサービス提供の管理は,JIS Q 9001:2015の8.5.1による。

プラスチック再生材料(ペレットなど)の提供における管理項目,品質特性などの例を,附属書Fに示す。

識別とトレーサビリティ [8.5.2]

識別とトレーサビリティは,JIS Q 9001:2015の8.5.2による。

例えば,ペレットなどの製品について,禁止物質含有管理が,原料の調達(廃プラスチックの回収を含む。)過程からトレーサビリティの要求事項となっている場合には,トレーサビリティを可能とするための文書化した情報【附属書 E参照】が必要となる。また,事業プロセスの中で,マテリアルバランスがトレーサビリティの要求事項となっている場合の,文書化した情報の例を,附属書Eに示す。

顧客又は外部提供者の所有物 [8.5.3]

顧客又は外部提供者の所有物は,JIS Q 9001:2015の8.5.3による。

保存 [8.5.4]

保存は,JIS Q 9001:2015の8.5.4による。

引渡し後の活動 [8.5.5]

引渡し後の活動は,JIS Q 9001:2015の8.5.5による。

変更の管理 [8.5.6]

変更の管理は,JIS Q 9001:2015の8.5.6による。

製品とサービスのリリース [8.6]

製品とサービスのリリースは,JIS Q 9001:2015の8.6による。

不適合なアウトプットの管理 [8.7]

JIS Q 9001:2015の8.7.1による。 [8.7.1]

JIS Q 9001:2015の8.7.2による。 [8.7.2]

パフォーマンス評価 [9]

監視,測定,分析と評価 [9.1]

一般 [9.1.1]

一般は,JIS Q 9001:2015の9.1.1による。

顧客満足 [9.1.2]

顧客満足は,JIS Q 9001:2015の9.1.2による。

分析と評価 [9.1.3]

分析と評価は,JIS Q 9001:2015の9.1.3による。

内部監査 [9.2]

JIS Q 9001:2015の9.2.1による。 [9.2.1]

JIS Q 9001:2015の9.2.2による。 [9.2.2]

マネジメントレビュー [9.3]

一般 [9.3.1]

一般は,JIS Q 9001:2015の9.3.1による。

マネジメントレビューへのインプット [9.3.2]

マネジメントレビューへのインプットは,JIS Q 9001:2015の9.3.2による。

マネジメントレビューからのアウトプット [9.3.3]

マネジメントレビューからのアウトプットは,JIS Q 9001:2015の9.3.3による。

改善 [1]

一般 [10.1]

一般は,JIS Q 9001:2015の10.1による。

不適合と是正処置 [10.2]

JIS Q 9001:2015の10.2.1による。 [10.2.1]

JIS Q 9001:2015の10.2.2による。 [10.2.2]

継続的改善 [10.3]

継続的改善は,JIS Q 9001:2015の10.3による。

附属書A (参考)宣言書の例

一般 [A.1]

特定の顧客に開示することを目的として組織[自動車メーカー,家電メーカーとこれらの部品メーカー並びにこれらメーカーにプラスチック再生材料(ペレットなど)を提供する事業者]が作成する宣言書の記載例を,表A.1に示す。記載する事項は,組織が必要とみなすもので,特定の顧客要求事項を含めてもよい。組織が必要とみなしても,特定の顧客要求事項がないと判断する場合は,記載を省略してもよい。

宣言書の記載例 [A.2]

当社は,表A.1の項目について宣言いたします(Ver.1.0 ○○○○年○月○日)。

適用範囲例1 本宣言書は,当社の次のプラスチック再生材料に適用します。

例① ○○向けプラスチック再生材料

例② ○○黒A-B-C-1(○%再生材料)

適用範囲例2 本宣言書は,JABが認定した認証機関からISO 9001:2015に基づく認証を受けた範囲内の,以下のプラスチック再生材料に適用します。

例① ISO 9001:2015に基づく認証を受けた範囲内の全プラスチック再生材料

例② ○○向けプラスチック再生材料

例③ ○○黒A-B-C-1(○%再生材料)

表A.1-宣言書の記載例
項目 宣言内容 文書化した情報の例
品質確認・ 出荷するペレットの品質確認を実施いたします。
・ 生産したペレット○ tを1ロットとして,サンプリングを行い,物性評価を行います。
・ 製品検査記録
・ ○ロットごとのサンプルの物性評価結果
品質の安定性・ ペレットのサンプルを○か月保管いたします。
・ アフターブレンドを行い,品質を安定化させます。
・ ミスカットペレットの混入を防ぎます。
・ 異物除去のためのメッシュサイズについて報告いたします。
・ サンプル保管記録
・ ブレンド後の抜取検査記録
・ ペレット外観検査記録
・ 使用したメッシュの使用頻度記録
・ 該当する製造記録
保管管理・ 原料と製品を社内の保管管理基準に基づき適正に保管しております。
・ 原料と製品の棚卸しを行います。
・ 社内保管管理基準書
トレーサビリティ管理 ・ 自動車メーカー,家電メーカーと部品メーカー向けにペレット販売を行う場合には,配合表から原料由来が明らかとなるような管理をいたします。
・ 年間の製造におけるマテリアルバランスを管理しております。
・ 特定の顧客に対する原料由来をトレースすることができる社内管理資料
・ 表E.1~表E.3のマテリアルバランスの管理表
再生材利用率 ・ 顧客に提供するペレットなどのプレコンシューマ/ポストコンシューマ材の利用率を明らかにいたします。 ・ ペレットなどの原料中,再生材の割合を示す記録
禁止物質管理 ・ ペレットを製造する際に,使用する投入原料における禁止物質a) の含有がないことを○ロットごとのサンプリング検査によって確認いたします。
・ 出荷前のペレットを製造ロットごとの無作為サンプリング検査によって確認いたします。
・ 使用する原料に関する禁止物質に関する分析結果記録
・ 出荷する製品に関する禁止物質に関する分析結果記録
安定供給 ・ 安定供給ができる体制を整えます。 ・ 原料の安定供給を示す社内管理文書
測定器の校正頻度 ・ 社内測定器の校正頻度を○か月に1回実施いたします。 ・ 校正記録
ペレットなど製造量当たりの二酸化炭素排出量 ・ 原料受入れ【表F.1参照】から製品検査【表F.1参照】までの,ペレット1 t当たりの二酸化炭素排出量の試算結果は,○ kgです。・ 二酸化炭素排出量の算定根拠資料(バウンダリーの根拠資料を含む。二酸化炭素排出量の試算に当たっては,ISO/TS 14067:2013[2]で規定されるカーボンフットプリントの算定方法に準拠することが望ましい。)
ペレットなど製造量当たり水消費量 ・ 原料受入れ【表F.1参照】から製品検査【表F.1参照】までの,ペレット1 t当たりの水消費量の試算結果は,○ kgです。 ・ 水消費量の算定根拠資料(バウンダリーの根拠資料を含む。水消費量の試算に当たっては,ISO 14046:2014[1]で規定されるウォーターフットプリントの算定方法に準拠することが望ましい。)
コンプライアンス ・ 当社は,代表取締役社長を最高責任者とし,最高情報セキュリティ責任者以下,組織ごとに責任者を設置し,情報セキュリティ体制を構築しています。
・ 廃棄物の処理と清掃に関する法律に基づく必要な許認可を取得し,排出する廃棄物の保管基準などを遵守しております。
・ 体制図
・ 再委託している場合には,委託先の事業の許可証の写しの保管
・ 保管基準が満たされているかを確認するための文書化した情報
保険 ・ 建物,設備,その他資産に関する火災保険などに加入しております。
・ 従業員の損害賠償責任保険に加入しております。
・ 加入している保険証書
注a) 例えば,ELV指令,RoHS指令とREACH規則(制限物質)などの対象物質がある。

附属書B (参考)リスクと機会の例

6.1.1に基づくリスクと機会の例を,表B.1に示す。

なお,日常管理活動として進める場合には,JIS Q 9026[1]を参照するとよい。

表B.1-リスクと機会の例
項目 リスクと機会
品質確認(例:異物確認の場合) [1] ・ 不十分な場合,返品リスクがある。
・ 管理レベルを向上させることによって,クレームが減少し,新たな販路が拡大できる。
保管管理(例:原料の識別管理) [2] ・ 不十分な場合,禁止物質含有,異物混入などのおそれがある。
・ 原料を適正に保管することによって,製品品質への影響を最小限にすることができる。
トレーサビリティ管理 [3]・ 不十分な場合,不適合品発生時に問題ロットを特定できず,不適合製品のロット範囲が拡大するおそれがある。
・ 高いトレーサビリティを要求する顧客との取引が拡大する。
再生材利用率管理 [4]・ 誤った再生材利用率の開示により,再生材利用を訢求する顧客の損害を拡大させるおそれがある。
・ 再生材利用率を定めた顧客との取引が拡大する。
禁止物質管理 [5]・ 不十分な場合,禁止物質混入により,取引停止のおそれがある。
・ 法規制がある自動車,家電部品への販売が拡大する。
安定供給 [6]・ 原料確保ができず供給不能となり,取引停止のおそれがある。
・ 再生材を大量使用する自動車,家電部品への販売が拡大する。
測定器の精度確保 [7]・ 校正頻度が低く精度確保がされず,不適合品発生のおそれがある。
・ 管理レベルを向上させることによって,クレームが減少し,新たな販路が拡大できる。
ペレットなど製造量当たりの二酸化炭素排出量 [8]・ 製品のカーボンフットプリントを算出しようとする自動車メーカー,家電メーカーとこれらの部品メーカーへの販売が拡大する。
ペレットなど製造量当たり水消費量 [9]・ 製品のカーボンフットプリントを算出しようとする自動車メーカー,家電メーカーとこれらの部品メーカーへの販売が拡大する。
自社操業に関するコンプライアンス [10]・ 法令違反により,取引停止のおそれがある。
保険 [11]・ 不慮の事故における経済的な損失を緩和することができる。

附属書C (参考)インフラストラクチャの例

7.1.3に基づくインフラストラクチャの例を,表C.1に示す。外部のインフラストラクチャを活用する場合は,8.4による。

表C.1-インフラストラクチャの例
JIS Q 9001:2015の7.1.3の注記による分類 インフラストラクチャの例
a) 建物と関連するユーティリティ工場建屋
受電設備
水資源受入れ(地下水)
ストックヤード
b)設備。ハードウェアとソフトウェアを含む。トラックスケール
保管設備(原料と中間製品)
選別設備
粗破砕設備
金属除去設備
選別設備(近赤外線選別,比重選別など)
粉砕設備
洗浄設備
乾燥設備
排水処理設備
混合(ブレンド)設備
溶融固化(インゴット製造)設備
ペレットなど製造設備
切断設備
混合(アフターブレンド)設備
試験検査設備(次の物性の試験検査用途に用いる設備)
密度【JISK7112参照】
衝撃強さ【JISK7161規格群参照】
メルトマスフローレイト【MFR)又はメルトボリュームフローレイト(MVR)8【JISK7161規格群参照】
引張ひずみ【JISK7161規格群参照】
引張強さ【JISK7251参照】
曲げ強さ【JISK7251参照】
曲げ弾性率【JISK7251参照】
水分含有率(カールフィッシャ滴定法と乾燥減量法)(JISK7251参照)
硬度【ロックウェル)【JISK7191規格群参照】
荷重たわみ温度【JISK7191規格群参照】
ぜい【脆)化温度(JISK7216参照】
蛍光X線分析【JISK0119参照】
灰分【JISK7250規格群参照】
NMR(核磁気共鳴)分析(組成の分析)
促進耐候性
FT-IR【フーリエ変換形赤外分光】分析(組成の分析)【JISK0117参照】
金属探知
c) 輸送のための資源 フォークリフト
天井クレーン
トラック
d) 情報通信技術生産管理システム
出荷管理システム
在庫管理システム
経理システム

附属書D (参考)プラスチック再生材料の設計・開発プロセスの例

8.3.2に基づくプラスチック再生材料の実現を確実にするための設計・開発プロセスの例を,表D.1に示す。既存の製品実現からの変更点が顧客要求に基づく場合は,8.3.6による。

表D.1-プラスチック再生材料の設計・開発プロセスの例
設計・開発のフロー実施事項備考
新規の引き合い顧客要求事項の明確化
原料確保見通しの確認
スケジュールの見積り
費用の見積り
設計・開発の計画
受注可否の検討収益性の検討
安定供給の検討
生産計画への反映の検討
禁止物質含有管理の対応可否の確認と納期への対応
可否の確認
設計・開発の計画 設計開発計画の策定設計スケジュールの確認
開発スケジュールの確認
設計・開発の計画 試作の発注
顧客要求物性に対応した配合設計
設計・開発のインプット 試作の審査技術責任者による配合設計の妥当性の検証
営業管理責任者による配合による収益の妥当性の検証
設計・開発のレビュー 試作
試作条件書作成

試作品規格発行
原料の手配
工程検査,製品検査(合否判定)
試作品原料のブレンド
試験片による物性確認
技術責任者による試作結果の検証
設計・開発の検証 顧客評価顧客における物性試験の確認
顧客における成形試験の確認
顧客におけるその他付帯条件の確認
設計・開発の妥当性確認 量産に向けた生産計画
製造条件の検証
製品検査結果の検証
生産計画への反映
最適化検討
設計・開発の変更
量産・売買契約締結規定に基づいたサンプリングと品質管理
顧客要求物性の達成
設計・開発のアウトプット

附属書E (参考)トレーサビリティに必要な文書化した情報の例

マテリアルバランスを行う場合の例を,表E.1~表E.3に示す。ペレットなどから原料までのトレーサビリティを考慮する場合,表E.1の項目を参考としてもよい。組織が,マテリアルバランスの年間管理をするためのカテゴリ,とカテゴリごとのインプットとアウトプットとの例を表E.2に示す。マテリアルバランスは,原料の入荷,製品の出荷と副産物の管理【表E.3参照】を目的としている。

また,禁止物質含有管理に関する例を次に示す。

  • a) 顧客要求に基づく管理の例 禁止物質の含有リスクの評価を実施した上で,製品の管理内容,管理基準などを明確にする。
  • b) 禁止物質の含有リスクの評価の例 禁止物質の含有リスクを構成材料の由来から想定し評価する。
  • c) 管理内容と管理基準の項目の例
  • 管理内容:禁止物質を測定
  • 管理基準の項目:対象物質,判定基準値,サンプル数,ロット単位,頻度など
表E.1-トレーサビリティの例
材料カテゴリ項目管理項目文書化した情報の例備考
原料 ポストコンシューマ材料の受入れ 購入伝票,サプライヤ名,運搬事業者に関する情報(社名,搬入台数),搬入量,カテゴリ(各社決定),荷姿,搬入番号,マニフェスト情報(廃棄物の場合),禁止物質含有情報(要求事項となっている場合),受入検査で決定された社内ランク購入伝票,計量伝票,マニフェストの写し
プレコンシューマ材料の受入れ購入伝票,サプライヤ名,運搬事業者に関する情報(社名,搬入台数),搬入量,カテゴリ(各社決定),荷姿,搬入番号,禁止物質含有情報(要求事項となっている場合) 購入伝票,計量伝票
ペレットなど(バージン材料を含む。)の受入れ 購入伝票,サプライヤ名,運搬事業者に関する情報(社名,搬入台数),搬入量,カテゴリ(各社決定),荷姿,搬入番号,禁止物質含有情報(要求事項となっている場合)購入伝票,計量伝票,製品情報(物性,ポストコンシューマ材料比率) ペレットなどを想定
原料の加工委託品の受入れ(原料所有権は,事業者) 加工委託伝票,加工内容,加工委託量,加工量,加工物のカテゴリ名(各社決定),荷姿,加工委託番号 加工委託伝票,計量伝票 減容物(だんご)の加工委託を含む
副資材 添加材,副資材購入伝票,仕入先名,仕入れ量,カテゴリ(各社決定),荷姿,搬入識別番号,禁止物質含有情報(要求事項となっている場合) 購入伝票,計量伝票 製品
中間原料 搬出伝票,運搬業者に関する情報(社名,搬出台数),搬出量,カテゴリ(各社決定),荷姿,搬出識別番号 搬出伝票,計量伝票
ペレット搬出伝票,運搬業者に関する情報(社名,搬出台数),搬出量,カテゴリ(各社決定),荷姿,搬出識別番号 搬出伝票,計量伝票
表E.2-マテリアルバランスの例
項目月間重量(t)文書化した情報の例
リサイクル工程 インプット 自社で定めた原料識別,カテゴリの品目名 社内計量伝票,仕入れ伝票
(その他)
アウトプット 自社で定めた製品品目名 社内計量伝票,製造管理表
製造プロセスから発生する残さ(渣) 社内計量伝票,マニフェスト伝票
転売する中間製品 社内計量伝票,販売伝票
(その他)
項目 月間重量(t) 文書化した情報の例
コンパウンド工程 インプット 自社で定めた原料識別,カテゴリの品目名 社内計量伝票,仕入れ伝票
添加剤名 社内計量伝票
(その他)
アウトプット 自社で定めた製品品目名 社内計量伝票,製造管理表
製造プロセスから発生する残さ(渣) 社内計量伝票,マニフェスト伝票
(その他)
表E.3-製造プロセス以外の副産物の例
項目管理項目文書化した情報の例備考
原料の転売 販売伝票,販売先名,販売量,原料カテゴリ(各社決定),荷姿,搬出識別番号
残さ(渣)などの処理 搬出伝票,マニフェスト情報,委託先名,収集運搬業者に関する情報(社名,許可番号,搬出台数),搬出量,カテゴリ(各社決定),荷姿,搬出識別番号 搬出伝票,マニフェストの写し,計量伝票 異物など廃棄物処理される残さ(渣)を対象
減容物(だんご) 社内管理伝票,製造記録 社内管理伝票,再投入記録簿
選別後の資源売却 搬出伝票,運搬業者に関する情報(社名,搬出台数),搬出量,カテゴリ(各社決定),荷姿,搬出識別番号 搬出伝票,計量伝票

附属書F (参考)製造実現の管理の例

8.5に基づく製造実現の管理について,ロット管理を例として,表F.1に示す。

表F.1-製造実現の管理の例
工程a) 管理単位b) 管理項目 品質特性
原料受入れc)受入れロット色,形状,廃棄物の有無(運搬費含めて有価物かどうか。),破砕の場合の粒径,由来,搬入量(ポストコンシューマ材料,プレコンシューマ材料),搬入日,搬入先情報,運送会社の情報,禁止物質含有管理対象原料・管理非対象原料,受入れ品目ごと又は最低○tごとの物性評価,禁止物質含有測定色,形状,粒径
原料識別受入れロットプレコンシューマ材料
工程内ロス材(PP,PE,PS,ABS,PET,その他),未利用製品未破砕品・粉砕品(PP,PE,PS,ABS,PET,その他,混合),バージンロットアウト品(PP,PE,PS,ABS,PET,その他),禁止物質含有管理対象原料・管理非対象原料
ポストコンシューマ材料
プラスチック製容器包装分別基準適合物,製品プラスチックd),フィルムロール,フィルム圧縮品,コンテナ未破砕品・粉砕品,パレット粉砕品,その他硬質プラスチック未破砕品・粉砕品,禁止物質含有管理対象原料・管理非対象原料
バージン材料
PP,タルク入りPP,PE,PS,ABS,PET,その他の樹脂
原料区分(預かり原料/自社原料,禁止物質含有管理対象原料・管理非対象原料),荷姿
原料保管ロット保管場所,屋内保管面積,屋外保管面積,原料区分(預かり原料,自社原料),禁止物質含有管理対象原料・管理非対象原料),荷姿
原料払出製造ロット払出し指示との一致,荷姿,禁止物質含有管理対象原料・管理非対象原料
原料からの異物除去製造ロット手選別,金属除去(磁選別,メタルソーター,渦電流選別,比重分離),その他異物除去方法による異物除去異物の有無とその内容,数量
原料破砕製造ロット造粒機に投入するために必要な粒径,設備能力,生産実績形状,寸法
原料洗浄製造ロット洗浄度合い
比重分離製造ロット残さ(渣)の管理質量
原料脱水・乾燥製造ロット手にプラスチックが付着しないこと
造粒前ブレンド製造ロット所定の計量,配合
混合原料造粒製造ロット吐出量,設定温度
異物除去製造ロットメッシュ目開き,メッシュ交換頻度
カッティング製造ロットペレットの形状,大きさ,粉が入らないこと(特にPS),回転数外観
注記1 試験片の作成と特性の測定について,ISO 18263-2[20] を参考にできる場合がある。
注記2 PPとPEの混合リサイクル材の呼称方式について,ISO 18263-1[19] とJIS K 7390-1[14] を参考にできる場合がある。
注記3 禁止物質含有管理が必要な場合は,禁止物質による原料の汚染防止のための各製造工程で用いる設備,収納容器の清浄度を確認する(例 洗浄,端切り,残留物なしの確認)。
注記4 品質確保,禁止物質含有管理の観点から,必要に応じて,原料破砕,原料洗浄,造粒前ブレンド,アフターブレンドの工程前又は工程後に,均質化プロセスを実施する。

a) 工程の順番と必要な工程はQC工程表に基づき,組織によって異なる。
b) ロットの決め方は,組織によって異なる。
c) 8.4.1でトレーサビリティが要求事項になっている場合は,管理項目にトレーサビリティを含め品質特性を規定し,8.5.2を参照する。
d) 一般廃棄物に含まれるプラスチック廃棄物のうち,容器包装リサイクルの対象となっていないものを総称する。
e) 密度,衝撃強さ,MFR又はMVR,引張ひずみ,引張強さ,曲げ強さ,曲げ弾性率,水分率,硬度,荷重たわみ温度,ぜい(脆)化温度,蛍光X線分析,灰分とFT-IR分析については,参考文献参照。

品質マネジメント関連 主なJIS規格 一覧

規格番号 規格名称
JISQ10001品質マネジメント-顧客満足-組織における行動規範のための指針の規格
JISQ10002品質マネジメント-顧客満足-組織における苦情対応のための指針
JISQ10003品質マネジメント-顧客満足-組織の外部における紛争解決のための指針
JISQ10019品質マネジメントシステムコンサルタントの選定とそのサービスの利用のための指針
JISQ13485医療機器-品質マネジメントシステム-規制目的のための要求事項
JISQ17021-3適合性評価-マネジメントシステムの審査と認証を行う機関に対する要求事項-第3部:品質マネジメントシステムの審査と認証に関する力量要求事項
JISQ9000品質マネジメントシステム-基本と用語の規格
JISQ9001品質マネジメントシステム-要求事項の規格
JISQ9002品質マネジメントシステム-JIS Q 9001の適用に関する指針
JISQ9004品質マネジメント-組織の品質-持続的成功を達成するための指針
JISQ9005品質マネジメントシステム-持続的成功の指針
JISQ9091品質マネジメントシステム-プラスチック再生材料-事業プロセスパフォーマンスに関する指針
JISQ9100品質マネジメントシステム-航空,宇宙と防衛分野の組織に対する要求事項

用語、要求事項、パフォーマンス改善、監査、プロジェクトマネジメント、顧客満足、コンサルタント、セクター別の適用〔医療/航空宇宙/計測/プラスチック再生材料〕、適合性評価〔認定/マネジメントシステム認証/自己適合宣言〕

ポンプ〔用語/試験方法/製品/技術仕様〕、送風機・圧縮機〔用語/試験方法/製品〕、真空機器〔用語/試験方法〕、その他

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