JIS H 7009 最新規格 ポーラス金属用語|JIS規格 一覧|改正 更新情報|制定

JIS H 7009 ポーラス金属用語の規格 JISH7009の基本・名称・用語・構造 ,プロセス ,共通特性,力学特性,熱的特性・知識・JIS最新改正更新情報に関して解説!

JIS H7009:2016の規格は,ポーラス金属及びその応用に関する主な用語について規定。

ポーラス金属用語 規格 一覧表

JIS H 7009

ポーラス金属用語の一覧

最新 JIS H7009 規格の詳細 更新日 情報

JIS H 7009:2016の最新の詳細や改正,更新日の情報!

JIS 改正 最新情報

JIS規格番号 JIS H7009 JIS改正 最新・更新日 2016年03月22日
規格名称 ポーラス金属用語
英語訳 Glossary of terms used in porous and cellular metals
対応国際規格 ISO
主務大臣 経済産業 制定 年月日 2008年09月20日
略語・記号 No JIS H7009:2016
ICS 01.040.77,77.120.99JISハンドブック

JIS規格「日本工業規格」は、2019年7月1日の法改正により名称が「日本産業規格」に変わりました。

適用範囲 [1]

この規格は,ポーラス金属とその応用に関する主な用語(以下,用語という。)について規定する。

分類 [2]

用語の分類は,次による。

なお,ポーラス金属をその製造プロセスと構造によって分類した表を,附属書Aに示す。

  • a) 構造
  • b) プロセス
  • c) 特性
  • 1) 共通特性
  • 2) 力学特性
  • 3) 熱的特性

用語と定義 [3]

用語と定義は,次による。

a) 構造

【 表 1 】
番号用語詳細・説明英語(参考)
1001 ポーラス金属 多数の気孔を含み,その気孔を積極的に有効利用する金属。多孔質金属ともいう。一般に数μmから数cmの気孔径をもつporous metal
1002 ロータス金属 多数の細長い気孔が同一方向に配列しているポーラス金属lotus metal
1003 発泡金属 ガスの発泡現象を利用して製造した多数の気泡をもつ金属。ポーラス金属の一種で,金属フォームともいう。また,多孔質樹脂の骨格表面に金属を被覆し,その後,樹脂だけを焼失させて発泡状の金属骨格を形成させた材料を発泡金属と呼ぶこともあるmetal (lic) foam, foamed metal
1004 金属スポンジ 三次元の網状に連続する金属線で構成された材料。ポーラス金属のうち,気孔率の比較的大きいものmetal sponge
1005 網状構造 三次元的に連結する網状の骨格に囲まれた気孔をもつ構造network structure
1006 多孔質体 多数の気孔を含む固体物質又は構造体。多孔質体には,ポーラス金属のほか,不規則な気孔を含む多孔質ガラス,活性炭,規則的な気孔をもつゼオライトなどがあるporous material, porous structure
1007 気孔 材料の内部に存在する空隙pore, cavity
1008 セル りょう(稜)(エッジ)又は面(フェース)も含め一つの気孔を構成する空間領域。多孔質体を構成する要素。材料中に少量しか含まれない欠陥と気孔は,明確なりょう(稜)と面をもたないため,セルには含めないcell
1009 セル構造体 多数のセルから成る構造体cell structured material, cellular solid, cell structure, cellular metal
1010 気孔と気孔とを隔てる壁。セルを囲む壁面。セル膜ともいう
セル壁

1010の図

cell membrane, cell wall, face
1011 スキン ポーラス金属の外表面で気孔が存在しない領域skin
1012 りょう(稜) セル構造のセル壁を縁取る部分 (1010の図 参照)edge
1013 節点 複数のりょう(稜)が集まる交点の部分 (1010の図 参照)junction, node
1014 骨格太さ セル空間を囲むりょう(稜)(骨格)を形作る骨の部分の太さ
骨格太さ

1014の図

skeleton thickness
1015 セル寸法 セルの大きさcell size
1016 セル形態 形状,大きさ,割合などセルの幾何学的形態cell topology, cell morphology, cell type
1018 異方性気孔 形状の異方性をもつ気孔。

注記例えば,ロータス金属における細長い気孔などが挙げられる。

異方性気孔では,気孔の長軸方向とその垂直方向とでは,性質と気孔の断面形状が異なる
anisotropic pore
1019 気孔傾き角 異方性気孔をもつポーラス金属において,基準方向と気孔の長軸方向との成す角度。異方性気孔をもつポーラス金属を圧縮又は引張試験に供する場合,試験力の方向を基準方向とし,それと気孔の長軸方向との成す角度とする。また,熱伝導率測定の場合は,熱流方向を基準方向とするinclination angle
1020 気孔径 気孔の直径。異方性気孔の場合は,長軸方向が垂直となる断面の気孔の直径pore diameter
1021 気孔寸法 気孔の大きさ。一般には,気孔径を用いるpore size
1022 気孔長さ 異方性気孔の長軸方向の長さpore length
1023 気孔アスペクト比 異方性気孔形状における気孔長さと気孔径との比。ロータス金属に含まれる気孔では,図のように気孔径に対する気孔が伸びた方向の長さの比
気孔アスペクト比

1023の図

aspect ratio, pore aspect ratio
1024 独立気孔 隣接する気孔との間が貫通していない気孔。ポーラス金属における気孔の存在形態の一つであり,独立気泡ともいう。

注記 2 JIS Z 2500では,表面に通じていない気孔として,閉鎖気孔を定義している

closed pore, closed cell
1025 開放気孔 表面に通じている気孔open pore, open cell
1026 連通気孔 隣接する気孔同士が互いに連結している気孔。貫通気孔を指す場合が多い。connected pore, open pore, open cell
1027 貫通気孔 気孔のうち,ポーラス金属の表面から裏面までつながっていて,流体が透過できる気孔permeable pore, permeable cell
1028 かさ体積 独立気孔,開放気孔など,全ての気孔を含めたポーラス金属の体積。セル構造体の表面をろうなどで覆って水中に浸せき(漬)し,排除された水の質量を量る方法,立方体,直方体,円柱などの単純な形状に切り出して,縦・横,又は直径と高さをノギスなどで計測する方法などによって体積を算出するbulk volume
1029 見掛体積 独立気孔と連通気孔を含めたポーラス金属の体積。開放気孔を含めない体積をいう。表面に開放気孔を含んだまま水中に浸せき(漬)し,排除された水の質量から算出するapparent volume
1030 かさ密度 質量をかさ体積で除した値bulk density
1031 見掛密度 質量を見掛体積で除した値apparent density
1032 相対密度 ポーラス金属のかさ密度とそれと同一組成で気孔のない材料の密度との比。密度比ともいうrelative density
1033 気孔率 かさ体積に対する気孔の体積の比率。体積百分率で表すporosity, pore fraction, pore volume fraction
1034 貫通気孔率 かさ体積に対する貫通した気孔の体積の比率。体積百分率で表す penetrated porosity
1035 比表面積 開放気孔の内面も含めた全表面積を質量で除した値relative surface area
1036 中空金属球, MHS 内部に独立気孔をもつ金属球。中空金属球成形体の一要素metallic hollow sphere
1037 中空金属球成形体, MHS成形体 多数の中空金属球を接合した構造物。中空金属球積層体ともいう metallic hollow sphere structure
1038 サンドイッチ構造 板材の間にポーラス金属を挟んでサンドイッチ状になった構造sandwich structure
1039 サンドイッチパネル 板材の間にポーラス金属を挟んでサンドイッチ構造に成形したパネルsandwich panel, sandwich foam
1040 クローズドセル型構造 ポーラス金属から成る構造体のうち,セルの境界に固体があり,セル同士が互いに分離されて独立気孔だけで構成されているもの。closed cell structure
1041 オープンセル型構造 ポーラス金属から成る構造体のうち,セル構造を構成する固体がセルのりょう(稜)部に集中し,連通気孔又は貫通気孔だけで構成されたもの。open cell structure
1042 ロータス型構造 ポーラス金属の構造のうち,多数の細長い気孔が同一方向に配列されているもの。lotus structure
1043 複合気孔型構造 ポーラス金属から成る構造体のうち,独立気孔と連通(貫通)気孔とで構成されたもの。combined cell structure

b) プロセス

【 表 2 】
番号用語詳細・説明英語(参考)
2001 鋳造法 鋳型に溶融金属を鋳込み,凝固によって製品を得る方法。

注記ロータス金属の製造では,金属を溶解して鋳型に注入し,凝固時の温度降下と固相の晶出に伴うガス溶解度の減少を利用してガスを発生させ,気泡を形成させる。

また,溶湯発泡法 (2008 参照)では,溶融した金属に発泡剤を投入して鋳型に注入し,発泡剤の分解によって生じるガスで気泡を形成させる
casting process, casting route
2002 精密鋳造法 製品模型をワックス又は樹脂で作製し,造型した後,ワックス又は樹脂を溶かし出して作製した鋳型を用いて鋳造を行う方法。

注記寸法精度と表面の滑らかさが優れている。

オープンセル構造体の製造に利用する
investment casting process
2003 連続鋳造法 一般に,鋳型を用いて溶融金属を連続的に凝固させながら一方向に引き出して長尺の鋳造品を製造する方法。

注記ロータス金属の場合は,ガスを溶解させた溶融金属を鋳型に注ぎ込んで凝固させると同時に,連続的に鋳型から引き出して長尺のロータス金属を製造することができる

continuous casting process
2004 ガス溶解度差利用法 固相と液相とでガスの溶解度差がある場合,溶融金属が凝固するときに,固溶しきれないガスが気孔を形成することを利用してポーラス金属を製造する方法。

注記ロータス金属の製造に用いる

fabrication method through gas solubility gap
2005 熱分解反応法 ガス元素を含む化合物粉末を溶融金属に添加してガス原子を溶解させた後に凝固させることによって,固溶しきれないガスが気孔を形成することを利用するポーラス金属の製造法thermal decomposition method
2006 高圧ガス法 高圧ガス雰囲気下で溶融金属にガス原子を溶解させた後に凝固させることによって,固溶しきれないガスが気孔を形成することを利用するポーラス金属の製造法high pressure gas method, pressurized gas method
2007 MHSガス吹込成形法 粘性の大きい金属粉スラリーに高圧のガスを吹き込んで製造した中空金属球を焼結して,複合気孔型の成型体を製造する方法。

注記 1 MHSは,中空金属球 (1036 参照)の略称。

MHS fabrication method by gas blowing into molten metal
2008 溶湯発泡法 溶融金属に発泡剤を投入して直接発泡させ,凝固することによって,独立気孔をもつポーラス金属を製造する方法direct foaming in melt method
2009 直接ガス吹込法 溶湯内に注入管を介してガスを吹き込み,泡立てた状態で凝固させてポーラス金属を製造する方法melt gas injection method
2010 一方向凝固法 溶融金属を一方向の温度勾配下で一定の方向に凝固させ,異方性気孔を生じさせる方法。

注記ロータス金属の場合,温度勾配の向きを制御することによって,特定の凝固方向と気孔形成方向とを変化させ,棒の長手方向に対して垂直な半径方向に気泡を成長させることができる

unidirectional solidification, directional solidification method
2011 連続帯溶融法 金属棒の一部分を溶融させ,その溶融部分を一端から他端まで移動させることによって,局部的な溶融・凝固を棒の長手方向に連続的に生じさせる方法。

注記単に「帯溶融法」ともいう。

一般に金属棒の中の不純物を他端に濃縮させて金属の純度を高めるのに用いられる。ロータス金属の製造法にも応用する
continuous zone melting method
2012 粉末法 金属粉末を原料としてポーラス金属を製造するプロセスの総称。特に金属粉末と発泡剤,又は金属粉末と不活性ガスとをそれぞれ混合し,圧縮・固化によってプリカーサ (2048 参照)を成形した後,加熱,発泡させてポーラス金属を製造するプロセスpowder metallurgical process, powder metallurgical route
2013 圧粉体 粉末の圧縮・固化成形体。

注記ポーラス金属製造の場合は,金属粉末と発泡剤粉末との混合粉を圧縮成形する場合が多い

compact, green compact
2014 反応焼結法 異種粉末同士,又は粉末と雰囲気ガスとを焼結過程中に反応させる焼結法。焼結体内部に気孔を積極的に残留させることによるポーラス金属の作製方法。

注記Al-Ti,Al-Niなどのポーラス金属の製造に利用する

reaction sintering method
2015 燃焼合成法 化学反応によって金属間化合物などを生成する原料粉末を混合し,圧縮成形によって圧粉体とした後,その一端を加熱して反応を起こさせ,その反応熱によって多端に向かって連続的に合成反応を進行させる方法。ポーラス金属の焼結体を製造することができる。

注記一般に,着火後は外部からの加熱を必要としない

combustion synthesis process
2016 スラリー発泡法 発泡剤を添加した粘性の大きい金属粉スラリーを発泡させ,乾燥した後,焼結してポーラス金属を製造する方法。 注記 発泡剤としてペンタン,ヘキサンなどを使用するslurry foaming method, slurry applying method
2017 スラリー塗布法 金属粉スラリーを発泡樹脂表面に塗布し,加熱して発泡樹脂を除去することによってポーラス金属を製造する方法slurry coating method
2018 ガス封入法 金属粉末を不活性ガスとともに容器に封入し,加圧焼結・熱間押出しなどによって固化成形した後,これを再び加熱し,ガスの膨張を利用することによって,ポーラス金属を製造する方法gas entrapment method
2019 スペーサ 金属粉末を焼結してポーラス金属を製造する場合に,後工程で除去されて空隙を生じさせることを目的とする添加物spacer
2020 スペーサ法 スペーサを用いてオープンセル型構造体のポーラス金属を製造する方法spacer method, space holder method
2021 MIM法 MIM材料(金属粉末とバインダーとの混合物)とスペーサとを混合し,射出成形をした後,焼結又は溶媒を用いて樹脂を除去することによって,オープンセル型構造体のポーラス金属を製造する方法metal injection molding method
2022 金属繊維焼結法 金属繊維の束を焼結することによって,オープンセル型構造体のポーラス金属を製造する方法metal fiber sintering method
2023 MHS焼結法 多数の発泡スチレン球に金属粉スラリーをコーティングした後,焼成してスチレンを分解させて中空金属球とし,それを焼結して中空金属球成形体を製造する方法MHS sintering method
2024 気泡 溶融金属に溶解していたガス又は融液に吹き込まれたガスによって発生する泡状の空洞bubble
2025 泡まつ(沫) 多数の気泡が互いに薄い液膜,固体膜などを介して接触し,集合している状態foam
2026 分散気泡 液体又は固体の中に分散している気泡dispersed bubble
2027 気泡膜 一つ一つの気泡を取り巻いている膜bubble membrane
2028 気泡成長 発泡過程において,小さな気泡同士が合体して又は気泡に新たなガスが吸収されて,大きな気泡となる現象bubble coalescence
2029 気泡安定性 気泡が長い時間安定して存在する性質foam stability
2030 気泡崩壊 気泡がつぶれて,原形がなくなる現象bubble collapse
2031 ドレナージ 発泡金属製造時に,気泡を包む液膜が重力によって流下する現象 drainage
2032 発泡剤 加熱することによって分解し,ガスを発生させる材料。発泡体の製造に用いるfoaming agent
2033 無機発泡剤 金属水素化物,炭酸塩などの無機系の化合物から成る発泡剤。主として金属などの融点が比較的高い材料の発泡に使用するinorganic foaming agent, inorganic blowing agent
2034 有機発泡剤 有機系の化合物から成る発泡剤。主としてゴム,プラスチックなどの低融点材料の発泡に使用するorganic foaming agent
2035 発泡樹脂 多数の気孔を含む高分子樹脂。発泡金属などを製造するためのテンプレートとして使用することができ,ポリウレタンなどのスポンジ状樹脂をよく使用するfoamed resin
2036 カーボン塗布 カーボンスラリーを発泡樹脂表面に塗布する処理。通常は,カーボンスラリー中に発泡樹脂を浸せき(漬)し,過剰に付着したスラリーをロール絞りによって除去した後,乾燥させるcarbon coating
2037 MHS薄板成形法 薄板材の加工によって中空金属球を成形する方法。微細プレス加工によって鈴形球を作る方法と,薄肉小径管からチューブフォーミングによって串団子状中空球列を作る方法とがあるMHS fabrication method by press forming of metal sheet
2038 導電処理 絶縁性の多孔質樹脂表面に導電性を付与する処理。カーボンコーティング,金属の無電解めっき処理,スパッタリング法などがあるelectro-conductive coating
2039 液相発泡 液体金属の状態で発泡させる手法liquid state foaming
2040 気晶反応 ガスの溶解している溶融金属が凝固して固相と気相とに相分離する反応。ロータス金属の製造法の基本原理として利用されているgas-evolution crystallization reaction
2041 半溶融発泡 固体と液体とが共存する状態で発泡させる手法semi-solid foaming
2042 固相発泡 融点以下の固体金属の状態で発泡させる手法solid state foaming
2043 超塑性発泡 固相発泡において,超塑性が発現する条件で発泡させる手法。通常の固相発泡に比べて,膨張速度が速いsuperplastic foaming
2044 圧延接合法 同種又は異種の金属板を重ね合わせ,冷間又は熱間圧延によって接合する方法。ポーラス金属の場合は,複数の金属板の間に発泡剤粉末を挟み,圧延接合,切断と積層の工程を繰り返すことによって,金属中に発泡剤を分散させ,加熱発泡させるroll-bonding process
2045 拡散接合法 同種若しくは異種の金属板又は金属棒を互いに密着させ,加圧しながら加熱して,金属界面での原子の拡散によって接合する方法。ポーラス金属の場合は,複数の金属板の間に発泡剤粉末を挟み,拡散接合,切断と積層工程を繰り返すことによって,金属中に発泡剤を分散させ,加熱によって発泡させるdiffusion-bonding process
2046 増粘剤 溶湯の粘性を増加させる目的で,加熱前の粉末又は溶湯に添加する材料。Al2O3,SiC,CaO,CaAl2O4などのセラミックス粉末がよく用いられるthickening agent, viscosity increasing agent
2047 浸出処理 金属を含有する鉱物を酸性水溶液中に浸せき(漬)し,金属元素を溶解・浸出させることによって金属成分を抽出する処理。金属元素が抽出された後には,多孔質の残さ(渣)が残る。この方法は,一般に,反応の進行が緩やかであるため,多孔質残さの生成には長時間を要するleaching
2048 プリカーサ 化学反応などの二次処理によって最終の生成物を製造する前段階の原料となる物質。前駆体ともいう。生成物がポーラス金属の場合は,母相金属中に発泡剤を分散させ固化成形した中間製品の状態precursor
2049 プリカーサ法 プリカーサを加熱して,金属相の軟化・溶融と発泡剤の分解に伴うガスの放出を利用してポーラス金属を製造する方法 precursor method

c) 特性

共通特性1)

【 表 3 】
番号用語詳細・説明英語(参考)
3101 通気抵抗 ポーラス金属中を気体が流れるときの抵抗。流れ抵抗ともいう。

注記風速が0.05 cm/sのとき,厚さ1 cmのポーラス金属の単位面積当たりの通気量で表す。

吸音率を推定する目安となる。通気抵抗が大きいほど,全体の吸音率は下がる。通気抵抗測定装置(試験片直径88mm)に定常気流を通し,試験片の両面の静圧差を測定することによって算出することができる
flow resistance
3102 通気度 単位時間と単位面積当たりにポーラス金属中を通過する気体の量fluid permeability
3103 透光度 一定の厚さの多孔質体シート上面に光を照射したときにその下面に透過する光量の入射光量に対する割合transparency
3104 透過係数 流体がポーラス金属を透過するときの透過しやすさを示す係数。透過率ともいう。

注記ダルシー(Darcy)の式:q=k・(Δp/μL)で定義する係数kを指す。

ここに,qは流体の透過流束,Δpは圧力損失,μは流体の粘度,Lはポーラス金属の厚さ
permeability, permeability coefficient

力学特性2)

【 表 4 】
番号用語詳細・説明英語(参考)
3201 不均一変形 応力を負荷された材料全体が均一に変形する場合に対し,局所的に不均一に生じる変形。ポーラス金属に起こりやすいheterogeneous deformation, non-uniform deformation
3202 局所塑性変形性 局所的な塑性変形が生じやすい性質。 注記 ポーラス金属のように強度の低い物質が混在する場合に生じやすいlocal plasticity
3203 圧縮試験力-変位曲線 圧縮試験中の圧縮試験力を縦軸に,これに対応する圧縮変位量を横軸にとって得られる曲線compressive load-displacement curve
3204 圧縮応力 圧縮試験中に試験片に加えられた圧縮試験力を,加圧方向が垂直となる試験片断面の試験前断面積で除した値compressive stress
3205 圧縮ひずみ 圧縮試験中に圧縮試験力によって生じた試験片の加圧方向の高さ変化量。この高さ変化量の試験前の高さに対する比又は比率(百分率)で表すことが多いcompressive strain
3206 圧縮応力-ひずみ曲線 圧縮応力と圧縮ひずみとの関係を示す曲線compressive stress-strain curve
3207 初期ひずみ速度 試験速度を試験片の初期高さで除した値initial strain rate
3208 圧縮弾性率 圧縮応力-ひずみ曲線の立ち上がり部における曲線の勾配が最も大きくなる直線部分の応力増分をひずみ増分で除した値。
圧縮弾性率

3208の図

注記ISO 13314:2011では,繰返し負荷試験によるヒステリシス曲線から弾性率[elastic gradient(勾配m)]を求める方法を規定している

elastic modulus in compression
3209 圧縮耐力 圧縮試験において試験片に規定された永久ひずみを生じさせるような圧縮応力。特に規定のない場合は,永久ひずみの値を0.2 %とする。圧縮耐力の測定は次のオフセット法による。圧縮応力-ひずみ曲線を求め,規定の永久圧縮ひずみε %に相当するひずみ軸線上の点から,試験初期の直線部分(弾性変形部分)に平行な直線を引き,これが曲線と交わる点の示す応力。この方法による耐力には,σ0.2のように,規定の永久ひずみの値を付記して示すcompressive proof stress
3210 初期最大圧縮応力 圧縮応力-ひずみ曲線において,圧縮耐力を超えた直後に応力のピークを生じる場合,そのピークの応力値initial maximum stress, initial peak stress
3211 プラトー領域 圧縮応力-ひずみ曲線において,応力がほぼ一定の,比較的小さな勾配の応力増加で変形が進行する領域。応力がほぼ一定になってから,緻密化開始応力(プラトー応力の1.3倍,3215参照)に達するまでの範囲を指す
プラトー領域

3211の図

plateau region
3212 プラトー応力 圧縮応力-ひずみ曲線において,プラトー領域内の応力で,通常,20~30 %の圧縮ひずみでの圧縮応力の平均値 (3211の図 参照)plateau stress
3214 緻密化開始ひずみ 緻密化開始応力に対応するひずみ。

注記ISO 13314:2011では,プラトー終端ひずみ[plateau end(緻密化開始ひずみ)]として規定している

initial strain for densification
3215 緻密化開始応力 緻密化が開始するときの圧縮応力。プラトー応力の1.3倍で規定するinitial stress for densification
3218 エネルギー吸収量 ポーラス金属が圧縮応力を負荷されて圧縮変形するときに成す仕事。単位体積当たりのエネルギー吸収量は,下図の圧縮応力-ひずみ曲線において,斜線を施した部分(W)の面積に相当する。面積範囲の圧縮ひずみ上限値は,50 %又は緻密化開始ひずみとする
エネルギー吸収量

3218の図

energy absorption
3219 エネルギー吸収効率 エネルギー吸収量の,測定領域における最大圧縮応力とひずみとの積に対する比率。エネルギー吸収効率は,下図の圧縮応力-ひずみ曲線において網かけ面積に対する斜線部面積(W)の割合に相当する。面積範囲の圧縮ひずみ上限値は,50 %又は緻密化開始ひずみとする
エネルギー吸収効率

3219の図

efficiency of energy absorption

熱的特性3)

【 表 5 】
番号用語詳細・説明英語(参考)
3301 熱流量 あるシステムへ又はあるシステムから単位時間に移動する熱量。熱流ともいうheat transfer rate, heat flow rate, heat flow
3302 熱流束 単位面積の面(等温面)を,その面に対して垂直な方向に,単位時間に通過する熱量。熱流密度ともいうheat flux, heat transfer rate per unit area, heat flow rate per unit area
3303 熱伝導率 物質内を熱伝導で移動する熱の移動しやすさを示す物性値。熱流束を熱の流れている方向(等温面に垂直な方向)の温度勾配で除した値をいう。ポーラス金属基材の熱伝導率を示すthermal conductivity
3304 有効熱伝導率 ポーラス金属内を熱伝導で移動する熱の移動しやすさを示す指標。気孔率と気孔の形状並びに分布状態に依存する。見掛けの熱伝導率,等価熱伝導率ともいうeffective thermal conductivity, apparent thermal conductivity
3305 熱抵抗 材料内を熱伝導で移動する熱の移動しにくさを示す指標。材料の厚さをその有効熱伝導率で除した値をいうthermal resistance
3306 熱コンダクタンス 材料内を熱伝導で移動する熱の移動しやすさを示す指標。熱抵抗の逆数となるthermal conductance
3307 接触熱抵抗 材料と材料との接触表面間に生じる熱抵抗。定常状態で接触表面間に生じる温度差を熱流束で除した値をいうthermal contact resistance, thermal interfacial impedance

ポーラス金属 関連 主なJIS規格 一覧

規格番号 規格名称 規格番号 規格名称
JIS H 7009ポーラス金属用語JIS H 7903ポーラス金属の熱伝導率試験方法
JIS H 7902ポーラス金属の圧縮試験方法JIS H 7904ポーラス金属の高速圧縮試験方法

用語・記号、資格・認証・適合性評価、放射線透過試験、超音波探傷試験、浸透探傷試験、磁気探傷試験、渦電流探傷試験、漏れ試験、外観試験・目視観察、共通

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